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環境Q&A

活性炭による、COD吸着性能の測定に際し、適切な標準液 

登録日: 2008年10月23日 最終回答日:2008年10月25日 水・土壌環境 水質汚濁

No.29994 2008-10-23 13:54:22 ZWlbc23 JUNE

活性炭のCOD除去能力を測定するに当り、標準液にはどんな物を使えば良いのでしょうか?
ちなみに使用先は、工場の排水なのですが、各工場により排水の成分が違うため前の工場のデータ等が使用できません。
そこで、活性炭の基本のCOD吸着性能として出せるような物を作りたいのですが・・・。

質問が下手糞で申し訳ありませんが、何かありましたら教えて下さい。
また、私は素人同然なので、出来るだけ易しい説明をして頂けると有難いです。

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No.29999 【A-1】

Re:活性炭による、COD吸着性能の測定に際し、適切な標準液

2008-10-23 21:07:56 Lake (ZWla752

回答の前に・・・

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どうして次の質問は「匿名」さんなのですか?

では、本題に・・・

結論から言うと、何でもいいのではないでしょうか?

CODという「物質」があるわけではありません。
CODとしては同じ数値を示す検体でも、中に溶けている物質の種類、濃度はそれこそ様々です。除去効率も違って当然です。
一定の条件を決めて、それを「標準液」とすればいいんじゃないでしょうか?
ただし、その「標準液」で除去効率99%だったとしても、他のものでは50%だった、ということも当然あり得ますので、数値の扱いには注意が必要でしょうね。

回答に対するお礼・補足

その通りでした。
次の質問の方は、再度名前を乗せて質問し直します。
ご迷惑おかけしました。
また、質問への回答有難うございました。

No.30002 【A-2】

Re:活性炭による、COD吸着性能の測定に際し、適切な標準液

2008-10-23 22:03:26 おせんち (ZWlb24a

>何十年も昔の話なので、あまり当てにしないで聴いてください。
 CODの除去能力を測定するのでしたら、おそらくJIS−102の手法で測定するのでしょう。

 COD,BOD、TOCは、有機性汚濁物質の測定法として定着しています。これらは、それぞれが捉える有機物質の内容が異なります。無数に存在する有機物質のうち、3者の守備範囲に応じて測定結果が表現されます。更に、一種類の有機物質に対しても、3者がそれぞれ異なった測定結果を呈します。また、実際の汚水、廃水についても、3者それぞれが有機性汚濁の指標として3者3様の測定結果を示します。また活性性炭の吸着能力につても、COD,BOD,TOCの守備範囲とは異なる有機性物質吸着能を持っています。

 特定の排出水に対するCOD値に類似傾向のある有機性化学物質が存在するとは思いますが、あくまで類似傾向であって、排出水の性状を再現出来るものではありません。標準液が無いと不安になるのでしょうが、CODの測定法の開発をするのでしたら別ですが、すでに測定法が明らかになっている方法に従って試験するのですから、標準液など必要ないはずです。

 それに、標準液の測定結果を何に利用し活用するのでしょうか、自ら、又は測定者間の測定結果のバラツキを確認したいことがその動機でしたら、標準液は、常識の範囲で何でもかまいません。また、「活性炭の基本のCOD吸着性能」の確認でしたら、様々な有機性物質を対象に測定すべきではないでしょうか。

 そんなわけで、工場の排出水の性状を明らかにしないでおいて、その排出水の性状に類似する標準液には、どのようなものがあるかと問われても、詳しく答えることは、出来ないように思います。しかも、貴方自身が、COD測定の観点から「各工場により排水の成分が違う」ということを承知しているのでしたら、事情を知らない他者よりも貴方の方がその辺を良く御存じのことと推測されます。

 活性炭によるCOD除去率の確認のためでしたら、公定の測定法に忠実に従へば、対象の排出水の性状に類似した標準液は必要ありません。仮にあったとしても、それをどのように活用するのでしょうか。最適な標準液があったとしても、それをどのように活用しようと思っているのか、逆に聴きたいくらいです。

回答に対するお礼・補足

こちらの説明不足、文章の作成が下手糞で、こちらの意図を上手く伝えられていないようで申し訳ありません。
とても簡単な言葉でこちらの意図を伝えられるよう、下記に記します。

・活性炭のCOD除去性能を調べたい。
 その際、排水の成分により、性能差が出てくるのは 理解しています。
 ただ、ヨウ素吸着などのように、単一の物質の吸着 量や、標準液等で一般的にCOD性能と同じ、又は近い 値が調べられる物があればと思い質問いたしまし  た。
 最適な標準液が見つかった場合は、それを基に色々 な活性炭のデータを集めてみようと考えておりまし た。

