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環境Q&A

環境・自然保護の目的について 

登録日: 2004年01月17日 最終回答日:2004年01月19日 環境一般 その他(環境一般)

No.4681 2004-01-17 00:26:59 しんご

すごく変な質問かもしれませんが、どなたか教えてください。
いま、環境問題が注目を集めています。そこで、根本的な質問ですが、なぜ、環境・自然を保護するのですか?温暖化やごみ問題はいずれ我々人間自身を苦しめることになるので、対策を考えるのはわかるのですが、絶滅の危機にある動物を救うのは人間のためではないと思うんです。絶滅から免れたところで人間がその動物を食料とするわけではないし、現在希少な動物は絶滅したからって生態系に影響を及ぼすわけではない。そんな動物は守る必要はないんじゃないのですか?こんなことを聞いているからって、僕はそんな動物が絶滅してもいいとか思ってるわけでは決してありません。僕は単純に動物が好きで、人間の利益のための活動のせいで、関係のない動物が死ぬなんて許せない、かわいそうだと思っています。いま、環境保護を謳っているひとたちもそうした考えを持っているのでしょうか。それならいいんですが、きっと僕のような疑問を持っている人がいると思います。「絶滅したっていいじゃん」って声も聞いたことがあります。環境保護も所詮は人間自身のため。ぼくはそう思っていたのでこんな疑問が出てきました。どなたか答えをください。

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No.4694 【A-1】

Re:環境・自然保護の目的について

2004-01-18 15:22:19 富山県 / aqua-play

それは人間の心の豊かさの部分だと思います
一般的な人間社会でも世話になったり迷惑を
かけたりすることがあれば恩返ししたり
助け合って暮らしているわけで

それを人間以外の動物や植物まで広げた考え
だと思います、人間の為に住みか奪われ絶滅
の危機にある動物がいるのであれば助けたいと
思う人々がいてもおかしいことではないと
思います

同じ人間でも自分のことしか考えない人もいる
反面人の為に何かしたいと云う人もいるわけで
その様な考えが綱引きのように右にいったり
左にいったりしてうまく均衡とれている云うのが
現在なのでしょう、ただその均衡はずるずる
どちらにいっているかと云うと私はあまり良い
方にはいってないような気がします

自然や環境は護りすぎてもだめだし人間の利益の
ための活動のせいで壊しすぎてもだめだと云うこと
です

回答に対するお礼・補足

ありがとうございます。現状が完全に良いとは言えないけれど、人間も捨てたもんじゃないなぁと思いました。でも、動物たちを苦しめる結果となったのはほかでもない人間の行動で、動物を守ろうとしてるまだ少数の人間は、同じ仲間が犯した罪を代わりにつぐなっているという風に思います。なんか変ですけど、もっと変わっていけばいいと思いました。

No.4697 【A-2】

Re:環境・自然保護の目的について

2004-01-18 22:40:03 大阪府 / ひげ

 

ご質問の部分は、生命の科学つまり宗教的背景が介在する分野だと思われます。
1つは総ての生命は貴重でありこの世に意味のない存在や生命は存在しないと言う事、たとえそれが人類に害を及ぼす物であってもです。
又総ての生命は陰に陽にお互い関連し影響し合い巧妙に支えあって存在しこの現世界を構成しています。この総ての存在をプログラムしているものを崇拝の対象としている訳なのです。
さらに人間も他の生命と何ら変わりはなく、生まれたら死ぬ運命を持っていますが、発達した知能と文化を持ちその存在は他のあらゆる環境と生命に対して大きな脅威と成っています。因果応報の理通り負の環境を創り続けるのか、或いは他の生命と環境に対し智慧を働かし持続可能な世界を創り上げるのか、その判断は貴方を含む個々の人の総意に委ねられると思います。

ちょっと抽象的過ぎましたがお分かり頂けたでしょうか?
普段の生活とは全くリンクしない絶滅危惧種の存亡であっても、実は生態系と呼ばれる複雑巧妙な自然の仕組みのなかでは案外私達の生活活動が巡りめぐって影響を与えているかも知れません。
自然環境保全の中で私は菌類(キノコ)が専門ですが、森林の遷移や林分環境変化に伴って発生するキノコが大きく変化する事や、食物連鎖による生命群の変容する様を見続けています、凡そ無関係だと思われていた事、例えば一部の菌根菌による常緑針葉樹と落葉広葉樹間の水分配送が行われている事が証明されようとしています。
この様に自然環境下では未だ解明されていない事の方が多く、出来うる限り自然環境・社会環境に環境負荷を与えない様に日々暮すべきだと思うのです。

