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環境Q&A

気体状態方程式からの濃度計算 

登録日: 2007年11月04日 最終回答日:2007年11月07日 大気環境 大気汚染

No.25692 2007-11-04 11:00:52 ZWla85a 電気科工大生

私は、工業大学で今年からFTIRを使い、VOC(トルエン)の実験を行う大学生です。まず、ガスセル内でトルエンを気化させて検量線を引くのですが、気体の状態方程式から濃度の算出を試みているのですが、今現在調べつくした式では、どうしてもうまくいった数値が出ません。ちなみに

トルエン濃度[ppm]=
(分子)=封入量[ml]×トルエン比重0.8669[ml/g]×理想気体0.082×温度300[K]
(分母)=トルエン分子量[g]×気圧1[atm]×ガスセル体積43.5[cm3]

という式にたどり着き、算出しました。
何がまちがっているのか、また正しくはどうすればよいのかということを教えていただきたいです。
まだまだ勉強不足というのも、わかっているのですが、ぜひご教授して頂きたいと思います。よろしくお願いします

総件数 9 件  page 1/1   

No.25735 【A-9】

Re:気体状態方程式からの濃度計算

2007-11-07 18:55:03 火鼠 (ZWl8329

意図が見えないバカ者から、一言
ガスセルに入れてFT−IRで、有機溶剤の濃度測定
有機溶剤の濃度がおかしい?


作業環境ガイドブックの有機溶剤を見てみるといいかも?
スタンダードガスを作るのに。真空瓶(2万)マイクロシリンジ1万。ガスタイトシリンジ(1万)程度で、できるのではないでしょうか?FT−IRなら、FIDほどの低濃度は対応できないでしょうから。この程度でもOKかな?なんで。nRTがでてくるかな?高校の化学で、十分じゃないのかな?モルと温度と圧力と。液体が、気体になったときの違い。水18mlは、気体になれば22.4l『0度1気圧』は、ごぞんじですよね?
補足
溶剤は、蒸気圧がありますから。蒸気圧以上は、ガス化しませんよ。トルエンなら、25度で22μl(液体)/1L(空気)程度だと思います。使用する溶剤の蒸気圧に注意してください。

No.25725 【A-8】

Re:気体状態方程式からの濃度計算

2007-11-06 23:37:52 あるケミスト (ZWla97

ガスセルに入れた液体がすべてガス化した場合の濃度計算をしようとされていたようですが、ガスセル内のトルエン分圧は飽和蒸気圧以上にならない、ということに注意する必要はあると思います。

トルエンの飽和蒸気圧は、20℃で2.9kPa、25℃で3.8kPaです。

ガスセル内の圧力が大気圧で温度が25℃(298K)であったならば、3.8/101.3≒0.038で3.8%より高濃度にはなりません。(20℃なら、2.9%)

飽和蒸気を形成してしまうと、いくらガスセルにトルエンの液体を入れても、FTIRで測定した吸光度には変化がないということになります。

回答に対するお礼・補足

門外漢さん、めむさん、なべちんさん、珠さん、あるケミストさん、
皆さま本当に親切にいろいろとありがとうございました。自分の無知さを知り、また本当に勉強になりました。心より感謝致します。

今後としまして、皆さんからアドバイスいただいたことを基に研究室の先生と予算等(ネックの部分だと思いますが・・・)いろいろ交渉をしていき、その上で一番最適な方法を選ばせて頂きたいと思います。重ね重ね本当にありがとうございました。

No.25715 【A-7】

Re:気体状態方程式からの濃度計算

2007-11-06 12:51:12 門外漢 (ZWl4d53

>計算した濃度値と実際にFTで計測した値に2桁くらいのズレ(メーカーの方に大体これくらいになるはず、というのを教えてもらっていたので・・・)が生じてしまい

想像ですが メーカーの方は 「トルエン0.1ml」を気体の体積と勘違いされたのではないでしょうか?