 また解りづらい文章になってしまいました。
 申し訳ありません。
 ご丁寧な回答有難うございました。

No.30004 【A-3】

Re:活性炭による、COD吸着性能の測定に際し、適切な標準液

2008-10-23 23:47:29 BATA (ZWl5461

>活性炭のCOD除去能力を測定するに当り、標準液にはどんな物を使えば良いのでしょうか?
>ちなみに使用先は、工場の排水なのですが、各工場により排水の成分が違うため前の工場のデータ等が使用できません。
>そこで、活性炭の基本のCOD吸着性能として出せるような物を作りたいのですが・・・。
>
>質問が下手糞で申し訳ありませんが、何かありましたら教えて下さい。
>また、私は素人同然なので、出来るだけ易しい説明をして頂けると有難いです。

「うちの活性炭を使えば、これくらいのCODの排水を○○%除去できます!!」って宣伝に使用されるのでしょうかね。
であれば、その排水とは異なる排水では同じ効果が期待できないのは、前の工場排水のデータが使用できないと言われている辺りから理解しておられると思います。
逆に言うと、こういう排水のものであれば何%除去ができますという宣伝方法もアリかと・・・

製品の品質管理であれば、一定の排水(CODの値が分かっている水)を用意して試してみて、一番良いと思われるものを使うと思いますが・・・
活性炭の種類によってどの程度、性能が変わるものか、興味があるので、もし実験された場合には、是非、結果を教えてください。
もしかすると、活性炭の種類によって得意な排水と苦手な排水があるかもしれません。
それを見つけられれば(もちろん、ほかに誰も知らなければ、かも知れませんが)大きなビジネスチャンスが!!(笑)
Q&Aにはならないので、このサイトに投稿することはできないか・・・^^;

こういうサイトに御社の名前が記載されないことを祈ります。
http://atom11.phys.ocha.ac.jp/wwatch/intro.html

回答に対するお礼・補足

ご丁寧な回答有難うございました。
大きなビジネスにできる程の知識等が、私にはまだまだありません。
ですが、つかめるよう頑張ります!!
示されたサイトに載せられないよう、しっかりデータを集めます。

No.30012 【A-4】

Re:活性炭による、COD吸着性能の測定に際し、適切な標準液

2008-10-24 17:49:40 亜希子 (ZWl7f21

活性炭の勉強をなさっているようですので下記の公定法はご存じでしょうね。もし、ご存じでないなら一通り目を通す事をお勧めします。
JWWA K113 水道用粉末活性炭
JWWA A114 水道用粒状活性炭
JIS k1474 活性炭試験方法

一般的には活性炭の小さい細孔はヨウ素、大きめの細孔にはメチレンブルーを用いての試験にて性能を表します。官庁発注の活性炭の仕様書にもこのような項目が採用されています。

他にも活性炭の吸着性能を表す指標としてはフェノール価、ABS価、2−MIB価等がありますが、それらでは駄目ってことなんでしょうね?
CODが化学的に酸化される物質のトータルの指標ですから、単品でCOD吸着性能を表せる物質は難しいのではないかと思います。

そもそも活性炭は細孔による物理吸着ですから、マイクロポアとメソポアの捕捉能力を同時に単品で評価するようなことは無理なのでは・・・。

別スレですでに締め切られていますが、活性炭の酸洗いについて少し書きます。

原理は記載しませんが活性炭を作る際、原料となる炭を賦活処理すると活性炭となりアルカリ側に傾きます。
出来上がった活性炭にそのまま通水すると水道水質基準値を超えるpHの水が出来てしまいます。

よって、活性炭を入れ替えた際に早く使用出来るように予め酸処理を行い中性近辺にしておく訳です。

一般的には、そんなたいそうな設備ではなく単純に塩酸で洗ってます。
実用的な事を考えると酸性が強い方が良いのですが、規格から少しでも外れるとお客さんは嫌がりますからね。

答えにはなってないと思いますが少しでも参考になれば良いかと思い書いてみました。
見当違いだったらごめんなさい。

回答に対するお礼・補足

とてもご丁寧な回答有難うございました。

一応JWWAやJISは目を通してあります。
また、フェノール価、ABS価、2−MIB価等とは別でCODに関して考えています。

理屈で考えれば、単一の物質(同じ分子の大きさ)で、マイクロ,メソの両方の穴の吸着性能を計るのは難しいですよね・・・。
もう少し考えてますが、標準液はあきらめた方が良さそうですね。

また、酸洗いの質問に関しても有難うございました。
とても解りやすく、参考になりました。
ただ、一つ気になったのですが、水道等で使う際、活性炭を中性に持っていくため酸洗いをするのは解るのですが。
その下の文章にある、実用的には酸性が強い方が良いとはどうしてなのでしょうか?
水道だけでなく、何か他の用途も含めてのお話でしょうか?


