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環境Q&A

6価クロム分析に関して 

登録日: 2004年08月23日 最終回答日:2004年08月25日 健康・化学物質 有害物質/PRTR

No.7300 2004-08-23 11:19:45 満月

前回に引き続き皆様のご意見を頂戴したく、投稿させていただきます。
樹脂製品中のクロムが6価か否かの分析を行っていますが、JISの排水法のクロムの分析を参考にして、ジフェニルカルバジド法でおきないました。
抽出方法は、樹脂製品を凍結粉砕し、約100度の熱水で1時間温水抽出を行いましたが、抽出溶液にクロムは確認できませんでした。
そこで、対象サンプルをアセトンで1時間抽出を行い、発色試薬を入れると発色しました。
単純にジフェニルカルバジド発色試薬を作製にも使用するアセトンで抽出してもクロムの価数は変化しないようにも思うのですが、変化してしまうのでしょうか?
また、抽出に関してですが、時間的にこれぐらい抽出して、存在が確認できなければ、含有無しとするといったような基準はあるのでしょうか?
(もし、抽出に関してどこか基準の紹介をされてるホームページなどあれば、ご紹介ください)
また、ジフェニルカルバジド法分析に関して御知見お持ちの方はご意見をお願いいたします。
宜しくお願いいたします。

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No.7347 【A-1】

Re:6価クロム分析に関して

2004-08-25 21:59:35 きら

きらです。

1.熱水で抽出した場合と、アセトンで抽出した場合で異なるとのことですが、クロムはわりと簡単に3価から6価、6価から3価に変わります。
pHとか共存物質とか電位差とかが原因です。

2.次の抽出方法・抽出時間についてですが、樹脂の溶出試験の場合に公定法とされる物があるのでしょうか?

あるとすれば、環境ホルモンの測定・分析であるかもしれませんね。

もし、公定法がなければ、樹脂の使用目的を考慮して、自分達で決めて良いのではないかと思います。

樹脂の使用条件が決まっていれば、それにあわせるのが良いでしょう。
抽出液のpHを強酸・弱酸・中性・弱アルカリ・強アルカリにするとか、アセトン以外の溶剤を使うとか、抽出液の温度を常温から熱水で試験するとか、抽出時間を変えるとか、いろいろ考えられると思います。

結果として、「自分たちで決めた方法では、検出されなかった」(逆に検出された)がわかれば良いのではと思います。

欲をいえば、一つの方法だけではなく、多くの方法で条件を変えてみたが、「結果として検出されなかった」となれば、よりベターです。

3.抽出に関する基準を紹介しているホームページですが、樹脂ではなく、セメントで良ければ、旧建設省でセメントからの6価クロムの溶出試験方法を定めたものがあります。
「セメント及びセメント系固化材を使用した改良土の六価クロム溶出試験実施要領(案)」です。

4.ジフェニルカルバジド法分析についてですが、一般に比色・発色による分析では、次のような事が言われています。
共存物質の影響をなくすこと。
共存物質があると、色が薄くなるとか逆に濃くなる。
使用する試薬により結果が異なる事がある。
塩酸・硫酸・硝酸
発色させてから吸光度を測定するまでの時間が重要。
発色直後よりも数分後の方が色が最も濃く、その後、薄くなっていく。

以上、樹脂の場合にも当てはまるかどうかわかりませんが、他に、何かわかりましたら、再度、御連絡いたします。

回答に対するお礼・補足

いつも暖かいご返事ありがとうございます。
ただ今、検討中なのは、水で溶け出さなければ製品が環境に影響を及ぼさないと考えられるので、6価無しと判断していいのでは?ということです。これも、大いに検討の必要ありなので情報を集めて、勉強したいと思っております。
これからも、いろいろご質問をさせていただくと思いますが宜しくお願いいたします。
本当にありがとうございます。

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