一般財団法人環境イノベーション情報機構

ヘルプ

サイトマップ

メールマガジン配信中

環境Q&A

と畜場での堆肥製造(フォーラム) 

登録日: 2004年06月23日 最終回答日:2004年06月28日 ごみ・リサイクル 産業廃棄物

No.6508 2004-06-23 13:08:32 ドグラマグラ

 BSE問題を受けて、去年12月にNHKが「と畜場から発生する汚泥・スクリーン残渣・腹糞を堆肥にしているのは、指定危険部位混入しているので危険ではないか」と報道したことがあります。殆どのと畜場は、場内から発生する汚泥等を堆肥化して処分していました。しかし、農水省はその報道から間をおかず、堆肥の販売を禁止しました。
 当然、反発が大きく「農水省指定の方法で指定危険部位を混入させなければ、堆肥として販売しても良い」という命令にとりあえず落ち着きました。
 しかしながらその方法は、牛を解体するときに出る切りくず等をざるで受ける程度のもので、現場の人に言わせると間違いなく危険部位は混入するそうです。
 このような、消費者・生産者を省みない場当たり的な農水省の態度は許されるものでしょうか。また、現実的にどのような汚泥処理が考えられるでしょうか(コスト面を含めて)。皆様の忌憚なき意見をお願いいたします。

総件数 5 件  page 1/1   

No.6521 【A-1】

Re:と畜場での堆肥製造(フォーラム)

2004-06-24 07:18:18 aqua-play

お役人でもしっかりした人おられるとは思いますが、全体の受ける印象は昔から場当たり的の様な感じですね、最近では怒ってみてもしかたがないと思えます

私はBSEについてはド素人ですがお役人が信じられなて危険部位が混入するのであれば役人の云うとおりにするのではなく現場で何か考えて混入しないようにと願います。

汚泥処理については焼却処分でしょうかね


回答に対するお礼・補足

ご意見有難う御座います。
最初の禁止命令は、NHKの報道後3日ほどで急に出されたようです。そのような短期間で、と畜場の汚泥処理の実態や処理費、堆肥への危険部位混入の可能性検証など出来るはずもありません。殆ど何の考えも無しに出して、反発が有ったから覆す。酷いものです。
汚泥は、殆どが水分ですので業者に委託するとs30円ほど掛かってしまうようです。一日5トン程度の汚泥が出る一般的なと畜場となると実に15万円も一日にかかってしまう計算になります。ですから、現状堆肥化が最も手っ取り早い処理となり、堆肥にして良いとなれば皆そうするでしょう。そして、私たちは危険部位の混入した堆肥で栽培された野菜を食べることになります。
現場は生活がかかっていますので、責めるのも心苦しいのですが・・・。何かローコストで、完全にプリオンを死滅させられる処理方法があればよいのですが。

No.6546 【A-2】

Re:と畜場での堆肥製造(フォーラム)

2004-06-25 16:57:08 ハッスル

>しかし、農水省はその報道から間をおかず、堆肥の販売を禁止しました。
> 当然、反発が大きく「農水省指定の方法で指定危険部位を混入させなければ、堆肥として販売しても良い」という命令にとりあえず落ち着きました。

農水省からそんな指示がでていたなんて知りませんでした。私の仕事は、食品に無関係ですが一般人としては、「最近、BSE問題は意識が薄れているような気がします」

個人的には、「アメリカは食べているのになー」と思ってしまいます。

私も、現場で混入しないようにされるのを望みます。だって、現場で働いている人が一番よく知っているのですから。

回答に対するお礼・補足

ご意見有難う御座います。
現場サイドで完全に危険部位を混入させないようにするには、水処理系統を完全に分けてしまう必要があり、それにはとんでもない費用がかかります。
現場でも、危険だと分かっていると思うのですが、やはり費用的に水処理系統を分けることは現実的ではないと考えているようです。
農水省はこの問題をあまり表面化させたくないようですが、「食」という最も身近な問題だけに、農水省には責任のある対応をしてもらいたいと思うのです。

No.6556 【A-3】

Re:と畜場での堆肥製造(フォーラム)

2004-06-26 07:26:43 aqua-play

「水処理系統を完全に分けてしまう必要があり、それにはとんでもない費用がかかります。」

畜場工程にいてはよく分からないのですが私の経験によればある印刷工場で印刷機を洗浄する工程でインクや洗浄剤を浄化する処理槽があるのですがインクや洗浄剤の汚濁負荷が高すぎてその処理槽では処理できない状態におちいっていてこのままでは処理槽ほもっと大きなものするような話になっていましたが、いろいろ調査した結果、洗浄工程やインクや洗浄剤を変えることで解決しました、畜場もその工程等を変えることで何かできませんか?

畜場の水処理系統はどんな処理方式をとっているのですか?下水処理場などは普通、汚泥は脱水され焼却する工程もあります、脱水された水は処理槽に戻されます。

回答に対するお礼・補足

有難う御座います。
と畜場の水処理は、解体場で出る血・尿・内臓の一部・切りくずの混ざった汚水を、処理槽(ばっ気や微生物処理)にいれ、固形分をスクリーン等で集めて堆肥化・業者委託といった形をとっているようです。
問題は、解体場です。まず牛は吊るされて「背割り」をされます(皮剥ぎ・内臓処理等前工程はあると思いますが)。この時に小型の電動ノコギリを使い脊柱ごと真っ二つに割られます。当然細かな切りくずが出るわけですが、この屑を全て集める事は相当に困難です。イメージとして、丸太をチェンソーで切って、出たノコ屑を全て集めるようなものです。自然、切りくずは全て水で流されて処理槽行きとなります。
この後細かなブロックに分けられる時に出た血なども同じように処理槽へと流されます。
このように、工程自体は非常に単純です。
つまり、現実的に完全に危険部位を分離するには、処理槽をもう一基建設せねばならないわけです。

汚泥の処理ですが、脱水されているとはいえ水分は85%程度あり、焼却するには相当量の燃料が必要となります。コスト計算をしてみると、業者に委託するのとそう変わらない経費がかかります。

No.6570 【A-5】

Re:と畜場での堆肥製造(フォーラム)

2004-06-28 09:42:25 ハッスル・ハッスル

素朴な疑問ですが、処理に関しての法規制はないのでしょうか?

