浄化槽汚泥の農地還元について
登録日: 2009年01月28日 最終回答日:2009年02月03日 ごみ・リサイクル リサイクル
No.31067 2009-01-28 21:51:38 ZWlb858 もえ
浄化槽を調べていて
浄化槽汚泥の農地還元が気になっているところです。
浄化槽のある家庭は、隣に田んぼや畑があるところが多く、
浄化槽所有者が自分で浄化槽汚泥を引き抜き、脱水して
コンポストして肥料として使えば、
とっても環境にも経済的にもいいのではと思っております。
個人で肥料にしているというのを聞いたことがありませんが
問題があるのでしょうか?
汚泥の農地還元での法的な問題や技術的な問題、
成分としての問題や感染症の問題、
農地還元を実施されているWEBサイトなど
何かご存知の方がいらっしゃいましたら、
ぜひ教えていただけないでしょうか
よろしくお願いいたします
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No.31075 【A-1】
Re:浄化槽汚泥の農地還元について
2009-01-29 09:02:13 しおみず (ZWl6b8
昭和50年代頃までは、山村地域では汲取便槽がほとんどで、
各農家で堆肥化する例も多かったです。
堆肥作りは、通常なら自宅からある程度離れた稲刈り後の田など
で行っていました。仕込み時期は晩秋の(周囲を気遣って)夕方
以降の時間帯です。稲藁などの粗材に屎尿等を混ぜて積み上げ、
冬期に何回か切り返して熟成させ、春から夏に圃場に施用してま
した。それなりに手数がかかりました。
有機質のものをむやみに圃場にばらまくだけでは不法投棄に
なってしまいます。作物の育成にあわせた堆肥の質・施用の時期と
方法を採用して初めて「農地還元」になるのではないでしょうか。
仮に現在、浄化槽汚泥で戸別堆肥化する場合、
(1)周囲から悪臭問題や不法投棄の疑いの目が向けられる可能性
が大です(特に住宅近くでは)。昔と今では住民意識が変わり
ました。
(2)農家に人手のあった昔は堆肥化も堆肥施用もできましたが、
人手が減り高齢化の進んだ現在では無理です。
(自家製堆肥は化成肥料等に比べ施用にも手間がかかります。)
(3)脱水やコンポストには設備が必要かと思いますが、(2)の
状況もあるため、設備にお金をかけるより化成肥料等を購入する
方向に行ってしまう。
(4)配慮なしに汚泥抜きすると、浄化槽の機能維持に支障が出る。
などの問題はあると思います。
回答に対するお礼・補足
しおみずさま、ご返答ありがとうございます。
農地還元は、化学肥料との価格競争の中で衰退していったと感じます
肥料価格で考えると、化学肥料には勝てないと思いますが、
今のエコ意識や環境意識の向上を見て、
肥料になるかもしれないものをごみ処分場に捨てるという「もったいない」意識やごみ処理場に使う税金や清掃業者に支払う汚泥運搬費の軽減など、
総合して考えると、
個人で汚泥のコンポストは、経済的にもいいのではと考えますが。
No.31085 【A-2】
Re:浄化槽汚泥の農地還元について
2009-01-30 00:28:45 たそがれ (ZWla61d
確かに法的な問題、効果等、結構テーマが広いと思われますのであえて私見は述べないことにします。
以下の機関に尋ねられたらよいでしょう。
法的な問題
(財)日本環境整備教育センター
農地還元での技術な問題
(社)地域資源循環技術センター
成分について
(独)農林水産消費安全技術センター 肥飼料部
回答に対するお礼・補足
たそがれさま、ご返答ありがとうございます
>以前、浄化槽検査員をやっていたとき、ある家庭で、沈澱分離槽からくみ取って畑にまいている、という人がいました。
法定検査をされていたんですね。
検査では農地還元は問題ないのでしょうか。
データでも農地還元は今でも存在します(0.22%ぐらい?)
また、禁止しているという話も聞きませんが。
No.31091 【A-3】
Re:浄化槽汚泥の農地還元について
2009-01-30 20:20:59 火鼠 (ZWl8329
>
人間の排泄物を生のままばらまかれたら、とんでもないですよね。昔の肥溜めは、発酵させて、植物毒のアンモニアを消してから振りまいたのではないでしょうか?ただし、悪臭物質であるスカトールとか、メルカプタンは(そんなの関係ね〜)では?昔は、生態濃縮による問題なんか無視でした。今は、下水汚泥を肥料に使用として巨額の金使ってみたけど、有害物が多くて使いもんにならん。だから、下水処理汚泥が、有機肥料になれずに、焼却処理の憂き目に会うのではないでしょうか?
