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環境Q&A

ヘキサン抽出物質 

登録日: 2009年03月28日 最終回答日:2009年04月02日 水・土壌環境 地下水/土壌汚染

No.31702 2009-03-28 22:32:14 ZWlbbc はなみち

いつも参考にさせていただいています。
過去の質問も探したのですが、適するものがなかったので、質問させてください。
宜しくお願い致します。

■ヘキサン抽出物質の分析結果の評価方法
下記の結果に対しどのような評価をしたら良いのか困っております。
・対象:道路側溝の堆積土
・分析項目:n-ヘキサン抽出物質(底質)
・分析方法:底質調査方法
・分析値:2mg/g

■質問
・n-ヘキサン抽出物質の含有量の基準値はないでしょうか?
・水産用水基準の海域に底質のn-ヘキサン抽出物質は0.1%とありましたが、基準値は底生生物への影響を考えており、もっと他の基準はないかな?と思っております。
・2mg/gの程度が良くわかりません。これは高い値でしょうか?それとも低い値なのでしょうか?
・環境試料としての分析オーダーをお教えいただけないでしょうか?

以上、宜しくお願い致します。

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No.31717 【A-1】

Re:ヘキサン抽出物質

2009-03-30 23:06:04 たそがれ (ZWla61d

私の中でもうまく整理がついていませんが、少なくともこのままでは回答がつきにくいと思われます。
と言いますのも2mg/gを評価せよ、と言われても何をするがための評価なのか、が示されていないのです。たとえば管理型最終処分場に投入できるのか、とか残土として再利用できるのか等です。

とは言っても業者がすくいあげるとすると事業系ですので汚泥、となるのが普通です。そうなると、管理型最終処分場に投入できるか否か、の評価になりますが、油分を5%(50mg/g)以上含む汚泥は焼却してからでないと埋立てできません。(昭和51年環水企181.環産17)
これからしたら、2mg/gは楽勝ですが、5%までいくと実際、大変油っぽいんです。
処分場が、受け入れるにあたり、更に厳しい基準を設定している恐れもありますのでそれを確認することです。

一方、山道の側溝などは残土扱いできる場合があるようですが、この場合は2mg/gが残土として搬出できるか、再利用できるか、という評価になると思われます。これについては法律の整備はないはずですし、条例が整備されているか、確認すべきです。
でもこの検査と近い値が得られる土壌についてのガイドラインにあるTPH試験の測れる限界が100μg/gですので2mg/gは概ね20倍も出ていることになるんです。一般論ですが、残土扱いとしては無理があるでしょう。

No.31742 【A-2】

Re:ヘキサン抽出物質

2009-04-02 21:03:33 筑波山麓 (ZWl7b25

「はなみち」さんへ。

「2mg/gの程度が良くわかりません。これは高い値でしょうか?それとも低い値なのでしょうか?」についてですが、

2mg/gという量は、「1kgの堆積土」中に2g(1円玉2個の重さ)の油分がある量です。
濃度および「対象:道路側溝の堆積土」から推定して、下記のサイトにもあるように、原因は車からの油分と推定されます。

「建築物の外壁・特に高速道路施設やその周辺に付着する汚れの主成分は、約60%が車の排気ガスや摩耗したタイヤ粉塵に含まれる油分」
http://www.sunflash.co.jp/products-6.html

「道路固有のものとして車からの油分が考えられます」
http://www.city.katano.osaka.jp/kakka/tokutai/H180714_9tiku_kyoutu_youkyuu/060802_kaiou.pdf#search='油分 道路 車'の13頁

また、「平成20年4月に通報のあった水質事故について」として、下記のサイトがありました。
http://www.city.joetsu.niigata.jp/contents/environment/osen/pdf/2004.pdf#search='油分 道路'

地域が限定され、少量であり、農業用水、住民の健康に影響を与える可能性がないのであれば、濃度からみてご心配される必要は少ないと思います。しかし、濃度は小さくても、その堆積土が多量にあれば、その油分の量は莫大な量となります。また、雨水等により滲出した油分が農業用水に入る、地下水に浸透する、臭気等となって近接住民に被害を与える等々その影響は総合的に判断する必要があります。

この「対象:道路側溝の堆積土」が、どこに(市街地、郊外、農業用地等々)、どの程度(ほんの少量なの、大量なのか)、いつからあるかによって、「下記の結果に対しどのような評価をしたら良いのか」違ってきますので、当事者である「はなみち」さん以外に責任のある判断は困難であろうと思います。

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