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環境Q&A

船舶の機械油等 

登録日: 2007年08月21日 最終回答日:2007年08月24日 ごみ・リサイクル 産業廃棄物

No.24451 2007-08-21 05:29:26 いのしし

よろしくお願いします。
船舶が港につきますと、様々な不要物を陸にあげます。
機械油等は、海洋汚染防止法により国土交通省管轄で、港湾管理者が廃油処理事業を届け出て、事業を営めるとあるそうですが、廃棄物処理法は適用されないのでしょうか?それの法的根拠はどこにあるのでしょうか?
また、海洋汚染防止法には、油以外のことは書いていないのですが、その他廃棄物などを陸にあげる場合は、やはり、他の事業者と同様、産業廃棄物は、マニフェストや契約書など必要なのでしょうか?漁協は産廃の許可など持っていませんが・・・素人ですみません。よろしくお願いします。

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No.24456 【A-1】

Re:船舶の機械油等

2007-08-21 22:32:49 たる吉

>船舶が港につきますと、様々な不要物を陸にあげます。
>機械油等は、海洋汚染防止法により国土交通省管轄で、港湾管理者が廃油処理事業を届け出て、事業を営めるとあるそうですが、廃棄物処理法は適用されないのでしょうか?それの法的根拠はどこにあるのでしょうか?

法的根拠というよりも、法律の取り合いと言いますか、まず法の制定経緯を知る必要があります。
海洋汚染防止法は廃棄物処理法と同時期に制定され、それぞれ海上の廃棄物と陸上の廃棄物の適正な処理を目的としています。
海防法はロンドン条約やバーゼル条約等の国際条約との関係が大きく、海洋の保全を目的としています。

廃掃法が警察庁の管轄であるのに対し、海防法は海上保安庁の管轄です。

従って、廃油処理施設(海防法)で船舶からの廃油を処分する分には海防法の範疇です。
なお同施設で陸上の廃油を処分する場合は勿論、廃掃法が適用されます。

>また、海洋汚染防止法には、油以外のことは書いていないのですが、

何を読まれたのでしょうか?
油以外のことも書いてあります。
第二章の二 船舶からの有害液体物質等の排出の規制等
第三章 船舶からの廃棄物の排出の規制
第四章 海洋施設及び航空機からの油、有害液体物質及び廃棄物の排出の規制
要約すると、
@原則、海洋に油、有害液体、ゴミを排出してはならない。
Aが、これらには容認できる基準がある。
ということです。

>その他廃棄物などを陸にあげる場合は、やはり、他の事業者と同様、産業廃棄物は、マニフェストや契約書など必要なのでしょうか?漁協は産廃の許可など持っていませんが・・・素人ですみません。よろしくお願いします。

冒頭で述べたとおり、廃油処理施設以外に陸揚げした時点で廃掃法の適用を受けます。
法的に契約書については必要ですが、漁協や農協といった団体に頼む場合は、マニフェストは漁協や農協が発行する仕組みを構築しているはずです。

回答に対するお礼・補足

ありがとうございます。
海防法には、海への廃棄は当然書いてあるのですが、陸での廃棄は油しか読めなかったもので、廃棄物処理法との区分がわからなくなりました。
確認ですが、船が岸壁について、陸に機械油等を廃油処理業者に渡す時は、産業廃棄物ではなく、マニフェスト等も不要という理解でよろしいのでしょうか?
漁協農協の仕組みは、当該漁協に尋ねてみます。
取り急ぎ御礼まで。

No.24462 【A-2】

Re:船舶の機械油等

2007-08-22 11:18:52 たる吉

>確認ですが、船が岸壁について、陸に機械油等を廃油処理業者に渡す時は、産業廃棄物ではなく、マニフェスト等も不要という理解でよろしいのでしょうか?

