生活環境項目の報告下限値について
登録日: 2007年05月13日 最終回答日:2007年05月14日 水・土壌環境 水質汚濁
No.22512 2007-05-13 03:07:36 たそがれ
初めて投稿するものです。私も環境測定の仕事をしております。質問だけでなくわかることがあれば今後、回答もしていきたいと思っています。
排水にかかわる証明書の報告下限値を整理しているのですが、生活環境項目で迷っています。有害物質のように基準値の1/10にするとすごく大きな数字になるものもあります。
溶解性鉄、マンガンは数年前やっと0.01mg/lから0.1mg/lにしましたが銅や亜鉛は0.01mg/lです。複数機関に聞いたら溶解性鉄だと0.01mg/lから1mg/lまで100倍の開きがありました。みなさんはどうなさっているのでしょうか。
よろしくお願いします。
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No.22530 【A-5】
Re:生活環境項目の報告下限値について
2007-05-14 15:08:34 テトラ (
>…みなさんはどうなさっているのでしょうか。
この「報告下限値」については、WEB検索しても中々充分な解説も得られず、
私も考えを整理するのに時間を要した事なので、
現在の私見を述べさせて頂き、合わせて皆様のご意見も伺ってみたいと思います。
辿り着いた現在の結論から申しますと…
「報告下限値」とは、「少なくともこの数値まで明確に測定して報告をして下さい」と
要求する意図をもって設定する数値であり、報告を受け取る側が設定する数値である。
従って、報告を提出する側からは設定する権限のある数値ではない。
しかし、報告書の発行する側としては、
(報告書を出す度に「< 下限値」が異なる…という事では困るので)
一貫した見解は必要となるでしょう。
そこで、「試料採取量」と、使用した「測定方法」の「定量範囲の下限値」、
(その他、使用する機器精度等…を勘案)から算出した「定量下限値」をもって
「報告する下限値」として報告しています。
如何なものでしょうか。たそがれさんの ご感想をお聞かせ下さい。
【 参考WEB 】
公共用水域水質測定結果の報告について ⇒ http://www.env.go.jp/hourei/syousai.php?id=5000073
千葉県環境生活部水質保全課⇒ http://www.pref.chiba.jp/syozoku/e_suiho/3_kansi/report/1998/pdf/siryo/98_s11.pdf
回答に対するお礼・補足
初めての投稿なのに5件もご回答をいただいて本当に感謝しています。
なべちんさん、テトラさん、ありがとうございました。
もちろん、例えば金属等だったら機器の定量下限値と濃縮率から報告可能下限値が定まることは心得ております。まして、キレート抽出でもおこなえば、とんでもない濃縮もできるはずですが、どの程度がんばる必要があるのでしょうか?という質問のつもりでした。大きな下限値だったら希釈でもいいわけですから。なべちんさんの言われるように行政側の取りまとめ値(金属等は生活環境項目もほぼ基準値の1/10になっているようです)を認識し、合わせるか、もう少し厳しくするか、というところに考えが傾いています。
No.22526 【A-4】
Re:生活環境項目の報告下限値について
2007-05-14 09:45:45 なべちん (
もちろん、貴社における定量限界がそれより低いことが前提ですが。
No.22522 【A-3】
Re:生活環境項目の報告下限値について
2007-05-13 18:51:14 なんちゃって計量士 (
>報告下限値をあげれば少量採取ですみ、時間的、経済的にも助かると思います。>
>
そのようなおつもりでしたか。でしたらそれこそ人に聞くお話ではございません。
営業と秘かに話、客先に対してしかける話ですよ。
それこそ1Lで何項目までは、いくらでやります。みたいな話でしょう。
良いか悪いかの判断は別として、中小の結果しか考えない需要の場合にはそんなこともありでしょうね。
昔は、環境測定でも、基準値を満たしている場合には、一切数字を外に出さなかった時代もありました。(つまり基準値未満が並ぶだけです)
それはそれで一つの考え方です。排水基準値未満、基準値を超えた場合のみ数値が入る。逆にいえば数値がでたらオワ。面白いですが、管理している場合には管理状況の変動がわからなくなりますが・・・
このあたりは、客先しだいでしょうね。
余計な話ですが、小生が分析値の解析を行う場合には、通常生の数字、大体五桁程度を使用します。
丸められた数値を使用して解析を行う場合には殆ど意味のある値は出ませんが、生数値を使うと見えてくる場合もあります。
クロスの二重盲検隠れてやるような意地悪オジンですから。
回答に対するお礼・補足
ありがとうございます。
ラボとしての定まった報告下限値決定においても少量採取による経済性、迅速性は大きなファクターのひとつだと思っています。ただ、さすがに生活環境項目においては有害物質と違って基準値の1/10では大きすぎるようですね。
No.22520 【A-2】
Re:生活環境項目の報告下限値について
2007-05-13 15:47:37 なんちゃって計量士 (
>溶解性鉄、マンガンは数年前やっと0.01mg/lから0.1mg/lにしましたが銅や亜鉛は0.01mg/lです。複数機関に聞いたら溶解性鉄だと0.01mg/lから1mg/lまで100倍の開きがありました。みなさんはどうなさっているのでしょうか。
「該当の分析に使用する分析手法、機器により検出限界、定量限界があります。それが報告下限値になっているとおもいます。ですから、分析方法、使用する機器により報告下限値が変わります。それを確認されるとよいと思います。」
皆さん、検出限界、定量限界に関して大きな誤解が有るようです。
検出限界、定量限界は確かに、分析方法によって変わることは確かですが、それよりも重要なことは、そのラボ毎に、また分析者毎に如何に管理されているかを考えねばなりません。むやみに大きくしたり、小さくすることは全く意味がありません。
営業面で考えれば、小さな値を出せることは、そのラボの実力を示しますが、その信頼性が担保出来なければ分析の実施そのものを疑われます。
基本的に再現性と標準偏差に代表される変動を利用して、各ラボ毎に決定される数値であり、よそさまが何をいわれようが、全く関係ないのが本来です。
別の言葉でいえば、ブランクに於ける再現の標準偏差を越えた点が検出限界であり。CVを担保できる最小値が定量限界と考えて良いのです。
ただ、共存妨害物質があった場合などは、単純に評価できかねる点があることには御注意下さい。
最も実際は、担保出来なくとも右へならえのラボが多数あることは存じておりますが、なかなか淘汰されないのが現実のようです。
回答に対するお礼・補足
クンチャンさん、なんちゃって計量士さん、ご丁寧な回答ありがとうございました。もちろん、定量下限値は十分クリアしているという前提でお聞きしたつもりでした。基準値が大きいものが多く、報告下限値をあげれば少量採取ですみ、時間的、経済的にも助かると思います。ただ、他機関に聞いてもバラバラなのでなんちゃって計量士さんの言われるように自分で自信をもって決めるしかないようですね。
No.22513 【A-1】
Re:生活環境項目の報告下限値について
2007-05-13 09:23:40 クンチャン (
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