個人処理?格好はいいですけど。では、その汚泥に含まれる重金属量は?と言われた時なんと答えるのか?少量(個人)だから、問題ないかな?エコ、エコといいますが、昔のエコは、汚染濃度というものに無頓着です。これからのエコは、あたらしい汚染をださないことも大切にしていると思うのですが?
回答に対するお礼・補足
火鼠さま ありがとうございます
あくまでも個人家庭の個人で汚泥をコンポストするということです。
その個人が使用してできた汚泥です。重金属とか出てくるのでしょうか。
No.31093 【A-4】
Re:浄化槽汚泥の農地還元について
2009-01-31 00:15:33 たそがれ (ZWla61d
確かに下水汚泥は重金属が含まれていた、という事例がありますが、
肥料として利用する場合、そのまま、あるいは乾燥品は「下水汚泥肥料」、発酵させたものは「汚泥発酵肥料」と呼ばれ、公定規格として有害重金属の許容限度が定められています。(最近は発酵させずそのまま使用するのはあまり推奨されていません)
製造、販売されている方々も多くいますので、ここのところは誤解のないようお願いします。
回答に対するお礼・補足
ありがとうございます
あくまでも、個人が個人の土地で使用するので
肥料取締法は、からないような気がしますが、どうなんでしょうか
No.31102 【A-5】
Re:浄化槽汚泥の農地還元について
2009-01-31 18:06:57 papa (ZWlbd18
今使われている合併浄化槽は好気槽の余剰汚泥は前段に返送されますので引き抜くべき槽はかなりの高濃度汚泥です。(素人の使っているポンプ程度では簡単には引き抜けません)
また脱水も簡単にはできませんし、脱水ろ液の処理も合併浄化槽では困難です。
もし引き抜けたとしても、精々のところ天日乾燥程度しかできないと思います。(自宅を含め近隣の皆様への臭気対策は必須です)
地下水汚染、病原微生物対策なしには農地へそのまま移送すれば常識的には不法投棄とみなされかねません。
日本では公共インフラとして必要な処理システムが完備しているのですから、たとえ個人の善意で処理量がその分減少したとしても処理経費がそれに比例して減少するするわけでもありません。
肥効成分と金属元素の問題は、社会システム全体の問題ですから、浄化槽汚泥なら安全、下水道汚泥なら危険という単純な思い込みは全く科学的根拠がありません。たとえば下水汚泥中の水銀量はここ10数年でほぼ一桁減少しています。その原因として考えられることはご家庭の体温計がデジタル化したことや歯科材料に使われることがほとんどなくなったことにあると推定しています。
一般的には下水道汚泥は産業廃棄物の取り扱いを受けるため成分の把握はかなり綿密に行われており、コンポスト化する前段での品質管理体制は浄化槽汚泥とは比較にならない程度に完備されています。
汲み取りし尿や浄化槽汚泥を原料とするコンポストが金属元素の規格基準を超えた例はありますが、下水汚泥原料のコンポストが規格基準を超えた例は聞いたことがありません。
お尋ねの内容は浄化槽の実態をご存じない単なる机上の思いつきかと推察されます。
回答に対するお礼・補足
papaさま、ありがとうございます。
おっしゃるとおり机上の思いつきです。
返送されている汚泥でいいと思ってます。
それらが肥料にならないのかなと考えてるわけです。
No.31105 【A-6】
Re:浄化槽汚泥の農地還元について
2009-01-31 18:29:30 火鼠 (ZWl8329
まともに、含有する有害物を配慮して、製品(肥料)を作られてる方に失礼だと思うのです。汚泥は、簡単には、(ポンプアップ)上がりませんし、悪臭いっぱい。ろ過も遅い。それを、ばら撒く??机上の空論では?個人なら、規制はないか〜。でやるものではないとおもいます。エコの御旗でなんでもゆるされたら、まわりはたまりません。
人間様は、地域にも、よりますが、思いのほか、癖の悪いものが、濃縮されているようです。
小さな汚染はなかなかわかりません。大きな汚染は、すぐわかります。小さな汚染源が広範囲のばあい。問題が起きたときの収集はほとんどきかないのではないでしょうか?
