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環境Q&A

産業廃棄物焼却炉の撤去について 

登録日: 2004年11月12日 最終回答日:2004年11月15日 ごみ・リサイクル 産業廃棄物

No.8408 2004-11-12 06:53:50 無名の担当者

 以前質問をしたのですが、まだ分からないことがあり宜しくお願いします。
 長年使用しないで休止後、廃止届けを出してして数年たった焼却炉ですが、この度、撤去を計画しています。
 作業環境を測定して労働基準局へ届けることが必要ですが、作業環境測定はどの位の数のデ−タが必要なのでしょう?
 1回空気中のダイオキシンの測定をすればよいのか?

 汚泥を焼却していたダイオキシンを発生しない焼却炉で、能力は10T/日です。
 現在は新焼却炉で同じ汚泥を焼却してダイオキシンは発生しません。汚泥の排出工程も変わりありません。

 廃棄物処理は、内部のレンガのダイオキシンと埋立基準項目の測定で、使える金属はスクラップで売却、基礎のコンクリはリサイクルにしようと思います。廃棄物処理で何か注意することがあるでしょうか?
 焼却炉の撤去は経験のないことなので様子が分かりません。
 ご存知のかた、どなたか、宜しくお願いします。

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No.8424 【A-1】

Re:産業廃棄物焼却炉の撤去について

2004-11-12 18:23:16 くろ

> 作業環境を測定して労働基準局へ届けることが必要ですが、作業環境測定はどの位の数のデ−タが必要なのでしょう?
> 1回空気中のダイオキシンの測定をすればよいのか?
>
「廃棄物焼却炉施設解体作業マニュアル」
  編 者:厚生労働省労働基準局安全衛生部化学物質調査課
  発行所:(社)日本保安用品協会
によると下記のようです。
1.実施時期&回数
 以下の期間中に少なくとも1回以上
  ・解体工事開始前
  ・解体作業期間
2.測定場所
 解体作業を行う単位作業場所ごとに1箇所以上
 作業により最も濃度が高くなると予想される作業場所
 高さ0.5m〜1.5mの位置

> 廃棄物処理は、内部のレンガのダイオキシンと埋立基準項目の測定で、使える金属はスクラップで売却、基礎のコンクリはリサイクルにしようと思います。廃棄物処理で何か注意することがあるでしょうか?
> 焼却炉の撤去は経験のないことなので様子が分かりません。
> ご存知のかた、どなたか、宜しくお願いします。
灰は耐火煉瓦の裏側まで回り込んおり、煉瓦はダイオキシンで汚染されていると考えられます。煉瓦のリサイクルは無理ではないでしょうか。
コンクリートに関しても、ひび割れ部からの浸透を問題視する方もいます。

回答に対するお礼・補足

くろさんご回答ありがとうござおます。
説明が不足していましたが焼却炉はキルンで鉄製です。
ダイオキシンは発生しません。分析デ−タは今後ですが、埋立基準よりはるかに下になると考えています。

No.8452 【A-2】

Re:産業廃棄物焼却炉の撤去について

2004-11-15 16:05:31 循(じゅん)

「廃棄物を出さない。100%リサイクルする。」という方針はわかりますが、「適正な処理処分を行う」ことが肝要です。

耐火物のリサイクルが可能なのかどうか、リサイクルルートの確認をしておいたほうが良いでしょう。ずいぶん前(20年以上?)に建設された焼却炉とのことですが、パーツごとに材質の確認はできますか?レンガ、パッキン、ダクト、シール材などの耐火材・耐熱材には、石綿製品(アスベスト)が使われている可能性が大きいです。建屋の壁、鉄骨の梁なども要チェックです。吹きつけ部分が残っているかもしれません。
レンガに石綿製品が混入していたら、リサイクルは難しくなると思います。
仮にダイオキシン類が発生しなかった炉であっても、重金属類の可能性が残っています。
くろさん がいうように、灰がレンガの奥まで浸透しているという報告もあります。
費用対効果で検討してはどうでしょう。(「レンガからリサイクル可能な部分をとり出すためにかける手間と費用」と「適正処分にまわす手間と費用」を天秤にかける。)

今までの解体事例を見ると、耐火材は重金属類の溶出防止対策(薬剤コーティングなど)を行ってから最終処分しているようです。
それから、電気計装設備にPCB使用機器が使われていないかどうかも確認してください。

(参考)
財団法人 日本建築センター【新建築技術認定事業】(http://www.bcj.or.jp/
BCJ-CS-9-2004 「焼却施設の解体処理技術認定基準」
既存の焼却施設を解体する際に、焼却炉内に存在する有害物質の飛散防止、暴露防止を十分に配慮し、焼却施設を解体・改修処理する技術を審査し、認定するとのこと。2004/09/01より受付を開始した。
現在、何社が申請しているかは不明。認定基準は解体工法や業者の選定時に参考になると思われます。
http://www.bcj.or.jp/SITE1PUB/sun/6/news/report24.html?t=1094086859485

焼却炉解体事業は自治体・企業ともに悩んでいますね。
最近の環境展イベントでは、焼却炉技術よりも解体事業や環境修復事業のほうが熱心だったようにも思えます。
「焼却炉 解体」をキーワードにネット検索を試みました。焼却炉メーカーや建設業界が焼却炉解体事業に熱心に取り組んでいるようです。ところが、重金属等の有害物質対策について言及している会社が意外にも少なかったのには驚きました。

回答に対するお礼・補足

とても参考になりました。有り難う御座います。

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