一般財団法人環境イノベーション情報機構
りん酸イオンの分析
登録日: 2005年12月14日 最終回答日:2005年12月15日 水・土壌環境 その他(水・土壌環境)
No.13820 2005-12-14 11:24:15 どんべえ
初めて投稿します。環境計量証明事業従事者です。
とある依頼で湖沼のりん酸イオンを「湖沼観測指針(正式名違うかもしれませんが)に則って分析しております。
発色はモリブデン青と類似しております。発色操作後、僅かに青色を呈しているのですが薄く白濁し、吸光度の測定ができませんでした。仕方なく、JISに定める全りんの分析(モリブデン酸青(アスコルビン酸還元)法)で発色したところ、十分な吸光度と直線性が得られました。
これは、発色試薬に若干の違いがあり、「湖沼〜」の方では酒石酸アンチモニルカリウム水溶液も添加しております。
推測で、この酒石酸〜が悪さしているのではと考えているのですが・・・
@このような事例に遭遇された方、どのように対処されましたか?
A酒石酸〜を添加する理由分かる方いらしゃいますか?
をお尋ねしたいです。長々とすみません。
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No.13844 【A-2】
Re:りん酸イオンの分析
2005-12-15 21:41:29 似非分析屋 (
>これは、発色試薬に若干の違いがあり、「湖沼〜」の方では酒石酸アンチモニルカリウム水溶液も添加しております。
>推測で、この酒石酸〜が悪さしているのではと考えているのですが・・・
余計な事とは思ったのですが、ちょっと疑問に感じたものですから・・・・・・
JISの方法においても、酒石酸を使用するとされていませんでしたか?
ビスタルトラト〜との表記になっているので、どちらも吐酒石のことと思います。
もちろん、酸化数や水和物の数が同一かどうかはわかりませんが・・・・・
回答に対するお礼・補足
ご丁寧な回答ありがとうございました。
JISで見落としがあったかも知れませんので、
再度確認してみたいと思います。
No.13835 【A-1】
Re:りん酸イオンの分析
2005-12-15 17:05:00 soraran5 (
@については、経験がないのでご容赦下さい。
Aですが、リン酸塩はモリブデンブルーを形成しますが、アンチモニーが共存するとその反応が促進されます。
[Murphy, J. and J.P. Riley (1962): Modified single solution method for the determination of phosphate in natural water., Anal. Chim. Acta. 27, 31-36.]
ところが、ケイ酸塩もリン酸塩と類似の反応でモリブデンブルーを作ります。これはリン酸塩の測定においては妨害要因となりますが、硫酸を添加してpHを適切に調整すれば反応を抑制できます(ある範囲のpHでケイ酸塩の反応が遅くなる)。
つまり、酒石酸アンチモニルカリウムを添加することには、リン酸塩の反応を促進するいう意味があり、さらに、反応時のpHをコントロールして妨害要因となるケイ酸塩の反応を抑制する仕組みです。
湖水にもケイ酸塩は結構多く含まれていますので、酒石酸アンチモニルカリウムはやはり添加すべきだと思います。
>・・・・・・JISに定める全りんの分析(モリブデン酸青(アスコルビン酸還元)法)で発色したところ、十分な吸光度と直線性が得られました。
>これは、発色試薬に若干の違いがあり、「湖沼〜」の方では酒石酸アンチモニルカリウム水溶液も添加しております。
>推測で、この酒石酸〜が悪さしているのではと考えているのですが・・・
>@このような事例に遭遇された方、どのように対処されましたか?
>A酒石酸〜を添加する理由分かる方いらしゃいますか?
回答に対するお礼・補足
丁寧なご回答ありがとうございました。
もう少し、原因追求してみます。
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