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環境Q&A

そもそも安定型って・・・ 

登録日: 2002年07月23日 最終回答日:2002年07月30日 ごみ・リサイクル 産業廃棄物

No.954 2002-07-23 16:35:45 SI

安定五品目と言いますが、これらの物質が安定(?)している根拠はあるのでしょうか?
また、どうしてこれらの物質が安定型五品目に定められてたのですか?
ご教授ください。

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No.976 【A-1】

Re:そもそも安定型って・・・

2002-07-30 22:54:06 北海道 / きた

 昔、腐るから管理型と聞いたことがあります。
 法令上、先に処分場の3区分があり、対応する廃棄物をそれぞれの処分場での通称としたものと思われます。
 村田徳治さんが、2001-1月刊廃棄物に次のように書いておられます。
「関連省庁との妥協の産物としてできた処分場の分類 廃棄物の分野でも、廃棄物埋立地が@安定型、A管理型、B遮断型の三つのタイプに分類され、それぞれ埋め立てることができる廃棄物の種類が定められた。この分類は関連省庁との綱の引き合いからできた妥協の産物で@の安定型には、水に不溶性とされる安定五品目の産業廃棄物を埋立ててよいことになった。」とあります。詳しい話は聞いたことがありませんので、私も教えてほしい一人です。
 ややこやしい話をすると、不溶性(エイジング)にした管理型廃棄物は管理型廃棄物ではあるが、水処理施設等を設けない(管理型最終処分場)で処分してもよいという通知がありました。
 その後、いわゆる安定型5品目のうち水を汚すものもあるとして同じ種類の廃棄物ではあるが5品目から除外し管理型最終処分場で処分すべきものを定めてゆきました。したがって、管理型のプラスチック類と安定型のプラスチック類などがあることになります。
 現在の区分は複雑で、正確に品目等を区分できる方は少ないようです。窯業廃棄物を別称にするという環境省の方針はこうしたことを反映しています。(その後、どうなったのでしょうか。)

回答に対するお礼・補足

 きたさん,ご回答ありがとうございました。大変参考になりました。

 「関連省庁との綱の引き合いからできた妥協の産物」ですか。(やはり・・・)という感が否めませんね。最近の廃棄物絡みの判例をみると「安定型」は無害であることが前提とされ「安定型に付着する物質」が有害であることを前提としたもの等がありますが(もちろん全てがそうではありませんが),そもそもの始まりが「妥協の産物」ということであればこれも疑わしくなります。
 廃掃法の定められた昭45あたりは高度経済成長のまっただ中ですからしかたのないことなのかもしれませんが,この辺をはっきりとさせずに「安定型処分場は安全だから」と住民説明をしても説得力に欠ける気がしますね。廃棄物全体のカテゴリについての見直しが進んでいるようですが,今後に期待というところでしょうか。

 さて,だいたいのところは掴めたような気がしますが,もう少しつっこんだ法制定時の「化学的?」根拠とでもいうものについて情報を頂きたいと思いますので,この質問はもう少しこのままにしておこうかと思います。どなたか宜しくお願いします。

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