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環境Q&A

接触酸化→砂濾過 

登録日: 2009年07月13日 最終回答日:2009年07月15日 水・土壌環境 水質汚濁

No.32783 2009-07-13 17:20:06 ZWlc64c 依正不二

私は工場で排水処理の仕事をはじめようやく1年がたったものです。
1年働いて、勉強してみて現在の会社での水処理工程が正しいのだろうかと疑問が出てきましたので質問させていただきます。

当社では、生物処理の接触酸化した液を、沈降分離せずそのまま砂濾過処理します。
本などで調べると接触酸化後は発生する固形物を沈降分離する必要があるのではと思うのですが。
実際どうなのでしょうか?

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No.32799 【A-1】

Re:接触酸化→砂濾過

2009-07-14 08:48:53 papa (ZWlbd18

>当社では、生物処理の接触酸化した液を、沈降分離せずそのまま砂濾過処理します。
単位装置の運用は設計思想を把握しないとなんともいえないのですがありえない話ではないと思います。
たとえば、担体流動タイプの合併浄化槽では、一応沈殿槽がありますが、機能的にはこれは処理水貯留のピークカットのためのバッファータンク的設計になっていて、タイマーで汚泥を深夜に強制剥離させた後に曝気停止で流入へ返送することによって汚泥回収を行っています。
下水処理でも好気性濾床では生物処理とろ過を同時に行うものもあり、回分式のように単槽でタイムシェアリングで機能を使い分けるものもあり、設計者の意図や原水性状まで把握しないと一概に何がなければならないというようなことはないと思います。

>接触酸化後は発生する固形物を沈降分離する必要があるのではと思うのですが。
事業所の施設ではいまだに「汚泥の発生しない」詐欺的施設に騙される経営者も絶えることなく存在し続けるのも事実です。
設計書を丹念に検証してみることが必要です。
事業所が停止する夜間に強制剥離させて汚泥処理系で回収できる構造になっているかご確認ください。
少なくとも除去SSや除去BOD分くらいは汚泥が発生しても回収、除去が可能な設計になっているはずです。回収時の汚泥濃度は0.5%くらいの設計なら良心的、2%くらいならかなりいい加減と考えてよいと思います。
汚泥回収の方法は設計書に記載されているのがふつうです。
設計書に汚泥が発生しないとか極少量とかの記載があるようなら装置の設計は信用できないので上場クラスの水処理メーカーにご相談ください。

回答に対するお礼・補足

丁寧なご回答ありがとうございます。
汚泥の発生についてですが、
凝集反応(高分子・ポリ鉄)→シックナー(汚泥引抜き)→接触酸化→砂濾過→放流
という工程になっており、接触酸化の後は砂濾過の逆洗水が凝集反応に戻る程度です。また処理液が多量に出る場合は、一部砂濾過せずに放流(BOD、SSともに排水基準は満たしています。)します。接触酸化の効果がしっかり利用できていなさそうで怖いです。
「強制剥離」については分からないため一度調べます。
設計書については、古い設備のため、あるかどうか分かりませんが、一度確認してみます。

No.32813 【A-2】

Re:接触酸化→砂濾過

2009-07-15 20:15:01 papa (ZWlbd18

返信を拝見すると、かなり低負荷なので剥離汚泥をろ過で回収という設計になっているようですね。
ろ過装置の負荷範囲ならそれなりにリーズナブルな設計と思います。
鉄塩を使うというのも油分などの対応も少しはできると考えているのだと思います。
クッションタンクと考えればそれなりの効用もあると思います。
同じような施設を表面処理事業所で拝見したことがありますが、結構うまく動いていました。

回答に対するお礼・補足

返信が遅くなり申し訳ありません。
おっしゃる通りリーズナブルな設計だと思います。
しかし砂濾過の後の液にもやもやとした浮遊物が残ってしまっています。
まあ逆洗浄液に比べ、濾過液は透明なので、砂濾過の効果はあると思いますが。
排水基準のSS濃度はクリアしているので、問題ないと思うのですが。


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