一般財団法人環境イノベーション情報機構

ヘルプ

サイトマップ

メールマガジン配信中

環境Q&A

光合成によるpHの増大について 

登録日: 2004年10月01日 最終回答日:2004年10月06日 水・土壌環境 水質汚濁

No.7758 2004-10-01 08:14:23 とんかち

はじめまして。
私は大学の卒研で、ある湖の汚染原因の推定をしている者です。
実はその湖のpHが10を超えるときがあるのですが、この件に関して調べてみましたところ「植物プランクトンの光合成により炭酸物質が消費されるため」という点まではたどり着けたのですが、なぜ炭酸物質の消費がpHの増大につながるのかが理解できません。
そもそもpHが増大するにはH+の濃度が小さくならないといけないと思うのですが、光合成によってどのようにしてH+が減っていくのかを教えてください。できれば反応式なども教えていただければ幸いです。

総件数 4 件  page 1/1   

No.7760 【A-1】

Re:光合成によるpHの増大について

2004-10-01 21:44:14 JK

http://www.eic.or.jp/qa/?act=view&serial=7223
No.7223 ? 河川水のpH変動について

http://www.nibb.ac.jp/~photosyn/No34-3.html
ラン藻の無機炭素取込み系

回答に対するお礼・補足

早速の回答ありがとうございます!!
H+の減少メカニズムにようやく納得することができました♪
卒研にも大いに役立てたいと思います。

No.7791 【A-2】

Re:光合成によるpHの増大について

2004-10-04 13:58:57 isisan

>はじめまして。
>私は大学の卒研で、ある湖の汚染原因の推定をしている者です。
>実はその湖のpHが10を超えるときがあるのですが、

pHが10!?
そりゃなんか別の要因も見ないといけないですよ。
pHがブレるのはCO2が原因でしょうが10ってのは
自然界では異常に高い方です。ありえないことはないですが。
天然由来のものであれば良いですが人為的にpHが
高くなっている可能性もあります。コンクリートなど
が原因である場合もありますね。
URLも参考にしてみてください。
人為的なものであればそれは「汚染」と言えるでしょう。
できればその部分も突っ込んで欲しいですね。
がんばってください。

回答に対するお礼・補足

貴重なご意見ありがとうございます。
実はこの湖に関しては県の方も対策委員会を設置しているのですが、
意見交換の場で県側の方はpH10が当然というような顔をしていました(^^;)
もちろん私もこれはおかしいと思い、その原因を目下究明中です。
これからも今回のように私の専門外の分野に関することや
研究の方針などについて掲示板などでご意見を伺うことがあるかと思いますが
その際にはまたよろしくお願いします。

No.7820 【A-3】

Re:光合成によるpHの増大について

2004-10-05 23:20:19 マタカ

> 意見交換の場で県側の方はpH10が当然というような顔をしていました(^^;)

 現場がどのような状態であるかわからないので断定はできませんが、琵琶湖や満濃池等の大きな湖や池でなく、藻類の繁殖が著しい比較的小さな池や湖などの閉鎖系の水域なら十分起こりうる事象であって、「県側の方はpH10が当然というような顔をしていました」と言うのは当たり前だと思います。

> もちろん私もこれはおかしいと思い、その原因を目下究明中です。

 夜のpHも高ければれば他の原因を考える必要があるでしょうが、朝方になって低い価(目安としてはpH7以下)になるようであれば藻類の光合成が主因だと思います。
 また、光合成が原因であるなら、冬期のpHは高くないはずですので、夜も冬期もpHが高いようであるなら、とんかちさんが考えているとおり「おかしい」と思います。

回答に対するお礼・補足

またもや貴重な意見、本当にありがとうございます。
掲示板に回答してくださる方々には毎回感謝しております。

>藻類の繁殖が著しい比較的小さな池や湖などの閉鎖系の水域なら十分起こりうる事象であって・・・

いまさらですが、対象の湖はS湖です。
現在湖沼水質ワースト1位の2冠を誇る、規模の小さい汽水湖です。


>夜も冬期もpHが高いようであるなら、とんかちさんが考えているとおり「おかしい」と思います。

今年3月6日に24時間連続調査をしたのですがそのときにはなんと、
湖心においては昼夜関係なくpH10.5〜10.9を記録しました。
冬季にはpH9程度までは落ち込みますが、
やはり高止まりしているといった感じですよね。

どうやら植物プランクトン以外の原因も模索する必要があるようですね。
もっと資料を読んでしっかり原因を突き止められるよう
がんばっていきたいと思います。

No.7826 【A-4】

Re:光合成によるpHの増大について

2004-10-06 12:34:14 isisan

マタカさんのご回答にケチをつけるつもりはないの
ですが・・・
pH10というのは,やはり稀ではないかと。
pH10といえば「強アルカリの温泉なみ」というところですから
実際のところ,藻類の数ってどのくらいでしょうかね?
湖を埋め尽くすほどの藻類があるならばそれはそれで
窒素化合物や燐による富栄養価がずいぶん進んでいま
すから生活廃水の汚染を見ないといけないですね。
またその手の湖でしたら冬季に浮き草などが一気に
死滅腐敗することが原因でpHが著しく下がることも
あります。この辺も調査ポイントになるでしょうか。
その湖にはどのような生物が住んでいるかわかりますか?
もしかして人工の調整池ってことはありますか?
その湖周辺の地質はわかりますか?
マカタさんの仰るように閉鎖系かどうかにもよります。
内容によってはもうちょっと原因を絞れるとは思い
ますが,県の方が「当然」というならばそれなりの
説明のできる根拠があるんでしょう。

もしかしたら結構大変なテーマかも知れませんね。
がんばってください。

回答に対するお礼・補足

isisanさん、重ねてのご回答ありがとうございます。

>藻類の数ってどのくらいでしょうかね?
これは藻類の種類が10〜30種ほど、クロロフィルaは今年3月には
210〜270μg/Lを観測しています。TP=0.22mg/L、TN=3.7mg/Lという点からも
確実に富栄養湖であると思います。
>その湖にはどのような生物が住んでいるかわかりますか?
ちょっと古いですが平成元年の調査では魚類だけで50種確認されています。
国内でも当時4位の生息魚種数ということで
かなり生態系には富んでいるかと思います。
>生活廃水の汚染を見ないといけないですね。
実はPやNの排出源はかなり見当がついています。生活排水というより
産業系からきているのではないかと考えています。
>閉鎖系かどうかにもよります。
もちろんS湖は閉鎖系といえると思います。

ちなみに前回指摘していただいたコンクリートなどは調査中です。
地質についても詳しく分かっていません。
卒研なのであと半年もないんですが一生懸命やろうと思います!

総件数 4 件  page 1/1