もしお答え頂ける内容でしたら、宜しくお願い致します。

No.30014 【A-5】

Re:活性炭による、COD吸着性能の測定に際し、適切な標準液

2008-10-24 20:39:19 亜希子 (ZWl7f21

>理屈で考えれば、単一の物質(同じ分子の大きさ)で、マイクロ,メソ>の両方の穴の吸着性能を計るのは難しいですよね・・・。

でも、マイクロとメソの割合通りによう素吸着性能とかメチレンブルー吸着性能の結果が出るとは限らないです。物理吸着とはいえ、活性炭は色々と奥が深いです。

>ただ、一つ気になったのですが、水道等で使う際、活性炭を中性に
>持っていくため酸洗いをするのは解るのですが。
>その下の文章にある、実用的には酸性が強い方が良いとはどうして
>なのでしょうか?

酸洗い不足でアルカリ側にあるよりは、酸が十分に洗われていなく酸性側にある場合の方が、基準内に入るまでの通水量が少なく済むってことです。

回答に対するお礼・補足

返信が遅くなり失礼しました。
再度の回答有難うございました。

本当に奥が深く、難しい世界ですね。
色々と有難うございました。
わかり易い回答で、大変参考になりました。

No.30025 【A-6】

Re:活性炭による、COD吸着性能の測定に際し、適切な標準液

2008-10-25 20:28:45 筑波山麓 (ZWl7b25

「JUNE」さんへ。

「Lake」さんを初めとして、「おせんち」さん、「BATA」さん、「亜希子」さんが良い回答されているので、私は補う形で回答します。

10年以上前、排水処理で凝集沈殿−砂ろ過−活性炭処理で処理を行っていた頃の話です。活性炭の使用量が設計値より大きく、再生処理時の処理液のCOD値も低く、活性炭が有効に働いておらず、排水処理費用がかさみ、問題になりました。その対策を行うために、活性炭について勉強し、次の検討を行いました。活性炭のCOD成分の吸着性能を測定し、運転状況を監視するために使用活性炭量当りの除去COD量を継続して測定しました。その結果、他の対策も含めて水の処理コストを大きく落とし、表彰されたことがありました。そのときの調査した文献を手元に置きながら、書いております。

方法としては、処理する排水を採水し、吸着試験を行い、吸着等温線を作図し、工場排水のCOD濃度と吸着量の関係を表す式を求めて、活性炭の性能を評価する。運転時には、活性炭塔前後でCOD濃度を測定し、工場排水の通水量及び使用活性炭量から、運転状況を監視するでした。

活性炭吸着の難易は、処理する有機物の分子構造、表面張力、溶解度、pHとイオン性、濃度、温度、その他により大きく相違しますので、皆さんの言われるとおり、CODの標準物質などはありえません。

各種有機化合物の吸着特性は種々の文献に記載されております。また、活性炭のCOD吸着量は0.1〜0.2kg-COD/kg-活性炭と言われております。粒状活性炭への接触時間25〜40分が標準で、活性炭負荷はおよそ130〜450g-COD-Cr/kg-活性炭程度です。

「ちなみに使用先は、工場の排水なのですが、各工場により排水の成分が違うため前の工場のデータ等が使用できません。そこで、活性炭の基本のCOD吸着性能として出せるような物を作りたいのですが」とのことですが、「活性炭のCOD除去能力を測定するに当り、標準液にはどんな物を使えば良いのでしょうか?」は無益な努力に思えます。

顧客の排水ごとの吸着等温線(吸着平衡)を測定し、他社活性炭と比較し、商品の優越性を証明されることを考えられたらどうでしょうか?

回答に対するお礼・補足

返信が遅くなってしまい、申し訳ありませんでした。
とても丁寧なご回答いただき、有難うございました。
筑波山麓さんが言うとおり、標準物質は考えられないですね。
この質問は、ここでおわらさせて頂きます。

実務でご経験の長い、筑波山麓さんのアドバイスを基に今後検討していきます。

本当にありがとうございました。

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