林冠の被覆率の計測方法について
登録日: 2005年01月11日 最終回答日:2005年01月17日 地球環境 森林の減少
No.9002 2005-01-11 03:27:20 hikaru
どなたか林冠の被覆率の計測方法について教えて頂けないでしょうか?
インターネットで調べた限り、ラインインターセプト法?を始めとするいくつかの方法がある様ですが、よく分かりませんでした。その他には航空写真による方法などもあると思いますが、あまりお金をかけず、簡便に計測できる方法がありましたら、ご教授頂きたいです。
調査を行いたい場所は、それほど大きくないエリア(半径2〜3mほど)で、樹高が8m以下の樹林エリアを対象としています。
よろしくご教授の程、お願い致します。
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No.9046 【A-1】
Re:林冠の被覆率の計測方法について
2005-01-13 20:20:23 リカオン (
時間もお金もかけられない、と言う場合は、樹冠に向かって側高管をあげて、その周囲2Mの覆度を目測で測るって方法もあります。極めてローテク&アバウトな調査方法ですが、なんとなくそれらしいデータは取れます。発表のときに「そんな調査方法でいいんかい!?」て突っ込まれる可能性大ですが。
回答に対するお礼・補足
ご回答頂きまして誠に有難うございます。早速リカオンさんのご回答を参考にして、インターネットで調べたところ、全天写真解析ソフトのフリーソフトも見つけることが出来ました。本当に有難うございます。目測は確かに簡便ですが、精度と信頼性の問題が、やはりネックかもしれませんね。この分野は疎いので、これからもアドバイスの程、よろしくお願い致します。
No.9058 【A-2】
Re:林冠の被覆率の計測方法について
2005-01-14 12:30:30 森野力 (
被覆率といえば、「樹冠投影図」を作成するのが、オーソドックス、かつ精度が高い。
コンパスや鏡付のクリノメーターで、鉛直方向を出し、樹冠の周囲位置を地面に落としながら測量します。
樹高が8mならば、適当な竿を垂直に立てて、先端を樹冠のふちに合わせれば良いだけです。
竿の途中に10cm位の枝を出し、錘をぶら下げれば、竿を鉛直に保つことが出来ます。
一人は、竿を鉛直に保つことに専念、
あと一人が竿の先の位置を見て、動きを指示すれば良い
回答に対するお礼・補足
森野様
ご回答有難うございます。なるほど、測量のプロットを竿を使って行うテクニックですね。大変勉強になります。また、樹冠投影図について調べたところ、フリーソフトのforest windowなどを用いて3次元での再現ができるということも分かりました。有難うございます。
ただ、開空度の解析と樹冠投影図による解析の違いがよく分かりませんでしたので、よろしければ、そちらのご教授もお願い致します。
No.9079 【A-3】
Re:林冠の被覆率の計測方法について
2005-01-15 17:39:36 リカオン (
調査地は耕作放棄されて15年くらいの休耕田?
植生調査はもうしてありますよね?樹木位置図は?
「それほど大きくないエリア(半径2〜3mほど)」てのがよくわからないのですが、「半径2〜3mの円形プロットを○◯個設置し」てるのかな?
回答に対するお礼・補足
リカオン様
ご回答有難うございます。林冠の被覆率に関する質問は、休耕田と関係性はありませんので、ご了承下さい。
被覆率は、HEPと呼ばれるハビタット評価手法に関する本を読んでいたときに、被覆率の値が必要となっていたケースがあったので、単純に林冠の被覆率を実務の方々がどうやって計測されているのかを知りたかっただけです。
それほど大きくないエリアというのは、評価エリアが
半径2〜3mほどの円面積ほどの小規模な面積における被覆率を算定する場合をお聞きしたかったということです。(実は数値は何でも良かったのですが、それほど面積は大きくないケースについてお聞きしたかったわけです。)
私の質問の書き方が悪かったようで、申し訳ありません。引き続きよろしくご指導お願い致します。
No.9097 【A-4】
Re:林冠の被覆率の計測方法について
2005-01-17 12:31:48 森野力 (
そもそも、目的が何かという説明がありませんでした。目的にふさわしい調査法があるはずです。
・全天写真=半球面への投影図 ある1点から見た、空と葉群の比率がわかる。その場所に到達する日射量の推定などに適しています。
・樹冠投影図=水平面への投影図 個々の樹木の大きさがわかる。葉量の推定などに適している
葉群の影の面積 + 空が見える面積 = 100% のはずですが、引き算をしないで、必要な方を測ればよいのではないでしょうか。
回答に対するお礼・補足
森野力様
ご回答頂きまして有難うございます。
林冠の被覆率の算定目的は、HEP(Habitat Evaluation Procedure)と呼ばれる環境評価手法を用いてアメリカコガラのハビタットの質を計算するために、SI(Suitable Index)モデルへ林冠被覆率の値を入力することです。
これは、日本生態系協会が監修している「環境アセスメントはヘップ(HEP)でいきる」という本に記載されている内容です。
この本の中で、林冠被覆率とは地面と垂直方向に見たとき、樹高5mより高い全樹木の林冠が遮る地面の面積となっており、推奨する測定手法が、ラインインタセプト法となっておりました。
ラインインタセプト法をgoogleなどで調べましたが、日本ではあまり使われていない手法の様でしたので、「日本では林冠被覆割合をどうやって算定しているのだろう」と考え、質問をさせて頂いた次第です。
すいません、私の勉強不足で、未だ全天写真でも樹冠投影図でも林冠被覆割合は算定結果が結局はほぼ同じではないか、と思っております。
ただ、実際に算定する場合には、森野力様が最初のご回答で仰られておりました測定方法を用いて樹冠投影図を作成し、被覆率を算定していきたいと考えております。
No.9099 【A-5】
Re:林冠の被覆率の計測方法について
2005-01-17 19:47:51 森野力 (
ということなら話は簡単で、指示通りにラインで、
巻尺を地面に張っておいて、竿を鉛直に立てて巻尺に沿って動き、
竿が樹冠内にある長さと、樹冠外にある長さを測ればよい
被覆率=樹冠内の長さ/総延長x100(%)
>ラインインタセプト法をgoogleなどで調べましたが、日本ではあまり使われていない手法の様でしたので、「日本では林冠被覆割合をどうやって算定しているのだろう」と考え、質問をさせて頂いた次第です。
日本では、樹冠の被覆率を測るのはたいてい植物生態屋ですから、このindexだけでは役に立たない。
樹冠投影図ならば、樹木の幹の位置も測量しますから、種子の散布範囲とか、色々に使えます。
全天写真は、自分が一枚の葉になって、空を見上げたときの風景です。太陽の動きと関連付けるにはもってこいです。
回答に対するお礼・補足
森野力様
度々、御回答頂きまして有難うございます。
なるほど、ラインインタセプト法は意外と単純な方法なんですね。よく分かりました。有難うございます。
確かにこの方法は簡便ですが、被覆率しか分からないのですね。応用性を考えると樹冠投影図を作成した方が良いと思いました。
全天写真についても、分かりやすい御説明を頂き、理解することができました。
この度は、色々と教えて頂きまして本当に有難うございました。これからも質問をさせて頂くことが、多々あると思いますが、どうぞ御指導のほどよろしくお願い申し上げます。hikaru
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