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環境Q&A

繊維への着色の原因について 

登録日: 2004年04月15日 最終回答日:2004年04月16日 水・土壌環境 その他(水・土壌環境)

No.5644 2004-04-15 18:20:31 いとう

ジーンズの製造工程の中で、ホワイトジーンズを洗濯する工程があるのですが洗濯後の製品が、うっすらと黄色く着色してしまうことがあります。
洗濯用水(工業用水)として地下水を使用しています。着色の原因が水質にあるのか、配管にあるのか、その他にあるのか、調べてみようと思いますが、どんな試験をすれば有効なのかどなたかご教授を頂ければ幸いです。

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No.5650 【A-1】

Re:二価鉄イオンの存在か?

2004-04-16 01:43:39 JPCCN関西 化情技セ

JPCCN関西 化学情報技術センターの井田です。

>ジーンズの製造工程の中で、ホワイトジーンズを洗濯する工程があるのですが洗濯後の製品が、うっすらと黄色く着色してしまうことがあります。

これは、ご使用の地下水に二価の鉄イオン(Fe2+)が比較的高濃度で存在しており、これが空気酸化で黄色〜赤褐色(高濃度時)の三価鉄イオン(Fe3+)に酸化されるためと思われます。

地下水で鉄イオンを高濃度で含む場合は、わが国では決して珍しいことではありません。醤油や酒の醸造には、鉄イオンが少ない地下水が利用できることが重要な意味を持ち、例えば、JPCCNの事務局の近くの例では、西の醤油醸造拠点のひとつとされる兵庫県龍野市では、揖保川水系の鉄イオンが少ない地下水が得られたことが、栄えてきた経緯にあるといわれているほどです。

鉄イオンは石けん(脂肪酸塩)と反応して石けんかすの生成の原因となりますので、陽イオン交換樹脂・陰イオン交換樹脂の両方を活用したイオン交換装置による除去が重要な対策となります。

イオン交換装置に通水して得られる処理水は軟水であり、繊維の変色の原因となる鉄イオンなどの金属イオンや石けんでの洗濯効率を高める効果もありますので、ぜひ導入をご検討ください。

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