ICP質量分析法 サンプルの濃縮について
登録日: 2008年03月18日 最終回答日:2008年03月18日 環境一般 その他(環境一般)
No.27300 2008-03-18 05:07:12 ZWlb0a あすくる
初めまして。
私は大学にて動物の被毛中微量元素を測定し心疾患との関連性について調べており、これからCo,Cu,Mg,Mo,Mn,Se,Znを測定する予定です。
ですが、以前行われていた方法では希釈しすぎていたらしく結果が−(マイナス)の値がでたりしていました。
その為、サンプルの消化枯渇後に再溶解・希釈するための硝酸の量などを模索しています。
0.5gの被毛を硝酸で消化、約150℃で加熱し枯渇、3mlの硝酸で再溶解させ超純水で30ml(約6%の酸濃度)にして何回か測定したところCoがマイナスの値となってしまいました。おそらく希釈しすぎてしまったのであろうと思うのですが、ではどのように濃縮してよいかがわからず、調べているのですがよくわからずという状態なのです。
他の機器による測定では、Co:0.009-1.069ppm(希釈していない濃度です)の範囲となっています。
分かりづらい内容となってしまいましたが、ご教授のほど宜しくお願い致します。
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No.27302 【A-1】
Re:ICP質量分析法 サンプルの濃縮について
2008-03-18 19:08:57 火鼠 (ZWl8329
難しいことは、わかりませんが。何でも硝酸で分解すれば、金属は溶けると思わないでください。飛散してしまうものもあります。枯渇?(どんな操作?)薄学の私はしりません。きっと分析化学の分野ではないですね。
希釈しすぎてマイナス?そう感じられるのならそうなんでしょう。他成分のマトリクスはどうなっているんでしょうか?Coで3桁出ている。他の分析機器?すごい機器ですね。その数値どこまで使うの?信頼限界は?。
数値を、自分の研究に使う場合は、データの確からしさ(最近は、不確からしさか)を確認しなければ、データーにならないのではないでしょうか?
濃縮すれば、マトリクスが上がるから、クリーンナップでもしなければ、誤差要因は増えることぐらいは、ご存じですよね。
回答に対するお礼・補足
回答ありがとうございます。
そうなのですか。
大変申し訳ありません、枯渇はそう表現されていた方がいたので表記してしまいました。
また、化学の知識に疎く、おそらく希釈されすぎたので、逆に濃縮したらいいのかという安直な発想をしてしまいました。
また、わからないことが多すぎるままに行わなければならない状況なので、曖昧な内容になってしまい申し訳ありません。
No.27310 【A-2】
Re:ICP質量分析法 サンプルの濃縮について
2008-03-18 22:49:48 たそがれ (ZWla61d
問題となる論点がいくつもあると思われますが、これだけの紙面ではとても説明できません。
とりあえず気がついたポイントだけを上げますので教授、場合によっては機器のメーカーにも相談してください。
まず前処理です。
生体試料ということを考えると硝酸で一度や二度処理しても溶液化はされるでしょうが、まだまだ有機物が多く、ICP-MSはおろかICP発光でも厳しいと思います。
マイクロウエーブはなさそうですので硝酸、過酸化水素分解、硝酸、過塩素酸分解(間違うと爆発します。)等の検討が必要です。
機器についてですが、これもバックグラウンドノイズと信号の比から各項目でどこまで低い濃度まで測れるか(定量下限値)、を割り出しておくのが普通です。面倒だったら、メーカーから十分な安全率をもった数字を聞いても良いかも知れません。
Coの定量下限値が0.0005mg/Lだとします。
試料1gを分解して100mLに定容した液の濃度が0.0005mg/L未満だったら試料中のCo濃度は0.05mg/kg未満、というのは理解できますでしょうか。
通常の四重極マスの装置だとすると、測り方も問題が多いです。
たぶん既知濃度の標準液とシグナルの強度を比較するだけの絶対検量線法だと思いますが、塩類等のマトリックスが多いと通常目的元素のイオン化が減少し強度が落ちるのが普通ですので内部標準を入れるのが一般的です。(意味、わかりますでしょうか。)
また、スペクトル干渉もあります。質量をいくつかとって確認しないと同重体分子イオンの影響もわかりません。たとえばCuだと思っていたらPO2などということもありです。マトリックスが濃そうなので危ないですよ。
あと、SeはArArがかぶってくるので苦手な元素です。
最適質量、Seについては積分時間等の条件をご検討ください。
回答に対するお礼・補足
回答ありがとうございます。
ご指摘の通り、かなり知識に乏しく、わからないままの状態で作業しなければならない環境下で、ほとんど一から(用語なども含め)調べながら行っている状態です。
たとえば、あることを調べても、その調べてる内容の中にまたわからないことが…というような感じになってしまっています。
せっかくご教授いただいてるのにあまり理解できておらず、申し訳ありません。
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