エコは、エコでいいですが、振り回されないで欲しいと思います。
No.31111 【A-7】
Re:浄化槽汚泥の農地還元について
2009-02-01 01:24:31 みっちゃん (ZWl8a13
少し古い記事ですが
http://www.eic.or.jp/qa/?act=view&serial=16422
実際下肥利用は、上記回答者のように実情を理解されない方や、実際の使用(作成)方法が理解されない(経験が正しく継承されていない)現在では少なくなりつつあります。
しかし、例えば山口市の平成18年でもパーセントの人口の屎尿が肥料化されているようです。
80P:生活排水形態別人口割合参照
http://www.city.yamaguchi.lg.jp/dannai/soshiki/kankyo/gomitaisaku/kihon/kihon_3.pdf
と申しても、浄化槽汚泥となると若干話が変わってきます。屎尿として使用する気持ちがあるならば便所の使用方法もていねいですが、浄化槽が出来て目の前から消えてしまうようになりますと、平気で危険な物を流すようになることが多いのかもしれません。さもなければ浄化槽汚泥が死んでしまうなどの事例を良く聞くなどはあり得ないはずです。
また、浄化槽汚泥のように一度処理された分解しにくい形態になると簡単に発酵処理で土壌還元できなくなります。加えてコンポスト化などすれば未発酵状態で土中に存在することになり、農業生産にはあまり向かない形態になります。
回答に対するお礼・補足
みっちゃんさま、ご返答ありがとうございます。
>浄化槽が出来て目の前から消えてしまうようになりますと・・・・
確かに、そうですね。汲み取りではないですが、
下水道よりも浄化槽がいい理由は、浄化槽の状況を管理者がわかるというところにあると思いますよ。
油を流しすぎると、油がたまり、浄化槽を悪くするので、
保守点検業者から注意されるというところにあると思います。
私は寮に住んでるのですが、フライパンの油をふき取らない後輩なんかいて、
浄化槽だったら説明しやすいと思うことがあります。
自分に降りかかる、それが環境問題にとりくむ原動力にもなると思います。
だから、しっかりと自分で管理しながら、汚泥を少なくする、そして汚泥は肥料に使う。それが金額に反映するとなればいいのに思うのです
もちろん、理想の話かもしれません。
さて、気になったのですが、
浄化槽汚泥なんですが、分解しにくいのですか。
畜産排水の汚泥は畑にまくことともできるとかかれています。
もちろん、糞尿と、人間のし尿や排水とでは違うとは思いますが、
出来上がった汚泥は成分として、まったく違うものでしょうか。
No.31151 【A-8】
Re:浄化槽汚泥の農地還元について
2009-02-03 23:38:08 しおみず (ZWl6b8
>肥料価格で考えると、化学肥料には勝てないと思いますが、
>今のエコ意識や環境意識の向上を見て、
>肥料になるかもしれないものをごみ処分場に捨てるという
>「もったいない」意識やごみ処理場に使う税金や清掃業者に支払う
>汚泥運搬費の軽減など、総合して考えると、
>個人で汚泥のコンポストは、経済的にもいいのではと考えますが。
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農家にとって、自家堆肥は手間さえあれば費用はかかりませんが、
化学肥料は費用をかけて購入するものですから、「価格競争で衰退」
したわけではないと思います。堆肥化等に必要な「人手」が各農家に
なくなるなかで、やむを得ず化学肥料を購入する方向に進んだもの
ではないでしょうか。
さて、農地は作物を育成する場所であり、ごみ捨て場ではありません。
まずは具体的な作物の育成計画を立て、作付種や育成時期及び面積
から施用肥料の適正な質、量、施用時期を判断すべきです。
汚泥コンポストが堆肥原料としての必要量を上回ることは十分
考えられますし、作物の育成計画もなく必要以上の汚泥コンポスト
がみだりに農地に投入された場合、その有用性が説明できず不法投棄
と扱われるおそれが大です。
我が家のあたりの農家では、今でも自宅の生ゴミの堆肥化程度は
行っていますが、各戸の人手や作付面積を考慮してもこの程度が
適正かなと感じています。
捨てる側の「汚泥処理」を論点にすれば浄化槽汚泥コンポストは
「経済的にいい」のかもしれません。が、肥料化する場合は使う側の
「農地の適正管理や作物の育成計画」を先に考えるべきではありま
せんか。
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