回答に対するお礼・補足

ありがとうございます。自然界にはまだまだ私たちには理解できていないことがいっぱいあるので、どんな種も残さなければいけないのですね。

No.4705 【A-3】

Re:環境・自然保護の目的について

2004-01-19 08:48:07 東京都 / サラリーマン

私も同じ疑問をもっています。
過去、天然痘撲滅を悪く言って、朱鷺が滅ぶのをよく言う人はいません。
これって、ダブルスタンダードですか?
宗教とか善意とか生物多様性という範疇でもなさそうです。
鯨について言えば、鯨を取りすぎたのはナンタケットの捕鯨船であり和歌山の鯨取りではありません。
ナンタケットの末裔が鯨を取るなと叫ぶのは私には単なるエゴとしか思えませんが?

私は熱帯林とかマングローブとかを保護するという観点ではなく、効率的効果的副作用のない必要外の破壊をしない開発をするべきだと思います。
結果としては同じことになると信じているんですが?

回答に対するお礼・補足

ご意見ありがとうございます。天然痘撲滅とか朱鷺とかナンタケットとか、知識の少ない私にはよくわからないんですが、私も必要外の破壊をしない開発というのが大切だと思います。利便性を求めて開発を進めていくのは仕方のないことだけど、今は度を過ぎる開発が多いように思います。

No.4709 【A-4】

Re:環境・自然保護の目的について

2004-01-19 10:39:36 東京都 / 君山銀針


Q.なぜ自然保護が必要か? の回答
http://www.eic.or.jp/QA/bbs02.php3?serial=405&sch_serial=416#416
Q.環境問題の裁判について の回答
http://www.eic.or.jp/QA/bbs02.php3?serial=50&sch_serial=77#77
に、この質問にも通じる私の考え方を書いたことがあります。

回答に対するお礼・補足

ありがとうございます。早速拝見させていただきました。森岡正博さんの文献も非常に興味深いものでした。保存と保全の考えのどちらが正しいとかはわからないけど、私はやはり自然のための自然保護をしていきたいと思います。しかし、自分が不利益を被ってまで本当に心から自然だけのために自然を守っていけるのか、正直自信がないです。

No.4720 【A-5】

まぁ人間のためです

2004-01-19 22:59:55 コバヤシ

文章を読むと、絶滅寸前の動物をなぜ保護するかということに大きな疑問をもっているようなので、それに絞って答えてみます。

理由は2つかと
・倫理的歴史的理由
 どの種も何万何億年という時間をかけて発生してきていることによる歴史的価値を持っています。そういった種を人間が絶滅させてよい理由がないです。
・遺伝的理由
 種が多ければ多いほど遺伝子は多様です。その中には人間に役に立つものが多く眠っています。もしかすると今絶滅寸前の種の遺伝子からエイズの特効薬ができるかもしれません。南米の熱帯雨林の伐採は問題になっていますが、そこに住むインディオたちが利用している植物から新薬が発明されたなんて話も聞いたことがあります。現在は利用できなくとも、将来は利用できるかもしれない。そのために、種の絶滅および生物の多様性を守らなければならないのです。

まー感情的理由を除き、実利面だけで言うなら後者の理由で十分ではないかと。地域個体群、外来種の問題もこのあたりがからんでいます。生態系という観点からみても維持する理由があると考えてますが、長くなるので省略します。しかし、実利面だけで説明してると味気なくなりますねぇ。「自然があると気持ちいいから」で済めば楽なんですけど。

ちなみに、明治の頃にトキを捕まえてる人に「トキが絶滅するからやめろ」なんて言ったら殴られたかもしれませんし、数十年前に「メダカが絶滅するかもしれない」なんて言ったってほとんどの人は信じなかったでしょう。将来、絶滅する動物なんてそう簡単にわかるものではないです。ですから現在の自然はちゃんと守っていきたいものです。
「絶滅したっていいじゃん」とか言ってると、気づいたら誰もいなくなりますよ〜。

回答に対するお礼・補足

ありがとうございます。なんだかんだいって結局はどのような考えにもとづいた行為も結局は人間自身のためなんですかね。悲しいけど、妙に納得してしまいました。

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