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環境Q&A

重金属類について 

登録日: 2006年05月24日 最終回答日:2006年05月29日 大気環境 大気汚染

No.16649 2006-05-24 04:22:15 環管

焼却施設の生活環境影響調査を行っています。
そのなかで、一部医療廃棄物を焼却するということで重金属類が発生する可能性があるのですが・・・。
メーカの仕様では99%の捕集を保障しているのですが、焼却物にどれくらいの量の重金属類が混入しており、どれくらい排出するか、明快ではありません。
もともと一般大気中の重金属に対する環境基準もなく、原単位もはっきりしないので定量的な予測結果もできませんし、一般的な大気質濃度も常時監視を行っていないのでどうしたものかと思案しています。
生活環境影響調査の指針では、大気汚染に関しては「その他必要な項目」と挙げられているので重金属類で携わった方もいらっしゃると思います。
どなたかご存知であればご教授ください。

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No.16717 【A-2】

Re:重金属類について

2006-05-29 23:07:15 ハングリー

 環管さんが、研究者ではなくコンサルであることを前提にカキコいたします。

 一応私は、何度か、焼却施設の設置にかかる生活環境影響調査の実務に携わった者です。
 幾度となく、設置の許認可権者であるあちこちの自治体担当者との協議を行った経験があります。はっきり申し上げますと、環境基準等の設定がなされていない項目については一般環境下におけるキッチリとした評価はできない、ということです。騒音や振動に置き換えると分かりやすいでしょうか。用途地域の指定がない地域で(つまり類型や地域指定等がない地域)、どうやって騒音や振動を評価しますか?基準値がないのですから、得られた数値に対して直接的な評価ができませんね。
 大気にしても、工業専用地域だったらどうやって評価しますか?これも直接的な評価のしようがありません。基準がないのですから。なので、一般環境で評価していくためには、総量規制か、現状非悪化の考え方で実施していくしかありません。
 その方向性を決めるのは、許認可権を持つ自治体です。コンサルが方向性を決めることは難しい、というのが私の持論です。なぜなら、コンサルは法や制度は作れませんから。コンサルはあくまで、顧客に対する助言、提案、支援等が主業務です。よって、自治体とよく協議されることをアドバイスといたします。

 ダイオキシン類を想定してください。20年昔だったら、一般環境下でどのように評価することができたでしょうか?おそらく、誰にもできなかったのではないでしょうか。

No.16698 【A-1】

Re:重金属類について

2006-05-27 21:49:00 専門家ではないのですが・・・

重金属類は(基本的に)常温で固体です。ですから蒸気化し大気中に混入してしまう可能性はあまり考えなくても良いのです。大気環境基準に重金属類が無いのもこのためです。

 もちろん焼却直後は高温になってますから蒸気化していることもあるとはおもいます。金属蒸気は集塵機や煙道である程度冷却され固体に(焼却灰)もどります。この灰が外部にでないように煙道の排出規制は(重金属にも)ありますよね(環境基準との違いに注意してみてください) この集塵機の性能が「捕集率が99%」という形で示されるものです。こちらに目を通してみてください
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4862400000/qid=1148734095/sr=8-2/ref=sr_8_xs_ap_i2_xgl14/503-2191768-4328706

 焼却灰の重金属濃度はとても高いですよ。灰の種類によっては%オーダーで重金属が混入していることもあります。医療廃棄物の焼却灰の場合はちょっと検討つかないですね。重金属はあまり無いのではないでしょうか?

回答に対するお礼・補足

ご回答ありがとうございます。
確かに、一般環境の重金属類はそれほど問題になることはないかもしれませんね。おっしゃるとおり、常温でガス状物質でないこともあり環境基準はもとより、常時監視もしていないことですしね。
捕集率から考えると、焼却灰の無害化のほうが大切なことかもしれませんね。

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