ばい煙量等の測定についての解釈
登録日: 2024年03月05日 最終回答日:2024年03月15日 環境行政 法令/条例/条約
No.42184 2024-03-05 17:50:32 ZWl10123 環境のバックアップ要員
ばい煙量等の測定について”大気汚染防止法の一部を改正する法律の施行について 昭和46年8月25日 環大企5号”に従って測定を企画しています。
この中で第4章のばい煙の測定分析方法に関する事項
1 ばい煙濃度の測定値の取り扱い
に排出基準値は、環境基準もしくはこれに相当する環境上の許容濃度を前提として定められたものであるので、短時間における高濃度排出あるいは低濃度排出の際の測定値を排出基準と比較する趣旨で設定されたものではない(以下省略)
との記載があります。
(その趣旨で、測定は一工程の期間内とし、測定値はこの期間の平均値とする。という記述や一工程が非常に長時間にわたる場合は、測定に困難が伴うので一工程を適切に代表する期間を選んで行う等の記載があります。)
この短時間における高濃度の排出の”短時間”の解釈ですが、例えばごくまれに受注される特定の条件で製造される際の測定などはどのように解釈するべきでしょうか?
規制値の趣旨や環境基準の考え方から見て、特定条件になるような工程での測定はふさわしくないように思えるのですが、本文には工程内については平均的なところとるように求めていますが、製造についてまで記載はありません。
何か判断のよりどころとなるような記述があればご教示いただけないでしょうか?
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No.42186 【A-1】
Re:ばい煙量等の測定についての解釈
2024-03-08 10:02:20 スケさん (ZWl1d28
>何か判断のよりどころとなるような記述があればご教示いただけないでしょうか?
>
製造施設については、規制対象施設(法施行令別表1)に示されています。特殊条件になるような工程でも、この表に該当する施設と考えられれば、規制対象となると判断されると思います。規制基準は、この表に該当する施設ごとの測定データを集め、全国的に或いは工業密集地域などでは、環境測定結果がどの程度であるかを比較し、対象とする有害物質の除去技術も調査した上で、規制基準が決められます。
よって、施設として該当すれば、例え年1回の排出でも測定して排出結果を捉えて規制基準と比較しておくべきかと思います。逆に、対象施設に該当しない場合は、規制対象とならないので測定も不要ですが、行政が行っている有害大気汚染物質の測定項目に該当するような物質を排出していて、測定値が上昇するような傾向があれば、排出源の調査が始まり規制対象施設に追加されることになります。ダイオキシン類が、その例です。、
回答に対するお礼・補足
そうそうのご回答をありがとうございました。
また私の記載が誤解を招く表現でお伝えしたいことが伝わっておりませんでした。
”工程”が施設(ハード)を指すのではなく、特定製品を製造する場合の手順・使用原料の違い(ソフト)の意味合いで記載したつもりでした。
すなわり同じ施設を使用しながら、ごくまれに特定の製品製造をするときのみ、特定の材料を使用し、そのための手順を追加しているような場合を短期とみなしてよいかどうかという質問でいした(通常の製品製造にかかわっている時間に比して、短期間である)
表現が不適切であり大変申し訳ありませんでした。
No.42189 【A-2】
Re:ばい煙量等の測定についての解釈
2024-03-14 18:34:53 スケさん (ZWl1d28
因みに、ISO14001であればリスク評価として、特殊条件も測定してデータを取得して、問題なしなどのエビデンスとしておくことがよいと思います。 的外れの回答でしょうか?
回答に対するお礼・補足
ご回答に深謝申し上げます。
同一用途での特殊工程とみなした場合は、通常操業の平均値に影響を及ぼさないか否かが”短期”の判定基準になるのではないかということですね。納得感あります。
恐れ入りますが、この考え方の出典というか出所のガイドラインや通達などの書かれたものをご存じないでしょうか?
No.42190 【A-3】
Re:ばい煙量等の測定についての解釈
2024-03-15 10:35:28 スケさん (ZWl1d28
例えば、行政の立ち入り測定が抜き打ちで行われ、その時が特殊条件の稼働であった場合や、或いは、特殊条件のときにどうも苦情が発生しているなどを想定した場合、事業者側としての管理が問われることになると思われますから、ベストな方法で備えておくと言うことで取組んでは、如何でしょうか?
分野は違いますが、 悪臭苦情で、まれにしか発生しない臭気や稼働時間が決まっていない施設からの苦情などもあります。行政側も中々立ち入りのタイミングが掴めず、環境省にどのように対応すべきかと質問があったケースもあり、環境省は、事前の情報入手でタイミングを合わせる、または、長時間待機し測定のタイミングを図るなどの回答をしています。このように、個々の案件での質疑応答はあり得ますが、広く公開された文書にはなっていません。
回答に対するお礼・補足
そうそうのご回答ありがとうございました。
大変よく理解ができました。
備えておくことは重要ですね。
分かりやすく、実際的なアドバイスに重ねて深謝申し上げます。
No.42191 【A-4】
Re:ばい煙量等の測定についての解釈
2024-03-15 14:50:19 まるに (ZWl992c
回答
1 結論
「ごくまれに受注される特定の条件で製造される際の測定」であっても、その製造時を代表するような期間の測定であれば、測定値として取り扱われる。
2 理由
「昭和46年8月25日 環大企5号」(以下「通知」という。)の第4の2では「試料の採取方法」が述べられており、ここで、「採取時期は一工程の期間内とし」とあるように、「一工程を適切に代表するような期間」を選ぶように示しています。
また、通知第4の2の(1)では「平炉、電気炉」の例示が挙げられており、これらのばい煙発生施設の一工程は、一般的には数十分程度です。よって「短時間」は、この数十分の内の「溶解期間」を除いた時間とも考えられます。
更に、通知第4の3の(3)にいう「規則別表第3備考1」では「1時間につき合計6分間を超えない時間に排出されたもの(は含まれない)」といった表現もあります。
以上のことから、ここでいう工程とは、当該ばい煙発生施設を用いる場合で、ある製品を作る場合の一連の工程と解することが適当と考えます。
なお、貴殿の想定「ごくまれに受注される特定の条件で製造される際」でいえば、多くの化学薬品を作るばい煙発生施設で、それぞれの化学薬品が、年に1回しか製造されない(それぞれに違った温度や時間が設定されている場合)なら、それは全て「短時間」として取り扱うということにはなりませんか。
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