一般財団法人環境イノベーション情報機構

ヘルプ

サイトマップ

メールマガジン配信中

環境Q&A

検量線の濃度設定について 

登録日: 2014年03月15日 最終回答日:2014年03月22日 水・土壌環境 水質汚濁

No.39644 2014-03-15 02:04:03 ZWlda25 てんてこまい

はじめまして、非常に初歩的な質問で、分かりにくい文章ですが回答頂けたらと思います。

自社では検量線の濃度を決める際、これまで↓のA法のように決めていました。
その理由は検量線が高濃度に引っ張られるので低濃度の数を増やす為と教えられたのですが、技術雑誌等見るとB法が多い気がします。
そこでA法、B法それぞれ傾き1の検量線を作りabsを0.8から低くすると、A法は相関係数は良いが検量線が寝てしまい、得られた一次式にabsを代入した濃度はB法より差が大きい結果となりました。

 そこで質問ですが上記結果は正しいのかと言う点とA法、B法どちらを使っているか、もしくはどちらがメリットがあるかをご教授願います。

A法 0 0.1 0.2 0.4 0.8

B法 0 0.2 0.4 0.6 0.8

総件数 2 件  page 1/1   

No.39645 【A-1】

Re:検量線の濃度設定について

2014-03-16 02:02:15 火鼠 (ZWl8329

答えにならない答え
測定波長域によって直線性はかなり変わると思います。色気のあるものなら赤系は直線性が狭く、青系はかなり広いのでは?紫外部は割と直線性はいいかな?
はるか昔の記憶なので、正しいかわからん。
しかし、なぜ、吸光度で0.8なんて所まで直線性を求めるのか?
私らの頃は0.4程度が頭で0.8なんて所までの直線性は求めた事は無い。確かにシアン等の青系の比色では、0.7程度まで直線性はあったが、透過率からいったらこれ9*・**%でないのかな〜?
限界点なんだから、寝るのは当然では?吸光度は、対数なんだから、低濃度を補填するのがふつうではないのかな?

昔なら、すぐ透過率と吸光度の換算が出来たのですが、完全に忘れています。吸光度でナンボを透過率でナンボかをみると、きっと吸光度0.8ってとんでもない数値ではないかとおもうのですが?

回答に対するお礼・補足

火鼠さん回答ありがとうございます。
「答えにならない答え」確かにそんな気がします。

それぞれの数値は仮定した場合であり、自社でもabsは0.5以下にしております。計算をエクセルで行ったのでそのあたりの誤差もあるのではと思います。
絶対検量線ではA法、標準添加はB法と決めていますがその理由も説明できません。
さらには島津のHPにある分析ガイドで「河川中の亜鉛の測定」を見るとフレーム法ではA法ファーネスではB法となっており、訳が分からない状態になったため質問しました。

No.39649 【A-2】

Re:検量線の濃度設定について

2014-03-22 21:03:39 筑波山麓 (ZWl7b25

最近は、再生可能エネルギーが専門となり、社団法人、NPO法人の仕事が忙しくしております。分析は、分析センターへの紹介・仲介が主になり、分析には直接タッチしておりません。それにしても、分析センターの分析員の地位・モラル低下には目を覆うものが多くなりました。

若い人に、あなたほど検量線に対して考えをめぐらせる人が非常に少なくなったと感じていましたので、回答します。

もともと、検量線は、理論的背景があって決められるものです。しかし、最近は、メーカーも売らんかなの気持ちが強く、幅広い検量線を売り物にして、理論的背景はないが、フィッテングが良い多項式検量線をすすめることが多く、分析センターも使い勝手を考えて無批判に利用することが多いのも現状です。

A法 0 0.1 0.2 0.4 0.8は、比色管を使用した目視による濃度測定に使用されていた方法であったと思います。これは、目の感覚がこのような濃度設定にすれば、直線的に濃度差を識別できたためと思われます。

B法 0 0.2 0.4 0.6 0.8は、吸光光度計を使用した濃度測定に使用されるようになった方法と記憶しています。これについては言うまでもないと思います。

どちらにしても、直線性(ランバート・ベールの法則)にしたがう検量線であれば、誤りではないと思います。

「そこでA法、B法それぞれ傾き1の検量線を作りabsを0.8から低くすると、A法は相関係数は良いが検量線が寝てしまい、得られた一次式にabsを代入した濃度はB法より差が大きい結果となりました」とのことですから、

検量線の範囲設定に問題があると思えます。

したがって、検量線の直線性を確認して、直線性を担保できる範囲にする必要があると思います。

回答に対するお礼・補足

筑波山麓さんお忙しい中、回答ありがとうございます。
またお礼が遅くなってしまいすみませんでした。

A法B法それぞれの背景を教えて頂き感謝致します。B法が吸光光度計を使用した
濃度測定用とのことなので検量線の範囲設定を確認した上でSOP変更も含めて
検討したいと思います。

回答頂いたお二方にのお話はいつも気が引き締まる思いで拝見していますので今一度お礼申し上げます。

総件数 2 件  page 1/1