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環境Q&A

石綿の分析-JIS_A_1481の改正はいつ? 

登録日: 2008年04月29日 最終回答日:2008年05月08日 健康・化学物質 その他(健康・化学物質)

No.27809 2008-04-29 11:30:30 ZWl8434 びっくりぎょうてん

建材中に含まれる石綿の分析方法JIS_A_1481が近々改正されるという話をだいぶ以前に聞いたのですが…。いつ頃変わるのでしょうか?
すでに、パブリックコメントが締め切られたという話も聞いたのですが…。どなたかJISの動向についてご存知の方はいらっしゃいますでしょうか?
(このサイトでも、過去に何回かJISが近々改正になると言うコメントが出ておりますが、私の情報収集能力では、具体的な話が聞こえてこないのです.)

分析対象が3種類の石綿から6種類になり、改めて残りの3種類(トレモライト等)の分析依頼が来ているのですが…。
現行JISでは、トレモライト等は解説のページに少しだけ分析手法が紹介されているだけです。
これを基にして分析を進めている途中で
「JISが変わりました!2006年版の解説に書かれている方法と変えました!」
という事態になった場合、せっかく6種類の分析を終えたご依頼者が、また新しい方法で分析依頼に来なければいけなくなると、ご依頼者に申し訳ないことになってしまいます。

中にはこのJIS改正でひと儲けするところもあるのでしょうが、私はどうにも申し訳なくしか思えません。

「これですべての試料に対応できる!」という方法はありえないですが、数年のうちに通達やJISがコロコロ変わるのは非常に困ります。
何とかならないものでしょうかね。
石綿問題は、なんだか、必要以上にあおられて、技術、リスク評価、法令整備がバラバラになってしまっているような。。。

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No.27816 【A-1】

Re:石綿の分析-JIS_A_1481の改正はいつ?

2008-04-30 12:42:54 アスベスト分析屋 (ZWla85f

 私の聞いた情報では、5月に改正の「予定」です。しかしながら、あくまでもJIS A 1481は分析法を記したもので、厚生労働省による「基発第○○号」、「基安化発第○○号」がでないことには改正JISによる分析が行えません。

 今回の改正についていろいろとあったようですが、とりあえずは改正後のJISを読んでくださいという状況だと思います。

 度々改正が行われるでしょうけれども、より精密かつ正確な分析法を求める限り仕方がないでしょう。

回答に対するお礼・補足

ありがとうございました。
もう間もなくJISとしての改正がおこなわれるようなのですね。
すると、法律もそれほど遠くない時期に改正されるのですね。。。

すでに6物質の分析を現行JISで行っていても大丈夫なのでしょうかね?とりあえず、拠り所がないことには…仕事が進まないです。。。

No.27823 【A-2】

Re:石綿の分析-JIS_A_1481の改正はいつ?

2008-04-30 18:47:25 検査員 (ZWla355

JISの改正はトレモライト、アンソフィライトの標準が確保出来ないので、遅れているのだと思います。この辺にも、国の手際の悪さが伺えますが・・・

6種類の分析は何によって行えばよいのか?ということですが、平成20年2月6日に厚生労働省より基安化発第0206003号で、現在のJIS法で6種類すべて行うようにという通達が出ています。6種類されているとは思いますが、今現在6種類行っていない検査機関があるとすれば問題ですね。

回答に対するお礼・補足

コメントありがとうございます。
皆さん6種類の分析はなさっているのですが、今の手法はあくまで「参考法」と記されているところに不安を感じて見えるようです。
新JISで手法ががらりと変わってしまわないか…。
まず、そこまで強引なことは無いと思いますが…。(というか、そう願いたいです。)

No.27824 【A-3】

検査員さんへも、ひとこと。

2008-04-30 20:18:03 火鼠 (ZWl8329

>建材中に含まれる石綿の分析方法JIS_A_1481が近々改正されるという話をだいぶ以前に聞いたのですが…。いつ頃変わるのでしょうか?
なかなか変わらないのではないでしょうか?JISの制定も1年かかりました。
検査員さんに、ひとこと。トレモライト、アンソフェライトの標準が現状では無い。確かですが、前から確認されてるところもあります。機器的にいえば、あるなしの判定は、標準持ってなくてもできます。荒い話をすれば、角閃石のアモサイトで、0.1%以下であり、近接に回折線がないのなら、まずないでしょうね。社会が混乱しているときは、分析やが、あおるのは、いかがなものか?また、わけのわからんアスベスト分析試薬がはんらんするのではないでしょうか?

回答に対するお礼・補足

ありがとうございます。
石綿の分析については、多種の機関(大学とか産総研とか…)での議論が聞こえてこないような気がします。いつも話の出所は特定の機関ばかり…。もう少しいろいろな角度から検討がなされてもよいような気がいたします。
いろいろな疑問を持ちながらも…現状を処理しなければならないのがやるせないです。

No.27831 【A-4】

Re:石綿の分析-JIS_A_1481の改正はいつ?