>濃度=
(分子)=封入量0.1[ml]×トルエン比重0.8669[g/ml]×理想気体定数R0.082[(atm*L)/K]温度300[K]
(分母)=分子量92.14[g]×気圧1atm×ガスセル体積0.0435[L]

と計算すると、=0.532
つまり、53.2% (53万ppm)ということになります。

一度に計算しようとすると難しくなります。
(分子)=封入量0.1[ml]×トルエン比重0.8669[g/ml]×理想気体定数R0.082[(atm*L)/K]温度300[K]
(分母)=分子量92.14[g]×気圧1atm
で トルエンの体積 0.0231[L] が出ます。

0.0231/0.0435で 0.532(53万ppm)になっています。

数百ppm程度の濃度であれば上記の計算でも誤差は小さいですが、高濃度の場合はトルエン自身の総体積に対する比率も無視できないので。

0.0231/(0.0231+0.0435) で 0.347(35万ppm)になります。


数百ppmの検量線の作り方については他の方からも出ていますが、マイクロシリンジを使用するか、高濃度の濃度既知のガスを作成してそのガスをガスセル内に打ち込むかになるとおもいます。



No.25714 【A-6】

Re:気体状態方程式からの濃度計算

2007-11-06 10:13:51 めむ (ZWla743

こんにちは。
計算お疲れ様でした。注入量からかなりの高濃度(100%になるかと思っていましたが)であることが予測されました。目論見とはだいぶずれてしまいましたね。

では、プロはどうするか?との質問ですが、プロはプロの道具があります。お手持ちの道具ですと、残念ながら検量線を引くことは限りなく不可能に近いです。一般的には、お二方がお答えになっているとおり、トルエン自体を希釈する方法があります。溶媒には回答の通りメタノールが一般的ですが、FT-IRの測定で妨害が出そうな気がしますがいかがでしょうか?

メタノール希釈ができないとすると、予め容量の決まった瓶で段階的に希釈する必要があります。瓶が用意できなければ袋(精度は落ちます、というかほとんど期待できません)を利用する方法も最終手段としてはありえます。

この方法は費用がそこそこかかります。瓶は10万程度、袋なら数千円です。また、マイクロシリンジは必須です(1万円前後)。それぞれ、複数個必要になりますし、その他、真空にするためのポンプ(瓶使用の場合)と希釈用の窒素ガス(空気でも可)が必要ですね。実験の濃度レベルが数百ppmなので、希釈する空気は外気でも構わないでしょう。

ただし、トルエンはVOCの中では環境大気中に多く含まれている物質であることを頭に入れておいてください(それでもppbオーダーですから)。

上記のことを考えると、トルエンの標準ガスを専門メーカーに発注してしまった方が早いし、安いし、正確かもしれません。私は生半可、仕事で扱っていますので、こうした発想になってしまいます。学生実験の本分を逸脱していたらご容赦ください。

No.25713 【A-5】

Re:気体状態方程式からの濃度計算

2007-11-06 09:20:25 (ZWla258

私はFTIRを使ったことのない人間ですが
PIDでVOCの表層土壌ガス分析する場合はマイクロシリンジでSTD作成してますよ
http://www.ito-ex.co.jp/product.html
(マイクロシリンジは色々メーカーがあるので調べてみて下さい。金額〜使い勝手、様々です)

あとは気化させるトルエン自体の濃度を変えるのは駄目なのでしょうか?
http://www.kanto.co.jp/siyaku/pdf/suisitu_siken_02.pdf
(もちろん自分で希釈するのもアリですし、調べれば各種濃度見つかるかもしれませんよ)

No.25712 【A-4】

Re:気体状態方程式からの濃度計算

2007-11-06 09:14:06 なべちん (ZWl77b

例えば、土壌ガスを調査する場合に推奨されている方法では(対象はトルエンではありませんが考え方は同じです)、1Lの瓶に50ppmのメタノール溶液を5μl注入して気化させます。これを検量線の最低濃度にします。

もちろん濃度レベルの設定は可能な範囲で自由ですが、メタノールの膨張率(300倍くらい)は考慮しておいた方がいいです。

方法は、まず瓶を減圧してから溶液を注入して、洗浄した空気で大気圧まで戻せばいいです。

マイクロシリンジは普通に買えます。

No.25703 【A-3】

Re:気体状態方程式からの濃度計算

2007-11-05 16:39:03 めむ (ZWla743

少し前進したようですね。

単位については分子量に着目してください。この式で用いられているのは1molあたりの重量ですね。
ほら、molが出てきました。

0.1mlがごく少量というのは、液体だからそう感じるだけですよ。非常におおざっぱに言いますと、液体が気体になると体積は1000倍になります。実験のイメージがちょっとつかめないのですが、セルの中にトルエンを0.1ml入れた状態だとすると・・・・。

計算式はほぼ完成したようなので、0.1mlのトルエンを気化させたときの体積を求めてみてください。この時、Lで求めるのかmlで求めるのか統一しておかないと、答が1000倍ずれてしまいます。

大気汚染の実験だとすると、標準ガスの作成方法を根本から練り直した方がよさそうに思いますがいかがでしょうか?メーカーが想定している測定濃度と大幅にずれていませんか?