廃棄物処理法でいうところの、産業廃棄物ではありませんのでマニフェストも必要ありません。

海防法の考え方としては
@原則、海洋投棄を禁止
Aかといって積んでおくわけにはいかない
B陸に揚げた時点で廃掃法の範疇
Cビルジ等の油については特別に定めてある。
という感じで覚えてます。

回答に対するお礼・補足

たる吉さま ありがとうございました。

No.24510 【A-3】

Re:船舶の機械油等

2007-08-23 22:59:54 たる吉

申し訳ありません、読み直してみるといくつか言葉足らずのところがあったようです。

>法的に契約書については必要ですが、漁協や農協といった団体に頼む場合は、マニフェストは漁協や農協が発行する仕組みを構築しているはずです。

は、漁協や農協と言った団体がビルオーナーのような位置づけで存在しており、「法的には」個人が漁協や農協が委託する産廃業者と契約を結ぶ必要があります。(運用的にははっきりとしたことはいえません)

海防法は、海洋で発生した廃棄物の海洋での処分方法を規定しており、廃掃法は陸上で発生した(または陸揚げされた)廃棄物の処分(海洋埋め立てや海洋投棄を含む)を規定したものです。

何故、廃油だけ特別に陸上処分があるのかについては、過去の海洋の油汚染事故等がきっかけで、ほかの廃棄物に比べて、適正な処理を行うことが急務であったのではないかと思っております。

回答に対するお礼・補足

たる吉さん、ありがとうございます。当方のその後の調査報告します。
漁港管理事務所にрかけて、実態を聞いてみるといろいろあるようです。廃油施設を持つ漁港とそうでない漁港がある。廃油施設持っているところへは、本来入れてはならない、プレジャーボート等の油なども入れられて困っている実態などあるようです。法的用語だと管理者、所謂県の港湾や漁港事務所は、自治体でありいわばお上ですので、そこの廃油施設への廃油搬入は、いわば廃掃法で言えば一般廃棄物のようなもので、マニフェストもなにも不要だそうです。そこからの処理は、事務所の責任であり、漁業者は関係ありません。ただ実態は、漁業者が直接民間業者に委託していることもあるそうで、これは、廃掃法の範疇で、産廃であるとしなければならないかと考えています。ただ、細かく言うと、廃油をリサイクルしているので、ここのeicネットでもよく出てくるのですが、リサクル物が、リサイクル業者の占有となる時点まで、産業廃棄物ということだと思います。実際は業者のローリーで岸壁まで取りにくるので、正確に言えば、漁業者はマニフェストを書いておかなければならないということでしょうか。
 来年から産廃量の報告の義務を履行しなければなりませんが、このようなものは、どう報告すればいいのか・・・
たいへんです。

No.24516 【A-4】

Re:船舶の機械油等

2007-08-24 10:09:15 たる吉

>漁港管理事務所にрかけて、実態を聞いてみるといろいろあるようです。廃油施設を持つ漁港とそうでない漁港がある。
>そこからの処理は、事務所の責任であり、漁業者は関係ありません。ただ実態は、漁業者が直接民間業者に委託していることもあるそうで、これは、廃掃法の範疇で、産廃であるとしなければならないかと考えています。

廃油処理事業のことは理解されてますか?
港湾管理者や漁港管理者以外のものでも、廃油処理事業を営めますよ。

>廃油施設持っているところへは、本来入れてはならない、プレジャーボート等の油なども入れられて困っている実態などあるようです。
入れてはならないというのは内規ではないでしょうか?

>法的用語だと管理者、所謂県の港湾や漁港事務所は、自治体でありいわばお上ですので、そこの廃油施設への廃油搬入は、いわば廃掃法で言えば一般廃棄物のようなもので、マニフェストもなにも不要だそうです。
貴方にわかりやすく説明する為に一般廃棄物を例えに出しただけかもしれません。
管轄する法律が違うので、廃油については産廃、一廃等の区分はありません。(飽くまで廃油です)

>ただ、細かく言うと、廃油をリサイクルしているので、ここのeicネットでもよく出てくるのですが、リサクル物が、リサイクル業者の占有となる時点まで、産業廃棄物ということだと思います。実際は業者のローリーで岸壁まで取りにくるので、正確に言えば、漁業者はマニフェストを書いておかなければならないということでしょうか。

ここのeicネットでもよく出てくるのですが、運搬まで相殺して、有価かどうかがポイントです。(リサイクルは関係有りません)
もしも運搬費用を払い、売却している場合は、委託契約未締結、マニフェスト未発行であれば、廃掃法違反なので早急に是正してください。

>来年から産廃量の報告の義務を履行しなければなりませんが、このようなものは、どう報告すればいいのか・・・
たいへんです。
下手なことを考えず、ありのまま報告したほうが身の為です。

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