企業人なら誰しもが「費用」という面を一番に考えると思います。
いくら他人が、こうした方がいいとかああした方がいいと言っても、よっぽど利益がある会社なら別ですが、
そんなに投資ができないと思います。

法規制ならある程度「やらないといけない」と踏ん切りがつくかも知れません。

また、aqua-playさんの
>畜場もその工程等を変えることで何かできませんか?
は、すばらしい考え方だと思います。
企業の社会的責任として努力すべき所だと思います。

回答に対するお礼・補足

有難う御座います。
法規制ですが、BSE問題を受けてNHKが報道するまではまったくありませんでした。各と畜場が堆肥の製造許可なりを取って、処理していたようです。
去年末になっていきなり堆肥の販売差し止めという命令が出されました。そのことは最初に書きましたので省略させて頂きます。
堆肥の製造許可に関しては、各自治体に審査機関があるようですので、そちらに許可してもらえれば販売できます。と畜場の汚泥には重金属や化学物質等は殆ど含まれていませんので、許可自体は問題なく出るでしょう。おそらくプリオン試験は出来ないでしょうから。
私も法規制はやっていただきたいと思っております。ただ、一連の農水省の態度はあまりに無責任であるので、もっとしっかり取り組んでもらいたいのです。自分や家族の食べるものの安全を、国が軽んじている訳ですから。また、何かしら完全に分離若しくは無害化できる処分方法を、農水省は提示すべきです。汚泥を全て業者に委託するとしたら、日本の食肉産業は無くなります。

No.6579 【A-6】

Re:と畜場での堆肥製造(フォーラム)

2004-06-28 16:53:17 民間担当

私もBSEに関して完璧な「ど素人」なのですが、『プリオン』が堆肥化された後までも危険だという話しは初耳です。本当に、堆肥化後の『プリオン』は危険だということの、実証がなされているのでしょうか?

『プリオン』って「異常タンパク質」であって、それを哺乳類が摂取することで、正常なタンパク質もRNAによってDNAの転写がおこなわれ、急激に「異常タンパク質」が増加するのがBSEやヤコブ病の伝染性だと理解しています。ここまでは素人目にもなんとなく理解ができるのですが、「異常タンパク質『プリオン』」が堆肥化されても、それがアミノ酸などに分解されることなく「異常タンパク質」のまま植物に吸収され、植物中に「異常タンパク質」として残留するから危険だとするのであれば、急に理解できなくなってしまいまいます。
農水省が「農水省指定の方法で指定危険部位を混入させなければ、堆肥として販売しても良い」と言うのでしたら、少なくとも、堆肥中までは「異常タンパク質」のままで存在していることは間違いないのでしょうね。この『プリオン』の状態のものが混入した堆肥が、何らかの形で家畜や人間などの体内に直接入る危険性を避けるということなら、その規制も解るような気がします。

ただ、僅かな危険性を回避するために、莫大な処理費用をかけて設備の改造はできないという業者の方の言い分も尤もだと思います。『プリオン』という「異常タンパク質」は、重金属などの「特管物」とは違って、許容濃度とか残留濃度というような規制の範疇にはなく、皆無でなければならないということなのでしょうか?

農水省のお役人を、別段、攻撃するつもりも擁護するつもりもありませんが、堆肥化後の『プリオン』の振る舞いについて、十分に解っていないまま「問題提起」されたがために、「事なかれ」を最優先とする方々からすれば、とりあえずは「皆無としておくべき」ことが無難だとの判断に基づいているのかなと穿った見方をしています。

「意見」ではなく、「疑問」ばかりでスミマセン。

回答に対するお礼・補足

ご意見有難う御座います。

まさに農水省にとってはNHKの報道は寝耳に水だったのでしょう。水処理後の汚泥を堆肥化しても危険性はあるということは、NHK報道の中である学者が論じていました。私は民間担当さんが仰るように、実証することが最も大切であると思っておりますので、その学者の論を全面的に信用しているわけでは有りません。しかしながら、可能性があれば対策をたてるのが当然あるべき姿ですから、法的に規制をするのは大変結構。
ただ、その規制が報道後数日後に出され、さらにあっさりと覆されたことが問題だと思います。
現在BSE検査は、各と畜場で全頭検査の形でなされており、陽性の牛が食卓に並ぶことはまずありません。現場の人たちは、真剣にこの問題に取り組んでいます。当然、生活もかかっていますが、食を扱っている責任感が大変感じられます。実際、堆肥に代わる新しい処理方法を模索されていました。

とりあえず、現状のコンポストを堆肥化装置ではなく乾燥機と捕らえ、乾燥した状態の汚泥を化石燃料を可能な限り使用せず処理するシステムが必要かと思います。日本はうろ覚えですが、800度以上の高温を有る程度保てば無害化できるとしていますので、それもクリアできるものが望ましいでしょう。(処理量からして、ダイオキシン特別措置法には引っかかってきますが)

総件数 5 件  page 1/1