回答に対するお礼・補足

返信ありがとうございます

アドバイスより最終的に下式を作成しました。

濃度=
(分子)=封入量0.1[ml]×トルエン比重0.8669[g/ml]×理想気体定数R0.082[(atm*L)/K]温度300[K]
(分母)=分子量92.14[g]×気圧1atm×ガスセル体積0.0435[L]

と計算すると、=0.532
つまり、53.2% (53万ppm)ということになります。。。

私は、数百ppm位を発生させるつもりだったので、かなり違う数値に驚いているのですが、合っていますよね?・・・

もし合っているのであれば、数百ppmを発生させるためには0.0001[ml]を扱わなければいけなくなります。研究室には、1ml目盛りの注射器、また下2桁までのはかりのようなものしかなく、非常に困難な感じが予想されます。
そこで申し訳ないのですが質問です。プロの方々は、どのように計っているのですか?

No.25694 【A-2】

Re:気体状態方程式からの濃度計算

2007-11-05 10:07:01 めむ (ZWla743

>今現在調べつくした式では、どうしてもうまくいった数値が出ません。

こんにちは。
上記引用部分について追加情報をお願いします。これは、検量線がうまく引けないということでしょうか?

理論値(計算式)については細かい単位の間違いはあるにしろ、根本的にはあっているように思えます。(これについては前の方の意見を参考にしてください)

計算値と実際の測定が合わないということであれば、No.1の方がご指摘していますが、気化させたときの圧力変化(セルということなので、体積変化はないと考えました)が無視できないのでは?と思います。

ちなみに、私はその分析法自体には疎いですので、間違っていたらごめんなさい。

回答に対するお礼・補足

返信ありがとうございます

申し訳ありません、説明不足でした。
計算した濃度値と実際にFTで計測した値に2桁くらいのズレ(メーカーの方に大体これくらいになるはず、というのを教えてもらっていたので・・・)が生じてしまい、行き詰っていました。

ガスセルに封入するトルエンは0.1[ml]といった非常に少量のものだったのですが、そんなに気圧は変化してくるものなのでしょうか?

申し訳ありませんが、よろしくお願いします

No.25693 【A-1】

Re:気体状態方程式からの濃度計算

2007-11-05 08:02:18 門外漢 (ZWl4d53

>
>トルエン濃度[ppm]=
>(分子)=封入量[ml]×トルエン比重0.8669[ml/g]×理想気体0.082×温度300[K]
>(分母)=トルエン分子量[g]×気圧1[atm]×ガスセル体積43.5[cm3]
>

厳密にはトルエンを入れた分だけ分母の体積なり圧力なりが上がるんでしょうがそこまで行かないレベルの話という前提でお話します。

「理想気体0.082」というのが判りませんがおそらく0.082というのは「気体定数(R)」のことでしょう。
せっかく他の数字には単位が入っているのにRの単位が抜けています。273K 1atm で 1molの理想気体は22.4L ですね。これからRの単位は出るはずです。

この単位を入れれば、おそらく他にも間違いがある事にも気付くことでしょう。

ちなみに 求める答え(ppm) はトルエンの体積(L)/ガスセル体積(L)×1,000,000なので無単位になります。

回答に対するお礼・補足

返信ありがとうございます。
まず比重の単位が逆になっていますね^^;[g/ml]ですね、申し訳ありません。

次に理想気体定数R0.082は=
(分子)=1atm*22.4L
(分母)=273K*1mol
ということで単位は[(atm*L)/(K*mol)]であってますか?

となると(単位だけで)
濃度=
(分子)=封入量[ml]*トルエン比重[g/ml]*理想気体定数R[(atm*L)/(K*mol)]*温度[K]
(分母)=トルエン比重[g]*気圧[atm]*ガスセル体積[cm3]

で、単位を整理すると
濃度=[L/(mol*cm3)]
というようにmolが残ってしまいますよね・・・?
本当にたびたび申し訳ありませんが、よろしくお願いします

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