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環境Q&A

原子吸光の誤差、バラツキについて 

登録日: 2009年03月09日 最終回答日:2009年03月10日 水・土壌環境 その他(水・土壌環境)

No.31535 2009-03-09 14:07:36 ZWlc228 ricky

原子吸光(島津製AA-6300)を使用しています。

標準添加法を用いて、フレーム法、炎光法で測定しました。
測定結果は、真値からの誤差、バラツキが見られました。
サンプル組成は、試薬によるメイクアップで、Na;47.6mg/L、
K;8.3mg/L、SO4;61.5mg/L、CO3;15.0mg/L、アルカリ性(pH
は、試験紙で7〜9位)です。
測定項目は、Kを精度良く測定したく、他の成分の定量は、
行いません。
結果は、フレーム法で真値の1.5〜2倍程度。炎光で0.6〜1.1
倍程度となっていました。
標準添加では、+1mg/L、+2mg/L、+5mg/Lの溶液を調整し、
合計4点で直線を引き、定量しました。
誤差、バラツキの原因として考えられる内容は、どのような
ものがあるでしょうか?
試行錯誤して原因を突き止めたいと思いますので、
思いつく原因を教えていただけませんでしょうか?

自分で考えているものは、
バックグラウンドの塩(Na)の影響
溶液のpHの影響
フレーム法のランプ寿命
フレームの角度の微妙なズレ
希釈誤差
装置の繰返し精度(同一サンプルでの測定値のバラツキ)
です。上記以外で、何かありますでしょうか?

よろしくお願いいたします。

総件数 3 件  page 1/1   

No.31544 【A-3】

Re:原子吸光の誤差、バラツキについて

2009-03-10 20:44:02 火鼠 (ZWl8329

>
カリウムを、炎光と、原子吸光でやって、間尺が合わないとのお話のようですが、炎光や、原子吸光の分析は、ICPなどと比べると極端に、ダイナミックレンジが狭いと思いますが、いかがですか?
また、カリウムを炎光と、原子吸光で分析する場合、原子吸光で8ppmの濃度は、高濃度すぎるのではないでしょうか?昔の、機械では、解離温度を下げるために、燃焼ガスにプロパンが使えるものもありました。
今の機器は、PCがやたら計算するので、吸光度0.0001の差でも、補正式を使って検量線を引いてくれるのでしょうが、精度をお考えなら、濃度ではなく、吸光度で、再度見直したらいかがでしょう?炎を使う分析機器ですから吸光度の揺らぎがあります。0.00Xの中で検量線を作成するのは、むりがあるし、0.7xxとか1.xxとかの高濃度も、無理があるのでは、ないでしょうか?
炎光では、高濃度での分析ですし(感度がない)。原子吸光では、低濃度での分析になるのでは(感度が良すぎる)ましてや、原子吸光では、容器からの溶出まで、考慮にいれないと、放置してたら、濃度があがったなんて、おかしなことが、おきるかもしれませんよ。

回答に対するお礼・補足

回答ありがとうございます。

炎光法、フレーム法も、高濃度過ぎるとか、低濃度過ぎるということはありませんでした。フレームの角度調整をして、感度(吸光度やエネルギー)を調整しているので、問題ないかな、と思っております。
容器の溶出、吸着?は、ちょっと考えていませんでした。サンプルを大量に測定するのは、1日ですが、これから試行錯誤しようとすると、同じサンプルでしようかと思ったのですが、容器の影響は考慮していませんでした。おかしな値が出るようなら、サンプルも都度作り直しをした方がいいかもしれませんね。

どうもありがとうございました。

No.31542 【A-2】

Re:原子吸光の誤差、バラツキについて

2009-03-10 09:54:23 XJY (ZWlba48

>原子吸光(島津製AA-6300)を使用しています。
>
>標準添加法を用いて、フレーム法、炎光法で測定しました。
>測定結果は、真値からの誤差、バラツキが見られました。
>サンプル組成は、試薬によるメイクアップで、Na;47.6mg/L、
>K;8.3mg/L、SO4;61.5mg/L、CO3;15.0mg/L、アルカリ性(pH
>は、試験紙で7〜9位)です。
>測定項目は、Kを精度良く測定したく、他の成分の定量は、
>行いません。
>結果は、フレーム法で真値の1.5〜2倍程度。炎光で0.6〜1.1
>倍程度となっていました。
>標準添加では、+1mg/L、+2mg/L、+5mg/Lの溶液を調整し、
>合計4点で直線を引き、定量しました。

標準添加法ですが定量濃度の2〜3倍添加して検量線の中央で定量しなくては精度がでません。
たとえば、K;8.3mg/Lであれば、+5mg/L、+10mg/L、+15mg/Lの溶液を調整する。
しかし、濃度が高くなるとKの検量線は曲線になりますので注意してください。

回答に対するお礼・補足

回答ありがとうございます。

標準添加法の基本は、定量濃度の2〜3倍の添加なんですね。すいません。
基本を知らなくて。+10〜+15mg/L添加は、検量線が曲がりそうな気がします
が、試すだけ試してみたいと思います。

ありがとうございました。

No.31540 【A-1】

Re:原子吸光の誤差、バラツキについて

2009-03-09 22:55:18 たそがれ (ZWla61d

フレーム法というのはフレーム原子吸光のことですよね。私は炎光分析をしたことがありませんので、そちらは少し外れているかもしれません。

はっきり言って、装置の不備まで考察しておきながら標準添加法という難しい方法で確認されているのは大変奇異です。
機器がしっかり整備されていてこそ他の原因がつかめるのです。
「ランプの劣化が原因か」、と問われても他人にはわかりませんので、「そうかもね・・・?」となっちゃうだけです。

とは言ってもピンポイントで予測をすると
試料液は微酸性で絶対検量線を引いてみてください。アルカリ金属は中性でも電離しているのでそのままでもよいと思われがちですが、一般に通常と逆に湾曲したり、不具合が出ます。
検量線がまともに引けたらどの濃度でもサンプルモードで測定してみてしっかり出るか確認してみてください。うまくいったなら標準添加のやり方が誤りだったことになります。

それから、「試薬によるメイクアップ」という言葉を聞いたことがありませんのでよろしければ教えてください。

回答に対するお礼・補足

回答ありがとうございます。

今回は、分析法の検討ということで、実際には、10通り程の分析方法を
検討しました。それは、1サンプルのみで測定を行ないました。その中で
誤差の小さな分析方法について、繰返し精度の確認をしようと思い、今回
のような試験(標準添加法のみ)を行ないました。検量線法では、いろい
ろと試しましたが、真値からの誤差が大きく、検討を断念しました。
検量線法、標準添加法を含めて、試料のpHを微酸性にして試してみたいと
思います。

「試薬によるメイクアップ」とは、わかりずらい表現ですいません。元々は、
工場廃水の組成で、そのまま使用したのでは、各分析方法で値が、ばらつ
いた時、真値がわからない為、同じ組成で試薬ベースで調製したもの、
という意味です。

ありがとうございました。

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