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環境Q&A

遊離シアンについて。 

登録日: 2006年11月20日 最終回答日:2006年11月23日 水・土壌環境 水質汚濁

No.19413 2006-11-20 08:00:34 圭介

当、事業場は亜鉛メッキの前処理にてをシアン化カリウムを使い排水処理を次亜塩素酸ナトリウムによる酸化分解をしています。

排水基準のCNをパックテストにて「遊離シアン」を測定しているのですがその「遊離」という意味がわからないので簡単に教えていただけないのでしょうか?

ググってみたのですが
「めっき浴中の金属分をシアン錯塩にするの必要な量以上のシアン。」とありましたが
さっぱり意味がわかりません。

分解しきれないシアンという意味ではないですよね?

よろしくお願いします。

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No.19482 【A-2】

Re:遊離シアンについて。

2006-11-23 10:52:36 マッシー・ナナ

このQ&Aにも、遊離シアン又はフリーシアンで過去に回答がありますので、一般的な意味合いはそちらを検索してください。パックテストで検出されるシアンと遊離シアンとは分析法が異なりますので、近似しますが、完全に一致するものではありません。パックテストで検出できるシアン物質は説明書をお読みください。
問は浴中のシアンイオンと排水中のシアンを混同しておりますが、浴中のシアンは関係が薄いです。また、「分解しきれないシアン」という意味より回りくどいようですが、「処理しきれないで排水中に残存しているシアンのうちパックテストで検出可能なシアン」と言うことです。
青化亜鉛メッキ事業場のパックテストについて、順を追って説明します。青化メッキ事業場では定期的にシアンの公定分析を行っておられると思います。公定分析のシアンは通常、全シアンと言われ、難分解性のシアンを含んだ値です。パックテストでは鉄などの難分解性のシアン(錯体)は検出できませんが、測定が容易なので、日常点検ではパックテストを行い処理工程を管理しているのです。パックテストでシアンが検出された場合は全シアンで1mg/Lを超える可能性が高いです。錯体の処理をしている場合は、パックテストで検出できないシアン沈殿物が処理水に混入しないように管理してください。

No.19456 【A-1】

Re:遊離シアンについて。

2006-11-22 13:43:28 思案のしどころ

 遊離シアンという言い方はあまり一般的ではないようですね。この場合は(多分)イオン化したままのシアン=錯体ではないシアン を言っているのだと思います。

遊離シアンとシアノ錯体では毒性にかなり差があります、遊離シアンの方が強いのです。遊離シアンは金属イオンと反応し、錯体をつくります。これは遊離シアンの毒性はなぜ高いのか、という話とつながっています。遊離シアンを摂取すると血液中の鉄と錯体をつくり、呼吸不全におちいってしまうから毒性が高いわけです。

 めっきは金属のシアノ錯体浴によりおこなうのですよね。 そのため 錯体を作るのに必要な量以上の多量のシアンを投与しているのではないでしょうか? 圭介さんは使用しきれずにあまったシアンを測定しているのだとおもいます。 もちろん低いほうがよいのだろうとは想像しますが、足りないのは工程上問題があるのでしょう。丁度良いところを探しているのだとおもいます。

 水質汚濁防止法などでは全シアンで規制を受けますが、毒物として規制をうけているのは有名な青酸ソーダなど。メッキにはこれをつかってるとおもいます。簡単に遊離するシアンです。気をつけて取り扱ってください。

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