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環境Q&A

カラム溶出試験について 

登録日: 2005年03月16日 最終回答日:2005年03月17日 水・土壌環境 水質汚濁

No.9947 2005-03-16 09:04:58 shosinsha

底質改質土を用いた海水によるカラム溶出を行っています。
高炉セメントを添加してある改質土のケースで、試験開始2日目頃から、白い微生物膜のようなものが出始め、それ以後CODが数十mg/Lにまで急激に上昇しました。ちなみにことの時のDOは0mg/L、アンモニアも同時に溶出しています。
この白い物体は何なのか分からず、評価に苦慮しています。
仮に何らかの微生物、バクテリアとしたら、その影響でCOD値は急激に上昇するのでしょうか?
白い物体の正体は何なのでしょうか?
分かる方がいらっしゃいましたら、御教示頂けると幸いです。

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No.9957 【A-1】

Re:カラム溶出試験について

2005-03-17 08:15:43 海鷲


詳細にはわかりませんが、次のようなことが考えられます。まず、海水中には硫酸が溶解しています。実験のデータを見ると、DOが0mg/ℓでアンモニアが溶出し、CODが急激に上昇しているとのこと。これらのことから、供試体の内部は著しい還元状態にあると思われます。このような状態では、海水中の硫酸が酸素の代わりに生物化学反応で用いられ、その結果として硫化物イオンが生じます。このとき、同時に窒素酸化物も還元され、アンモニウムイオンが増加します。このようにして発生した硫化物イオンが、セメント中のカルシウムと反応して硫化カルシウムとなっているのではないでしょうか。CODは、化学的に物質を酸化させることによって得られる値ですから、対象物に還元物質が存在すれば、その量がCODの値に反映されます。さらに、セメントと海水を使用すれば、供試体の間隙水のpHは急激に増大するはずです。この場合、間隙水中では多くの水酸化物が生成されます。試験中に生じる白い物体は、硫化カルシウムか水酸化カルシウムなどではないでしょうか。

回答に対するお礼・補足

早速の回答有難う御座いました。
とても助かりました。
有難う御座いました。

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