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環境Q&A

セメント原料起源のCO2と炭素税の関係について 

登録日: 2005年12月06日 最終回答日:2005年12月07日 地球環境 地球温暖化

No.13681 2005-12-06 05:15:22 ケージ

セメントを生産するためには原料である石灰石を熱分解して酸化カルシウムを作ります。
このとき大量の二酸化炭素が発生します。(CaCO3→CaO+CO2)国内のセメント生産量は年間70万トンに達しています。
セメント協会によれば、セメント産業から排出されるCO2は日本の総排出量の4.4%にも上るそうです。
さて、炭素税です。環境省の案によると化石燃料を燃焼した場合に排出する二酸化炭素の量に応じて課税することになっているようです。
これではセメント製造時のような原料に由来する大量のCO2の排出が対象にならないことになります。
これは明らかに不公平だと思いますが、皆さんはいかがお考えですか?

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No.13699 【A-3】

Re:セメント原料起源のCO2と炭素税の関係について

2005-12-07 12:19:09 オキシダント

中和反応か酸化還元反応かの違いなんでしょう。

分けて考えれば、
CaCO3→CaO+CO2の反応は簡単に可逆できますが、
(ちゃんというと、CaCO3+H2O→Ca(OH)2+CO2ですよね、CaOは熱エネルギーで脱水しています)
燃焼だと原理的に光合成以外、CO2をO2にすることは出来ませんからね。

もちろん、CO2は起源別に存在しているわけではありませんが…

そういう意味でそんなに不公平ではないというのが私の意見です。

No.13697 【A-2】

Re:セメント原料起源のCO2と炭素税の関係について

2005-12-07 11:55:35 くろ

セメントから造られたコンクリートは空気と接している面から炭酸ガスを取り込んで劣化します。中性化といわれる現象です。
使われずに置かれているセメントも同様にして炭酸ガスを取り込んで劣化します。

製造過程で排出した全量を回収しているわけではありませんが、炭酸ガスの回収作用もあることをどう考えられますか。

No.13689 【A-1】

Re:セメント原料起源のCO2と炭素税の関係について

2005-12-07 00:12:45 東京都 / こん

 課税すべきかどうか、個々の立場、考え方にもよると思います。CO2発生の結果生産されたものがどう使われているか、徴税しやすいかどうか、全発生量に対する比率、課税することによる削減効果等、総合的に判断する必要があります。
 個人的には「明らかに」不公平とは考えません。少しセメント産業に肩入れした意見かもしれませんが。
 セメント生産量だけではCO2発生量を判断できませんし、セメント産業としては廃棄物を原料として取り入れていこうとしており、この部分をどう評価するか。
 セメント産業から発生量4.4%とのことですが、石灰石原料によるものは6割くらいで、化石燃料分はもちろん課税対象です。さらにセメントの一部は将来的にまた空気中のCO2を吸収します。CO2発生の全体的なウェイトから見て削減効果があるか、政策的判断になると思います。

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