一般財団法人環境イノベーション情報機構

ヘルプ

サイトマップ

メールマガジン配信中

環境Q&A

汚染土壌の焼成処理について 

登録日: 2003年08月29日 最終回答日:2003年09月17日 水・土壌環境 地下水/土壌汚染

No.3344 2003-08-29 10:55:58 かわなか

基本的なご質問で申し訳ありませんが教えてください。

汚染土壌を薬剤等で不溶化したものをセメント工場で焼成処理
を行なうとセメント原料として使用可能となるということですが
なぜ焼成処理を行なうと原料として使用可能になるのでしょうか。

また不溶化土壌の受入側のセメント会社は排出元から処理費用
を取っている(排出側が処理費用を払っている)と聞いており
ますが、原料として使用できるものであれば無償もしくは
有価で引き取っても良いのではないかと思うのですが
何か理由があるのでしょうか。

総件数 1 件  page 1/1   

No.3475 【A-1】

Re:汚染土壌の焼成処理について

2003-09-17 18:30:55 ちしゃ


土壌を直接熱処理した場合ですが熱処理は汚染無害化に効果があります。
汚染物質を熱分解、あるいは揮散させ土壌から分離するそうです。
重金属(鉛、砒素、水銀、カドミウム、六価クロム)のほとんどに焼成処理が有効であり
、油、VOCにも対応可能という情報があります。
http://www.kobelco.co.jp/column/topics-j/messages/205.html

具体的な技術情報としては
財団法人 地球環境センター 環境技術情報データベース(NETT21)

土壌・地下水汚染の調査・対策技術 重金属汚染土壌の加熱処理技術
http://nett21.gec.jp/SGC_DATA/JP/html/sgcj-052.html

塩化揮発法
http://nett21.gec.jp/SGC_DATA/JP/html/sgcj-056.html
などに説明があります

ただし日本シーリングソイル協会 工法の比較
http://www.sealingsoil.gr.jp/method_compare.pdf
http://www.sealingsoil.gr.jp/compare.htm
によれば熱呂理の場合
含有量の除去率は50%前後で、数10%以上残留するとか。

一方、上記日本シーリングソイル協会の資料によれば
土壌の不溶化処理も処理方法を行った土は、中の有害物質含有量は変わらないものの
「物理的・化学的に土の性状を維持するため再利用可能」
と考えられているようです。

ただしセメント固化は高アルカリ土となり植栽が制限される、 pH値が10を超えると砒素・鉛など再溶出するおそれがあるとして、利用用途におのずと制限があるようです。

なお国土交通省ではセメント系固化材(セメントミルクなど)を使って地盤改良を実施した改良土から、条件によっては土壌環境基準を超える六価クロムが土壌に溶出するおそれがあることから、所管の建設工事の施工にあたって現地土壌と使用予定の固化材による六価クロム溶出試験を実施しいます。
くわしくは http://www.eic.or.jp/QA/bbs02.php3?serial=2953
の回答を参照ください。

セメントには問題がありそうですね。

総件数 1 件  page 1/1