一般財団法人環境イノベーション情報機構

ヘルプ

サイトマップ

メールマガジン配信中

環境Q&A

過マンガン酸カリウム消費量の標準試料の選定 

登録日: 2008年07月28日 最終回答日:2008年08月25日 水・土壌環境 その他(水・土壌環境)

No.28865 2008-07-28 02:37:14 ZWlad13 jisanmieko

私は水道水やプール、浴場水の検査を担当しています。昨今、水道GLP認定審査が始まり、当施設でもそれに準拠した標準作業書の整備を進めています。今は水道法の基準にはなくなったのですが、プール水や浴場水の基準項目に、残っているKMnO4消費量の測定の標準試料の選定に苦慮しています。もともと個人差が大きいといわれる測定法ですが、標準物質となるようなものが文献を探してもみつかりません。CODで提唱されたラクトースグルタミン酸混液を使って測定してみたのですが、加熱の状況によって滴定値が3倍にも振れてしまいます。標準試料のもともとの振れが大きく正しいかどうかの判定ができません。
KMnO4消費量の測定での標準試料を設定されておられる施設がおありでしたら、どうされているかお教えください。
ある測定法で標準試料として設定するためには真の値というものがないといけないと思うのですが、KMnO4消費量の様な場合はどうすべきなのかお教えください。

総件数 7 件  page 1/1   

No.29143 【A-7】

Re:過マンガン酸カリウム消費量の標準試料の選定

2008-08-25 12:21:35 匿兵衛 (ZWl79b

COD測定の基準となる標準物質は測定に使用しているシュウ酸ナトリウム水溶液です。ただし、希釈に使用する蒸留水のCODを正確に把握しておく必要がありますので、試してみてください。

回答に対するお礼・補足

ご返答いただきありがとうございます。
シュウ酸ナトリウム溶液を測定することで滴定の手技の正確さの確認は出来ますが、加熱時間や100度に到達したかどうかの判断のばらつきについてはできません。その判断も含めてできる標準物質がないものなのでしょうか・・・・標準水道水のようなものが安価な値段であればいいのですが・・・

No.28901 【A-6】

Re:過マンガン酸カリウム消費量の標準試料の選定

2008-07-31 21:55:50 筑波山麓 (ZWl7b25

『指摘の作業はどんなデーターを取り、どうすすめればいいか・・・これらの作業のすすめかたを習得するための教本等をおおしえいただけないでしょうか?』についてですが、「jisanmieko」さんの考えておられるような教本等はありません。

また、ISO/IEC17025取得であれ、審査員によりその要求するところが多少違っているでしょうし、具体的に説明するには、1000文字の制限ではとても無理です。一例として、私の考え方をお知らせします。私の方法は非常に厳格で難しいと言われる方もありますが、参考になれば幸いです。

『不確かさを算出し』については、JAB等で講習会が頻繁に開催しております。しかし、難しすぎて理解できないという出席者の意見をよく聞きます。事前に学習して出席しないと、単に講習会に参加しても理解度は深まらないようです。

『各種のIntra-、Inter-Assay を実施し、』は、同時再現性試験及び人間・測定日間・施設間等の再現性試験を行い、これらの試験結果及び「要因ごとの不確かさ」を算出し、統計的に適切な『管理範囲を設定』します。

『標準物質の有効期限及び検証方法』は、標準物質の濃度をトレーサービリティー付で測定できる、適切な『標準物質の検証方法』を作成し、『標準物質』の安定性試験を実施することにより、『標準物質の有効期限』を設定します。

『トレーサービリティーを確保し、』は、難しいところです。KMnO4消費量は、その測定原理から、直接、トレーサービリティーを取ることができません。したがって、間接的に、取ることとなります。つまり、「トレーサービリティーのある(例:JCSS級の)標準物質を使用し、トレーサービリティーのある天秤で秤量し、トレーサービリティーのある体積計で容量を調整し、KMnO4の測定方法を明確・適切に整備した手順書で測定したときに、○○.○±○.○の範囲内に入る。」というように設定します。このとき、試験方法の要因ごとの不確かさを求めておくこともしておきます。

他にも行わなければいけないことが多くありますが、お問い合わせの件については、この程度で良いのではないでしょうか?

