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環境Q&A

酸性土壌の安価な中和方法について 

登録日: 2009年03月18日 最終回答日:2009年03月20日 水・土壌環境 地下水/土壌汚染

No.31619 2009-03-18 19:53:54 ZWlc245 Voice_from_Africa

お世話になります。

アフリカで開発業務に関わっているものです。これは世界的な問題なのだと思いますが、こちらでも土壌の高い酸性度とその浸食が大きな問題で、農業生産性を低いままにしています。

現時点では、terracing(棚田・畑化)を進めてマグネシウムなどの金属流出を防いだり、石灰を一部でまいたりしています。前者の対策はともかく、後者の対策は常に石灰の散布が必要でお金がかかりすぎ、最貧国では持続可能ではないと認識しています。もう一つ、人糞などのたい肥をまくことがあると思いますし、既に一部の地域で対策が始まっているようですが、広大な農地に比較して十分なたい肥が確保できるのかどうかとうい課題があります(また、最後の対策は、そもそも中和に役立っているのかどうか素人なので分かりません)。

ネットで別の技術を調べてみると、
1)耐性作物を研究したり
http://www1.gifu-u.ac.jp/~dohigifu/research.html
2)アルカリ化微生物を調べたり
http://hp.brs.nihon-u.ac.jp/~coe15/research_04.html

しているものがあるようです。どちらも大変興味深く、低コストで技術が確立すれば持続可能性は高いと思いますが、今どの段階まで研究が進んでいるのかよくわかりません。

低コストの中和技術(できれば植物などを使って継続的に酸性度の改善を図れるもの)について、どのようなものが実用レベルに現時点で至っているのか、もしご存知の方がいらっしゃれば是非教えてください。

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No.31637 【A-1】

Re:酸性土壌の安価な中和方法について

2009-03-20 07:18:36 たそがれ (ZWla61d

土壌改良等の経験もない者からのいわば、つなぎの回答ととらえてください。

酸性を矯正できるのはアルカリ資材のみであり、堆肥などで代用できるものではないでしょう。
堆肥は一般に土壌の緩衝能の増大、水分保持、通気性、微生物の増殖等に効果的ですが、アルカリ資材の替わりにはなりえないと思われます。もちろん、土壌学でもそんなセオリーありませんが。

この辺になってくると釈迦に説法かもしれませんが、土壌診断はされているのでしょうか。室内実験でどのくらい資材を投入したら目的pHまで上がるか、という緩衝曲線から適正量を求める方法です。
むやみに投入していたのでは、無駄も多くなるのではないでしょうか。
苦土が不足している場合は苦土石灰の方がよい、等もご存じだと思います。

耐性作物に目をつけるのは当然のことですが、どこまでできるか、ということになるでしょう。
アルカリ化微生物については私などが滅多なことは言えませんが・・・研究段階を脱しているか、調べればすぐわかることです。

回答に対するお礼・補足

ご回答、ありがとうございます。酸性土壌対策と施肥は関係ないのですね。素人の質問ですみません。

土壌診断の必要性は理解しています。が、「酸性度の弊害がひどい」とこちらの関係者は日々いうのですが、信頼できる分析データが現存しているのかどうかまだよく分かっていません。もしないようであれば、小規模でも自ら実施しないときちんとした対策が進まないなぁ、と思っています。

耐性作物やアルカリ化微生物については、ネットで調べた限りはまだ研究段階と見受けました。とにかく最貧国では「(援助団体に依存しなくてすむ)低コスト」であるか「最初資金投入が必要でもあとは(植物を育てるように)持続・拡充していける」という条件が整っていないと、対策がなかなか進みません。その観点で、注目すべき有効な酸性土壌対策が既に確立しているのであれば、是非ご紹介いただきたいと考えています。

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