環境Q&A

No.2606 【A-1】

Re:産業廃棄物の再利用

2003-06-12 22:38:28 ＮＡＴ （

おっしゃる通り、産業廃棄物といっても種類が様々で、製造工場で発生する廃液からプラスチックの梱包材等、いろいろあります。例えば鉄筋コンクリートのビルを解体して発生するコンクリートも産業廃棄物の代表例ですが、破砕されてリサイクルクラッシャーラン（再生砕石）として道路でかなり広く使用されています。しかし、埋立や焼却しかできないものもあります。

種類の問題以外の切り口として、製品を作る立場になると分かるかと思いますが、ある程度のロット（量）が必要な場合もあります。技術的には再利用可能でも、量が集まらなければ安定して再利用できない（又は再生したものとして販売・供給できない＝売れない）こととなります。

もちろん、量があっても産業廃棄物から作った製品より、バージン材料から作った方が安かったり、またイメージ的に悪ければ、またこれもうまく回りません。

量があって価格が安く、イメージが悪くなくても、需要と供給の関係で全て再利用が難しいケースもあります。解体家屋の木材などで、利用する技術等はあっても利用先（＝需要）とのバランスが難しいような話を聞いたことがあります。先ほど書いたコンクリートの場合でも、もうしばらくすると高度成長期等に建設された建物の更新時期を迎えたときに大量発生（＝供給過多）しバランスを欠くことになるかもしれません（今後道路の公共工事は減るでしょうし・・・）。

ご質問にあったモノの直接の再利用の話ではありませんが、産業廃棄物の再利用を考える際の切り口になればと思い、書きました。