一般財団法人環境イノベーション情報機構
ダイオキシンの分析精度
登録日: 2005年11月17日 最終回答日:2005年11月19日 健康・化学物質 ダイオキシン
No.13421 2005-11-17 10:32:45 うにまろ
分析に関して全くの素人で、結果だけを見ているという状況で教えてください。精度確認で、回収率とはどういうことなのでしょうか?サンプリングスパイクという既知のものを試料に入れて、それを分析して既知の値に近い分析値が出るかを確認しているという認識で間違いないのでしょうか?ただ、その場合、分析値は元々の試料の値プラスサンプリングスパイクの値という分析値が出てくるのでしょうか?また、回収率はどれぐらいの範囲が適切なのでしょうか?なおかつ、100%を超えているとはどういう状態なのでしょうか?
こういう質問自体で素人丸出しですが、何卒宜しくお願いします。
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No.13455 【A-1】
Re:ダイオキシンの分析精度
2005-11-19 17:53:38 海月 (
回収率とは試料採取〜分析操作中にどの位ダイオキシン類を損失しているか、測定誤差があるかを見るものです。
>サンプリングスパイクという既知のものを試料に入れて、それを分析して既知の値に近い分析値が出るかを確認しているという認識で間違いないのでしょうか?
分析する際にはサンプリングスパイクだけでなくクリーンアップスパイク、シリンジスパイクも使用します。
サンプリングスパイクは試料採取時の損失(おもに排ガス・大気・作業環境・水質)、クリーンアップスパイクは分析操作中(抽出・前処理)の損失を確認します。シリンジスパイクはそれら2つのスパイクの回収率を出すためと測定装置変動を見るためです。
>ただ、その場合、分析値は元々の試料の値プラスサンプリングスパイクの値という分析値が出てくるのでしょうか?また、回収率はどれぐらいの範囲が適切なのでしょうか?なおかつ、100%を超えているとはどういう状態なのでしょうか?
各スパイクは自然界に存在しないダイオキシン類を使用します。
うにまろさんの仰る分析値だと、サンプリングスパイクの回収率は常に100%になってしまうため、分析操作中にどれだけ損失、誤差が生じたかが不明になり(損失、誤差0はありえないといっても過言ではない)、試料にもともと含まれているダイオキシン類の濃度が判らなくなります。
また、回収率の許容範囲ですが、サンプリングスパイクは70〜130%、クリーンアップスパイクは50〜120%です(JIS法で分析したとき)。
回収率が100%を超えることはたまにありますが、多くは分析操作上の細かな誤差(あまりにも極微量濃度の分析でしかも人の手で行なうので)、装置の測定誤差でしょう。
>こういう質問自体で素人丸出しですが、何卒宜しくお願いします。
JIS等を読む機会があればどうでしょう。JISでダイオキシン類に関係するものはK-0311、0312です。
回答に対するお礼・補足
ありがとうございました。会社ではサンプリングは行っていて、JISを読む機会もあるのですが、私自身分析を全く行ったことがないので、文字を読んでもピンとこないのです。百聞は一見にしかずですね。。
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