一般財団法人環境イノベーション情報機構

ヘルプ

サイトマップ

メールマガジン配信中

環境Q&A

下水道管理者が行う下水処理について 

登録日: 2016年03月07日 最終回答日:2016年03月27日 環境行政 行政資料

No.40350 2016-03-07 20:52:53 ZWl8e32 風林火山

 昨年のニュースなので恐縮ですが・・・
 A下水処理場とB中継ポンプ場の両方の管理を請け負っている業者甲がBポンプ場のポンプ井の清掃をダンパー車で行ない処理場に運搬。
 タンク内の汚水は水処理系に投入、残った砂はきれいに洗浄後敷地内に埋めたところ甲の社員数名が不法投棄で逮捕されるという事件が去年ありました。(新聞にも載りました)
 警察は産業廃棄物である下水汚泥をみだりに捨てたので廃掃法違反であると主張、甲及び社員は洗浄後の砂であり廃棄物ではない。過去に市の担当者と砂の処分については合意済みであると主張(市はそんな合意はないと白を切った節がある)
 結果として公判が維持できないと判断し検察は不起訴処分としましたが明日は我が身の私たち同業者にとっては非常に不愉快で不安になる事件でした。
 平成4年の衛環233号で「下水道管理者が行う下水処理に対しては下水道法が適用されるものであり法(廃掃法)の適用対象としないこと」という通知も読んでいますから何故逮捕ということになるのか理解できません。
 いろいろ調べると平成16年3月29日国都下企第74号
 http://www.mlit.go.jp/crd/city/sewerage/info/seirei/040416_01.pdf
の最後のページ「第三 その他」では平成4年の通知を否定するような文章がありました(特に1,2)が先の通知と整合性はどうなのか理解しきれていません。
 今回の件では公判が維持できないという理由で不起訴になっただけで洗浄後の砂は廃棄物なのかただの砂であるのかという性状の解釈はされていないためグレーのままです。
 砂の性状あるいは行政、警察について皆様のご意見、感想をお聞かせください。また16年通知ついてもご意見よろしくお願いします。

総件数 6 件  page 1/1   

No.40351 【A-1】

Re:下水道管理者が行う下水処理について

2016-03-08 09:51:11 こん (ZWl144

こういうのは一般素人がどう思うかも重要と思いますので参考まで。
下水道の系内(法に定める事項)であれば下水道法でしょうが、系外に持ち出したものはもはや特別法の範囲外。専用の処分地ならともかく、「敷地内」というのは一般用地では?
また、管理を請け負っているもの、というのは管理者自らといえるかどうか。
砂の性状はあまり関係ない?(有価物にまでなれば別)

回答に対するお礼・補足

こん様回答ありがとうございます。年度末でバタバタしてお礼が遅くなりました。
 >管理を請け負っているものというのは管理者自らといえるのかどうか  ということについては  http://www.eic.or.jp/qa/?act=view&serial=38610 のA−3の中の通知 二 が参考になりますでしょうか?
 また万田力様へのお礼で述べた観点からも広義には委託業者でも管理者と言えるんじゃないかと思っていたわけです。

No.40352 【A-2】

Re:下水道管理者が行う下水処理について

2016-03-08 19:46:38 万田力 (ZWl3b51

 下水道法第3条第1項には「公共下水道の設置、改築、修繕、維持その他の管理は、市町村が行うものとする。」とあり、第4条第1項では「前条の規定により公共下水道を管理する者(以下「公共下水道管理者」という。)は、……以下略……」とあるように、下水道管理者とは設置主体である地方公共団体であって、風林火山さんのように、管理の実務を請け負っている者は役務を提供しているに過ぎず、法で言う「下水道管理者」にはあたりません。
 このことは、ご案内の平成16年3月29日国都下企第74号 第一 8 (1) の3行目に「下水道管理者が計画放流水質として定めるべき生物化学的酸素要求量、……以下略……」とした記述があることからも裏付けられると思います。(下水道の管理を請け負っている風林火山さんが計画放流水質を定めることはないでしょう?)
 下水道管理者をこのように理解すると、平成4年の衛環233号の「下水道管理者が行う下水処理《「汚泥」とか、「産業廃棄物」の処理ではないですね。》に対しては下水道法が適用されるものであり法(廃掃法)の適用対象としないこと」と、ご案内の通知の最後のページ「第三 その他」に書いてあることとは矛盾しないのではないでしょうか?
 なお、グレーのままだとおっしゃられている「洗浄後の砂は廃棄物なのかただの砂であるのか」については、東京都/こん さんのおっしゃられるとおり、有価物にならないかぎり対抗することはむずかしいと思います。

回答に対するお礼・補足

 万田力様 回答ありがとうございます。年度末でバタバタしてお礼が遅くなりました。
 質問を書いたもののタイトルが思い浮かばず安易に書いてしまい誤解を与えてしまったようです。使用料の賦課、占用許可、指導、監督等の公権力に基づく管理や計画、設計等の基本的な管理は地方公共団体が行うべきものであることは十分承知しています。
 それ以外についての委託ですが私の中では委託=直営=管理者というイメージがありました。話が少し逸れるかもしれませんが例えば廃掃法第7条第5項一(一廃処理業の許可要件)の解説において[「当該市町村による」とは・・中略・・市町村自ら処理する場合はもちろん市町村が市町村以外の者に処理を委託する場合も含まれる。]と書かれていたので廃掃法では委託=直営とみなしていると受け止めています。(一廃についてだけかもしれませんが)
以前万田力様と汲み取り料金を許可業者が自由に決めれるかという議論をしましたがその時に許可業者は委託業者の金額を超えてはならないということはお互い確認しました。つまりその件についても委託=直営とみなしているわけです。
 ですから直営=管理者であり委託業者が委託契約の中で行う清掃作業は管理者自らが行う処理に該当すると解釈していたのです。

