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環境Q&A

レジオネラ菌対策の弊害 

登録日: 2003年02月20日 最終回答日:2003年03月06日 水・土壌環境 その他(水・土壌環境)

No.1841 2003-02-20 14:05:35 アギト

 私は小さな下水道処理場の事務をしています。当処理場は10年ほど何の問題もなく適切な水処理を行ってきました。しかし、昨年の夏ごろから度々トラブルが起きてしまいその対応に苦慮しています。それは、いくつかある水槽の1つの水槽の微生物が死滅していたり、流入水中の大腸菌が極端に少なかったり、流入水が塩素臭かったり...
 このトラブルの原因を特定するまでには至らなかったものの、問題がおき始めた時期がちょうどレジオネラ菌問題がニュースなどで報じられた頃で、循環式風呂ではその対策に塩素系薬剤を用いていました。この薬剤の残留塩素が当処理場のトラブルの原因ではないかということで、宿泊施設や老人ホームなど大きな循環風呂所有者に薬剤の投入量等を確認したところ、適切な管理をしているところもあれば濃度など測定せず目分量で行っているところもありました。このようなところには適切な量を投入してもらうようお願いしていますが、みなさんのところではこのようなトラブルは起きていませんか?

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No.1938 【A-2】

Re:レジオネラ菌対策の弊害

2003-03-06 18:39:44 東京都 / 君山銀針

回答続きです。

なお、横浜市 下水道と河川のQ&A
http://www.city.yokohama.jp/me/cplan/mizu/qa/index.html

Q:塩素消毒による環境への影響は?
http://www.city.yokohama.jp/me/cplan/mizu/qa/syori/007.html
によれば「必要以上に塩素を注入した場合,放流先の生物への影響,トリハロメタンの生成といった問題が生じます」という情報があり、

Q:下水処理に影響を与える塩分濃度は?
http://www.city.yokohama.jp/me/cplan/mizu/qa/syori/005.html
にあるように下水への影響もやはり考えられるようです。

ついでにこのQ&Aでも
Q.塩素殺菌し続けても良いのでしょうか
http://www.eic.or.jp/QA/bbs02.php3?serial=1255&sch_serial=1255#1255

Q.河川に放流する塩濃度について
http://www.eic.or.jp/QA/bbs02.php3?serial=1084&sch_serial=1100#1100
といった質疑応答がありました。
(残念ながらリンクされている横浜市の回答は削除されているようです)

Q.河川に放流する塩濃度について で紹介したように、水質汚濁防止法排水基準や下水道法では残留塩素濃度の規制はないのですが、読めば読むほど利益より害が大きいように思います。


参考 キャッシュですが・・・

横浜市 水道中の残留塩素濃度の規定値について
http://216.239.53.100/search?q=cache:7z9s3_bLPMkC:www.city.yokohama.jp/me/cplan/mizu/mail62.html+%E6%AE%8B%E7%95%99%E5%A1%A9%E7%B4%A0%E3%80%80%E4%B8%8B%E6%B0%B4%E9%81%93&hl=ja&ie=UTF-8&inlang=ja

回答に対するお礼・補足

ありがとうざいます。参考になりました。


No.1936 【A-1】

Re:レジオネラ菌対策の弊害

2003-03-06 18:35:20 東京都 / 君山銀針

平成13年9月11日厚生労働省健康局生活衛生課長による「循環式浴槽におけるレジオネラ症防止対策マニュアルについて」
http://www.mhlw.go.jp/topics/2001/0109/tp0911-1.html
では「オゾン、紫外線、銀イオン、銀・銅イオン、光触媒などの塩素以外の消毒方法は消毒効果に残留性がないため、塩素系薬剤と併用して使用する必要がある」と基本的には塩素消毒を大推奨しています。
この「対策マニュアル」は一方で、「浴槽水中の遊離残留塩素濃度を1日2時間以上0.2〜0.4mg/Lに保つことが望ましい」という規定、塩素系薬剤の投入量の計算方法などが書かれており、環境面にも配慮しているのでしょうが、基本的には法的拘束力はない指針にすぎません。

行政が管理する上水道への塩素添加と違い、レジオネラ対策としての塩素添加は結局施設側の衛生管理についての意識に任されているので、アギトさんの書かれた「濃度など測定せず目分量で行っているところ」があっても不思議ではないと思います。

ところで「ちゅうごく保全ニュース2002.10」
http://www.cgr.mlit.go.jp/cginfo/syokai/busyo/eizen/main/publicdata/hozen_news/news2002.10.pdf によると、「レジオネラ菌に対して塩素は有効であるが、大腸菌のように速効性は無い。レジオネラ菌は60分経過後も完全には殺菌されないとの報告があります」という記事があり、大推奨されている塩素消毒でも万能ではないみたいですね。
「レジオネラ菌は熱に弱く、70℃以上の高温では1分以内に殺菌されます」とあるので、熱殺菌のほうが意外と有効かもしれません。

と思ってレジオネラ対策としての塩素消毒の問題点などを書いたページがないか、さがしてみたら、下記けっこう詳しい記事がありました。

わがまま温泉日記 お風呂の科学
http://www.tim.hi-ho.ne.jp/uukako/yokusou/yokusou.htm

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