2008-05-01 12:03:34 検査員 (ZWla355

私が日測協で研修したときの、改正予定のJIS法では、基本的には大きな改正は無いようです。ただし、いままでは残渣が15%以上であれば「0.1%を超える」で良かったのが、残渣を15%以下に調整して、しっかりと%を出す。という点と、顕微鏡において見なければならない浸液が増えるという点(現在もそうですが)が主に変わった点だったと思います。(他に細かい点もありますが)ですので、あまり身構えられなくても大丈夫だと思います。ただ分析の手間が1.5倍ぐらいになりますが・・・

火鼠さんへ
あおっているつもりは無かったのですが、そうとられたのであればもうしわけありません。標準が以前からあるのは知っていますが、それが全検査機関に行き渡らなければJISにおける標準品とは言えない。ということです。

No.27835 【A-5】

検査員さんに、ごめんなさい。

2008-05-01 17:20:15 火鼠 (ZWl8329

私も、同意見です。標準をそろえもしないで、分析ばっかり難しくするとは何事か。とおもいます。ましてや、アスベストの中にも、亜種があります。X線では、アスベストなのに、分散液では、違うというものをどうするか?更に、X線ではアスベストはないのに、分散染色だと、アスベストに判定できるもの(セラミック繊維)があります。どうせなら、X線に統一した方が、この混乱は、避けられれるのではないかと思います。どこかで行われている偏光顕微鏡でみるのは、確かに石綿の確認には有効ですが濃度はみられないのに(重量%)なんだか勝手に動いてしまってるように感じます。確かに、不純物が多いとX線回折では、あるものを無しにしてしまいますが、粘土鉱物の区分けと、分析条件処理で何とかなると思います。
 
検査員さん。過激な発言 ごめんなさい。

回答に対するお礼・補足

検査員様,火鼠様

皆様、コメントありがとうございます。
確かに、XRDのデータだと、明らかに石綿が含まれていないのに、分散染色での観察だと、石綿の色と酷似している繊維があり、報告書の作成の際に添付する顕微鏡写真のコメントをどうするか、相当悩んでしまうケースがまれにあります。
日測協の講習では、始めにXRDでじっくり分析をかけ、含有している石綿の種類の候補を選び、それに対応する分散染色観察を行うだけでよい。(つまり、毎回6種類分の染色作業はいらない)という旨の話が出ていたような記憶があります。分散染色の優先順位が下がった印象を受けました。
私個人的には、最終的にはXRDでの定量で数値を議論することになるので、分散染色法での計数はあまり意味をなさないように思います。むしろ、それをすることで、石綿有無の判定に混乱が生じているのではないかと…。
先の、石綿酷似繊維の判断もそうですが、逆に、石綿であっても、熱ががかっている部位に使用されていた保温材等で、XRDでは検出されても、顕微鏡では既定の色が見られないといった検体もございました。繊維の形状からして、ほぼ間違いなく石綿なのですが…。
日測協に問い合わせても、「それは想定していないものなので、XRDのデータだけで判断してください」とのコメントでした。
この時は、ご依頼者によく説明して、理解していただき、「含有」として扱うことで対処できたので良かったのですが、現行JIS通りの判定で行くと、顕微鏡の結果が優位に扱われるため、混乱が生じかねない案件でした。

いづれにしても、ここ1〜2か月くらいに、JISが変わる気配も低そう(?)ですし、まだまだ混乱を引きずりながら対応し経過ざるをえない分析なのですね。。。

No.27910 【A-6】

Re:石綿の分析-JIS_A_1481の改正はいつ?

2008-05-08 18:36:08 アスベスト分析屋 (ZWla85f

 トレモライト、アンソフィライトについては日測協で標準物質を発売していますが、アクチノライトについては標準物質を日測協でも発売していません(あくまでも繊維状の物質を日測協では標準物質としていますので、アクチノライトは繊維状の標準物質が見つからないということです)。
 
 トレモライト、アクチノライト、アンソフィライトについてはあくまでも繊維状のものをアスベストとし、繊維状でないものはアスベストではないとしているのですが、混同されてしまっているようです(だから顕微鏡観察があると思うのですが)。何とか定量で区別がつく方法がみつかればよいのですが(現行JISでも定量分析は厳密には繊維状でないものも一緒になってしまうので、それが区別できる方法が見つかるのかなあ)。

 いずれにせよ、石綿の分析は難しいです。

回答に対するお礼・補足

コメントありがとうございました。
問題山積み!
でも、世論に押されて法律等が先走りと言うことですね。
やれやれ…です。

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