No.40353 【A-3】

Re:下水道管理者が行う下水処理について

2016-03-11 14:12:42 こん (ZWl144

差し出がましいですがひとこと。
廃掃法第12条では自らと委託を区別しております。
また、自らと言うからには、管理下もしくは監視下(立会いだと分かりやすい)であることが必要と思います。
(但し解釈の入る余地はあり、行政、警察、一般意識、少し違うのかも。「直営」はちょっとあいまい)

No.40358 【A-4】

Re:下水道管理者が行う下水処理について

2016-03-13 22:48:16 万田力 (ZWl3b51

> 廃掃法第7条第5項一(一廃処理業の許可要件)の解説において[「当該市町村による」とは・・中略・・市町村自ら処理する場合はもちろん市町村が市町村以外の者に処理を委託する場合も含まれる。]と書かれていたので廃掃法では委託=直営とみなしていると受け止めています。

 風林火山さんが「委託」=「自ら」と解釈したのも仕方ないかな?と思わさせる解説ですが、あくまでも許可の要件を解説しているだけです。
 風林火山さんの解釈どおりとすれば、そしてその解釈が普遍的なものであるなら、要約すれば「産業廃棄物の収集、運搬又は処分を委託するときは許可業者に委託しなさい」という廃掃法第12条第4項に基づく施行令第6条の2第1号と矛盾します。
 何故なら、産業廃棄物の場合は自ら処理即ち収集、運搬及び処分をする場合は許可がいらないのですから、「委託」=「自ら」であるなら、委託の相手が許可業者である必要はないからです。
 なお、ある法律で決められていることは当然他の法律でも適用されると思っておられる方が少なからずおられるようですが、「特定施設」などがよい例で、水質汚濁防止法で言う特定施設と騒音規制法でいう特定施設とは何の関連もありません。廃掃法では一般廃棄物の場合に「市町村が許可するかしないかの判断は、市町村だけでなく市町村が委託した業者を以てしても処理ができない場合」に一般廃棄物処理業の許可ができるとしているだけで、同じ委託という行為でも、下水汚泥のような産業廃棄物の処理を市町村が委託するときには、施行規則第二条のように許可は不要というようなことにはなりませんし、仮に廃掃法が「委託」=「直営」=「自ら」と扱うとしていても、下水道法など他法で同じ扱いがなされるとは限りません。http://www.eic.or.jp/qa/?act=view&serial=21690をご覧ください。

回答に対するお礼・補足

 こん様、万田力様 回答ありがとうございます。まとめお礼で失礼します。
 一般の人の思いは大体想像がつくのですが業界の人、役所の人はどう思っているのだろうと聞いてみたくて投稿してみたものの私の思い込みにより入口の「管理者」で躓いてしまいました。
 質問には書きませんでしたが記事によりますと10年ほど前から定期的に行なっていたようですのでその間清掃方法や処分方法について何も協議していないとは考えにくいことです。市が甚だ遺憾だという前に仕様書を出すなり指示するなりできたはずなんですけど。それでも業者の自業自得なんでしょうね。

No.40363 【A-5】

Re:下水道管理者が行う下水処理について

2016-03-18 12:58:11 papa (ZWlbd18

維持管理を請け負っているといっても最終責任は自治体にあるのですから全ての責任を請負者に負わせることはないと思います。地方自治法上の指定管理者である場合以外は包括委託の形態をとっていても同じと思います。
万田カ様の回答にあるように維持管理委託といっても役務の提供とそれに付帯する業務までの範囲ですから、建築物の除却とは異なって発生した廃棄物は請負者が排出者というわけにはいかないと思います。
現実の問題として、分流式の管渠浚渫物から分離できる沈砂のようなものは洗浄しても夾雑物が多くてとても再生砂というような状態にはなりません。
以前のことですが、洗砂装置から出てくる分離砂の熱灼減量を測定したことがありますが50%を超えるほどでした。分流式ではし渣やケーキと混焼して焼却処理しているところが多いと思います。
下水道は認可事業ですから、認可の範囲を外れる部分は廃棄物法に従わなければなりません。したがって浚渫物の公道搬送は収集運搬行為として管理票を作成しますが、処理場内に搬送された時点で管理表は一応完結となります。焼却灰などを場外処理する際にはまた新たに管理表を作成することになります。下水道から流下してくるものの一部が管渠浚渫物になってしまったわけですから、ダンパー車で搬入した浚渫物は流入渠から流入させても工事残材など以外は処理場設備ですべて対応が可能なはずです。
監督員協議で決めるような事項ではなく、自治体の発注仕様書とその付属書類にもこの程度の内容は明記されていると思います。

回答に対するお礼・補足

 パパ様は現場の人でもあり役所の人(確かそうだったですよね)でもあるので両方の立場からものを言える方の意見として拝読しました。
 意見や感想を聞きたいというのが私の思いですので同意、反論等のコメントは控えますがご了承ください。
 お礼が遅くなりましたが回答ありがとうございました。

No.40367 【A-6】

Re:下水道管理者が行う下水処理について

2016-03-27 20:26:59 papa (ZWlbd18

感想をと問われれば、
関係者全員の対応が理解不能というところでしょうか。
検察庁の対応が常識的な範囲だと思います。
責任を取るべきは自治体職員と思います。

回答に対するお礼・補足

 ご意見ありがとうございます。
 パパではなくpapaでしたね、失礼しました。
 私はあと2年ほどでリタイヤですので後を託す者が今回のような揉め事の
当事者とならないよう残った時間でできるだけのケーススタディーはやって
おきたいと思います。

総件数 6 件  page 1/1