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環境Q&A

pH値の有効数字について 

登録日: 2006年12月15日 最終回答日:2006年12月19日 水・土壌環境 水質汚濁

No.19843 2006-12-15 10:02:51 Tata

弊社では下水道法を受け、pHの測定を実施していますが、
ある工場ではpH測定値を下2桁で表し、ある工場では下1桁(四捨五入)で表しています。下1桁までの表示で統一したいと考えています。(計量証明書でも下1桁であるので)
No.19730 pHの基準評価(http://www.eic.or.jp/qa/?act=view&serial=19730)
も参照させていただきましたが、下2桁目を切り捨てればいいのか(H5環水規51号)、数字の丸め方(JIS Z 8401)を用いるべきかが分かりません。
一般的にはどのようにして管理されているのか、教えて下さい。よろしくお願いします。

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No.19903 【A-2】

Re:pH値の有効数字について

2006-12-19 18:34:28 筑波山麓

この質問に対しては、私も責任があるので、回答します。

「Tata」さんの言われるとおり、H5環水規51号には「公共用水域水質測定結果の報告について (3) 有効数字等 @ 報告下限値未満の数値については、「報告下限値未満」(記載例「<.0005」)とする。 A 桁数について    ア 有効数字を2桁とし、3桁目以下を切り捨てる。 イ 報告下限値の桁を下回る桁については切り捨てる。 ウ pHについては、小数点第2位以下を切り捨て、小数点以下1桁までとする。」とあります(下記参照)。http://www.env.go.jp/hourei/syousai.php?id=5000073
一方、公共水域には、下水道も含まれます(下記参照)。
http://www.eic.or.jp/ecoterm/?act=view&serial=783
しかし、下水試験の元になる下水試験方法(社団法人日本下水道協会編、上下巻、1997年版)には、「有効数字と数字の丸め方」について、JIS Z 8401に従うとあります。ちなみに、1997年は平成9年になりますので、上記のH5環水規51号より後に出版されております(下記参照)。
http://www.jswa.jp/04_publication/01_tosho/index.html

したがって、私は「下水道法を受け」て受注し、報告する限りは、自治体からの特別の要求がない限り、下水試験方法に従って報告をしておりました。

No.19848 【A-1】

Re:pH値の有効数字について

2006-12-15 17:15:32 きら

 きらです。

 pHの測定値の小数点第2位をどのように扱うかですが、ただ単に法的な根拠だけではなく、究極は精度保証の問題になるかと思います。

 御存知かとは思いますが、pHは、試料の温度、室内の気温、湿度、気圧等によって変動します。
 御社で測定した場合、これらの影響により小数点第2位が変動するのであれば、「小数点第2位をどのように扱うか」の議論は、意味をなさないものになってしまいます。

 また、pHの標準液の管理方法、校正方法(測定毎に校正とか週に1回校正とか)、検量線の作成方法(3点検量、2点検量)等も問題になります。

 このような点をクリアーにした後に、次の段階で「小数点をどのように扱うか」に進めるのではないでしょうか。

 測定値のばらつきについては、このQ&Aで過去に多くの情報が記載されていますので、参考にしてください。

 ※小数点以下の場合は「桁」と呼ばず「第○位」と表現します。

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