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環境Q&A

低BODの希釈について 

登録日: 2007年03月07日 最終回答日:2007年03月09日 水・土壌環境 水質汚濁

No.21524 2007-03-07 10:39:50 KASUMI

質問ではなく回答です。
過去に読んだ書籍の題名等を忘れてしまい,探しているうちに締め切りをすぎてしまいました。
BOD測定法(JIS K0102)はもともと濃度の高い工場排水を対象としているため,希釈が前提になっており,
低濃度の場合明記されておらず,誰もが苦労している問題だと思います。
自分が過去に読んだ本で,すでに絶版かもしれませんが,BODについて詳しく書かれているものを紹介します。BOD測定法開発の歴史等もふくめ,測定法の概念や種々の変法もかかれていますので,一読をおすすめします。BOD測定で困ったときに参考になります。図書館や各自治体の環境公害研究所等にあるかもしれません。

著者:萩原耕一
書籍名:新版 B.O.D.試験法解説
出版社:績文堂出版
発行:新版 昭和52年6月

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No.21564 【A-3】

Re:低BODの希釈について

2007-03-09 16:24:11 なべちん

とんちゃん さんへ

3.5mg/l以下のものを「不確か」だと言っていますが、何と比べて不確かなのでしょうか?
現実的に、比べるものはないですよね?
濃度の低いものは40%を超えなくても構わない。とにかくそうやって得られた結果がBODです。
それがBODの定義です。

低濃度の試料を10件くらい並行試験しても安定しますよね。
それがもしバラつけば「不確か」となるのでしょうけど。

No.21550 【A-2】

Re:低BODの希釈について

2007-03-09 08:34:03 とんちゃん

KASUMIさま
専門図書のご案内、ありがとうございます。
近くの図書館にあるかどうか確認してみます。

JKさま
注20)に書いている算出方法ですが、消費率が40%に満たない場合には「仕方がないので」このように計算してください、と私は理解しています。40%から70%酸素消費できる植種の活性と、それに見合った有機物量のミックスを作ることが前提の試験であると。植種に関しては調整法が事細かに記載されていますので、手間を惜しまなければ問題ないのでしょうが、有機物量に関してはこれそのものがBOD定量対象物であるだけに濃縮以外の方法はないのでしょう。濃縮はもちろん論外ですが。
3.5mg/L以下の数値が不確かさが大きいにも関わらず環境基準のAA類型BOD基準が1mg/Lとなっていることも理解できません。私の理解が足りないのでしょうか?

No.21548 【A-1】

Re:低BODの希釈について

2007-03-08 20:21:25 JK

>BOD測定法(JIS K0102)はもともと濃度の高い工場排水を対象としているため,希釈が前提になっており,

異論があります。
必ずしも希釈が前提とされているとは思いません。

工場排水試験方法 JIS K 0102 
21.生物化学的酸素消費量(BOD) 
4) BODの算出 
   ・・・ただし、試料のBODが3.5mgO/l以下のときは、希釈しない場合でも5日間の溶存酸素の消費量は、溶存酸素の飽和量の40%以上にならない。このような場合には、その値から算出する。

回答に対するお礼・補足

JK様
重要なコメントありがとうございました。
BODが水質の指標に採用された当時の状況から見ると,当初は希釈を前提としていたようですので,前記のように書きましたが,JISの表記からすればご指摘のとおりです。自分の経験では,工場排水で希釈せずにすむケースはごくまれでしたので,見落としていました。

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