環境Q&A

No.17410 【A-5】

Re:絶滅危惧種は絶滅を危惧しているだろうか？

2006-07-11 13:39:07 riccia （

私も、「人類が絶滅を危惧する種」だと理解しています。
なぜ、人類が危惧するか、といえば、
生物多様性の劣化／自然環境の劣化は、
人間の生息環境の劣化とつながってくるからだと思います。

このあたりのことはこのＱ＆Ａの過去の記事
なぜ自然保護が必要か？
http://www.eic.or.jp/qa/?act=view&serial=405
での議論が参考になると思います。

なお、生物多様性条約では保全対象として、
遺伝子・種・生態系　という３つの多様性　を考えています。

生物多様性という考え方まで視野に入れると
「絶滅危惧種」はその生物の問題というのではなく、
その生物の生息環境、
また人間の利益に関わる問題にも関わりがあることに気づきます。

関係HP
http://www.jafta.or.jp/keyword/key715.html
http://www.pref.iwate.jp/~hp1353/keyword/chikyu/seibutsutayo.html
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%94%9F%E7%89%A9%E5%A4%9A%E6%A7%98%E6%80%A7

No.17408 【A-4】

Re:絶滅危惧種は絶滅を危惧しているだろうか？

2006-07-11 13:08:07 ごみごみマン （

>「種」とは人間が作り出しだ生物学上の概念ですよね。
>別に自然界に「絶対的に存在する何か」ではないですよね。
>


ずいぶん哲学的な問いかけですね。

絶滅危惧種とは、人類が絶滅を危惧している生物種のことでしょうから、危惧しているのはあくまで「人類が」でしょう。

また、絶滅危惧生物でなく種といっているのは、個体数でなく、種類が減らないことが大切だ（同じ種類の個体数が多くなったり、近親種が多くなったりするよりも、全く違う種類がより多くなった方が良い）という発想から来ているのではないかと思います。

No.17265 【A-3】

Re:絶滅危惧種は絶滅を危惧しているだろうか？

2006-07-03 10:40:12 環くん （

種という「単位」はもちろん人間が考え出した抽象的な概念ですが、
そういう「生き物のグループ」は現実に存在します。
（良い例えが思いつきませんが・・・数字というのは抽象概念ですが、
「３」個のリンゴ、という物は現実に存在しますよね）

絶滅危惧種は、自然環境問題の一つのシンボルと考えれば良いのではないでしょうか？
絶滅の原因は種によって様々ですよね。
密猟とか、生態系の破壊とか、汚染とか。
絶滅危惧種への対策を考えることで、他の種、
ひいては自然界全体に対する保全対策につながります。
決して、特定の種がこの世から消えてしまうことだけを問題視しているのではありません。
（もしそうであれば、動物園であれ試験管の中であれ、
　その種がこの世に存在してればOKということになりませんか？）

もちろん絶滅危惧種とされているものには偏りがあり、対策も偏っています。
（研究の進んでいない昆虫、土壌微生物、コケ以下の植物などは、
絶滅危惧種どころか種としてさえ認識されてないものも多数あります）
課題は多々ありますが、絶滅危惧種という一つのシンボルは、
確実に環境保全全般に役立っていると思います。

なお一般的には「絶滅危惧『種』」と総称されているものも、
絶滅が危惧されているのは種だけでなく、変種・亜種・個体群など、
いろんなレベルがあります。
（IUCNのレッドデータブックにも、日本のレッドデータブックにも、
　種だけでなく、亜種や個体群が掲載されています）
特に「種」というレベルだけで、絶滅のリスクが考えられているわけではありませんので、念のため・・・。

No.17218 【A-2】

Re:絶滅危惧種は絶滅を危惧しているだろうか？

2006-06-29 18:58:28 無耳猫 （

人間が絶滅危惧種というなら絶滅を危惧してる人は必ずいると思いますが。
どっちにしてもロングタームでは進化に伴ってほとんどの種は絶滅してますから、
いままで絶滅しなかったのはカブトガニと古細菌くらいでしょうか。

No.17213 【A-1】

Re:絶滅危惧種は絶滅を危惧しているだろうか？

2006-06-29 17:18:31 コロ （

　人間の気持ち（？）の問題なのでしょう。
　人間が勝手に、この種を絶滅させるのは惜しいと思っている種が絶滅危惧種だと思います。
　例えば人間が忌み嫌い、いなくなればいいと思っているハエでも、絶滅しそうになれば保護されるかもしれません。
　いずれ、その種にとっては知らぬことでしょうけど。