追記:上記は試験方法の規格・性能であり、KMnO4はJCSS級試薬又はトレーサービリティーのあるものを使用してください。

以上ですが、字数の制限から、具体的に説明できないのが残念です。

回答に対するお礼・補足

筑波山麓様
丁寧なご説明ありがとうございます。お恥ずかしいかぎりですが…私の知識では理解しきれません。いただいたヒントを元にこれから自分なりに調べ勉強します。また、分からない部分いついては都度質問させていただきます。またお手数をおかけすることもあると思いますが愛想をつかさず…今後ともアドバイスよろしくお願いします。

No.28900 【A-5】

再度的外れかもしれません。

2008-07-31 17:48:37 火鼠 (ZWl8329

>酸化還元滴定は、ようは、酸化、還元剤の残存率が一定でなければ安定した値の得られない分析法ではないでしょうか?。また、溶液の温度管理のしかたによって、かなりばらつく分析法とおもいます。TOCなどは、セルの長さを大きくすることによりppbまで分析できるものもあるようですね。あちらは、単一ガスの機器分析です。滴定は、反応性強いも弱いも、一緒く多の大雑把な方法ではないでしょうか?ですから、標準物質も大切でしょうが、測定条件のほうが、さらに、大切ではないでしょうか?いくら、安定した標準物質を用意しても、液温管理がだめなら、精度がでないのでは、ないでしょうか?
実例では、湯浴【100度)に3個の滴定と、12個の滴定では、大きく狂ったことがあり。湯浴の大きさを、大きくしたことが、昔ありました。(多量にいれると、温度が下がる)

回答に対するお礼・補足

ご返答いただき感謝いたします。おっしゃるとおりKMnO4消費量の測定は測定条件をそろえることも重要と考えています。100度になるまでにかかる時間、100℃となったとの判断基準、加熱時間、使用試薬の正確な添加、滴定時の液温、滴定終了の判断…まずはそれを個人、施設間で統一することが精度の良い検査ができる前提と思っております。

No.28889 【A-4】

Re:過マンガン酸カリウム消費量の標準試料の選定

2008-07-30 21:08:08 筑波山麓 (ZWl7b25

「jisanmieko」さんへ。

「ある測定法で標準試料として設定するためには真の値というものがないといけないと思うのですが、KMnO4消費量の様な場合はどうすべきなのかお教えください。」ということですが、現在、ISO/IEC17025でも「真の値」という考えはありません。

あなたの求めているものは、認証標準物質ではないですか?私の知るところでは、KMnO4消費量の認証標準物質はないので、あなたの言われるとおり、自分で「KMnO4消費量の測定での標準試料を設定する」ことになります。

その設定すべき標準試料は、あなたの指摘された資料の中にあるのではないですか。
http://www-bm.mhlw.go.jp/shingi/2003/04/s0421-4a.html

この中で、「表3:標準液を用いたKMnO4消費量とTOCの比較」が示されております。この結果は、「10水道事業体による測定結果の集計」とあります。この中の平均値、標準偏差、室間変動を参照して、適切な標準試料を設定すればよいのです。

平均値が適切な範囲内にあり、室間変動が小さいものを自ら標準試料として設定し、そのトレーサービリティーを確保し、不確かさを算出し、各種のIntra-、Inter-Assay を実施し、管理範囲を設定、標準物質の有効期限及び検証方法その他を設定すれば良いのです。

「水道GLP認定審査が始まり、当施設でもそれに準拠した標準作業書の整備を進めています」ということですから、この程度のことは自ら設定して下さい。

回答に対するお礼・補足

ご返答いただき感謝いたします。
いただいたご指摘どおりです。
まだ標準作業書作製をはじめたばかりで基本な知識を習得しないといけないと痛感しています。
『トレーサービリティーを確保し、不確かさを算出し、各種のIntra-、Inter-Assay を実施し、管理範囲を設定、標準物質の有効期限及び検証方法その他を設定すれば良いのです。』ご指摘の作業はどんなデーターを取り、どうすすめればいいか・・・これらの作業のすすめかたを習得するための教本等をおおしえいただけないでしょうか?よろしくお願いします。


No.28887 【A-3】

的外れな質問かもしれません。

2008-07-30 17:42:55 火鼠 (ZWl8329

グルコースでは、100度までにKMnO4を消費してしまって、うまくいきません?

この、所がわかりません。KMnO4の滴定は、消費率まで、縛りが、ないでしょうか?たしか、60%以下の消費率だとおもいますが?消費してしまうのなら、添加量を少なくするしかないのでは、ないでしょうか?

修正します。1mg/l〜3mg/l狂う。KMnO4の力価が、手元にないので、明快な答えはわかりませんがそれは、定量下限以下の話ではないでしょうか?そんなの無理では?

回答に対するお礼・補足

ご返答いただきありがとうございます。
グルコース単独の希薄溶液では沸騰するまでにかかる時間によって値がかなりふれてしまいます。薄くしても振れ、精製水と有意な差がでそうな濃度の範囲ではやはり変動が激しいのです。KMnO4消費量は逆滴定ですので精製水でのBlank以上であれば原理的には測定できるはずですので定量下限値はおよそ0.2mg/Lです。

No.28877 【A-2】

Re:過マンガン酸カリウム消費量の標準試料の選定

2008-07-29 09:44:50 (ZWla258

>私は水道水やプール、浴場水の検査を担当しています。昨今、水道GLP認定審査が始まり、当施設でもそれに準拠した標準作業書の整備を進めています。今は水道法の基準にはなくなったのですが、プール水や浴場水の基準項目に、残っているKMnO4消費量の測定の標準試料の選定に苦慮しています。もともと個人差が大きいといわれる測定法ですが、標準物質となるようなものが文献を探してもみつかりません。CODで提唱されたラクトースグルタミン酸混液を使って測定してみたのですが、加熱の状況によって滴定値が3倍にも振れてしまいます。標準試料のもともとの振れが大きく正しいかどうかの判定ができません。
>KMnO4消費量の測定での標準試料を設定されておられる施設がおありでしたら、どうされているかお教えください。
>ある測定法で標準試料として設定するためには真の値というものがないといけないと思うのですが、KMnO4消費量の様な場合はどうすべきなのかお教えください。
>


滴定なんだから理論値から真の値を求めるってのは駄目?
CODですが各物質の酸化率がのってマス
ttp://www.shse.u-hyogo.ac.jp/kumagai/eac/4_2.htm

それより、別スレッドで答えられていますが、
測定値3倍とおっしゃっても、どの程度のオーダーで3倍なのか?
そのへんも記載しないと・・・

回答に対するお礼・補足

ご返答いただきありがとうございます。
具体的な数値を示さず申し訳ございませんでした。
かなりの振れはおよそ1〜3mg/Lくらいの値での話です。
理論値は使えないのです。厚生省が実施した報告にも載っています。
http://www-bm.mhlw.go.jp/shingi/2003/04/s0421-4a.html

No.28871 【A-1】

Re:過マンガン酸カリウム消費量の標準試料の選定

2008-07-28 21:53:51 筑波山麓 (ZWl7b25

>私は水道水やプール、浴場水の検査を担当しています。昨今、水道GLP認定審査が始まり、当施設でもそれに準拠した標準作業書の整備を進めています。今は水道法の基準にはなくなったのですが、プール水や浴場水の基準項目に、残っているKMnO4消費量の測定の標準試料の選定に苦慮しています。もともと個人差が大きいといわれる測定法ですが、標準物質となるようなものが文献を探してもみつかりません。CODで提唱されたラクトースグルタミン酸混液を使って測定してみたのですが、加熱の状況によって滴定値が3倍にも振れてしまいます。標準試料のもともとの振れが大きく正しいかどうかの判定ができません。
>KMnO4消費量の測定での標準試料を設定されておられる施設がおありでしたら、どうされているかお教えください。
>ある測定法で標準試料として設定するためには真の値というものがないといけないと思うのですが、KMnO4消費量の様な場合はどうすべきなのかお教えください。
>

「jisanmieko」さんへ。

パックテストは、下記のように、検定をグルコース(ブドウ糖)標準液で行っています。
http://kyoritsu-lab.co.jp/pack/packtest/manual2/wak_pmd.pdf

この方法で検討されてみたらどうでしょうか。

回答に対するお礼・補足

ご返答いただきありがとうございます。グルコースは100℃になるまでにKMnO4を消費してしまい、温度上昇の仕方によってかなり値が違ってしまいますのでだめでした。

総件数 7 件  page 1/1