排水処理につきまして標準活性汚泥法で、MLSSは毎日どれだけ増加していくのでしょうか
登録日: 2007年07月03日 最終回答日:2007年07月20日 水・土壌環境 その他(水・土壌環境)
No.23427 2007-07-03 06:32:28 排水担当者
引抜汚泥量を最小にするための試算をしたいのですが、その準備段階として、下記の条件の場合、他に変動要因がない場合、MLSSは毎日どれだけ増加していくのでしょうか?どうやって計算したら良いのか分かりません。ご存知の方、教えてください。標準的な活性汚泥法での排水処理です。
原水 流入量1,000m3/日、BOD200、SS200。調整槽1,200m3、バッキ槽2,000m3、沈殿槽400m3。バッキ槽通常MLSS4,000。返送汚泥1,300m3/日、SS8,000。この状態で余剰汚泥を引き抜かない場合、MLSSの増加を知りたいです。 なお、処理水は現在BOD10、SS10前後で良好です。ちなみに、余剰汚泥はベルトプレスで脱水し(含水率85%くらい)、年間700m3処理業者さんに引き取ってもらっています。原水は有機物系の排水とその洗浄水です。よろしくお願い致します。
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No.23433 【A-1】
Re:排水処理につきまして標準活性汚泥法で、MLSSは毎日どれだけ増加していくのでしょうか
2007-07-03 21:22:17 風林火山 (
過去に参考になりそうな質問がありますのでhttp://www.eic.or.jp/qa/?act=view&serial=20321
をご覧ください。
流入SSを基準とした大まかな計算の仕方が書いてあります。
もう少し、シビアな計算をするのなら、初沈の流出か反応タンク流入の溶解性BOD、またはSSで計算してみればどうでしょうか。
回答に対するお礼・補足
ありがとうございます。さっそく過去の質問を参考にします。早々とご回答頂きありがとうございました。
No.23437 【A-2】
Re:排水処理につきまして標準活性汚泥法で、MLSSは毎日どれだけ増加していくのでしょうか
2007-07-03 23:15:39 aqua-play (
SS・BODから求めようとしても汚泥転換率があやふやなので
実際には求められないと思います
引抜汚泥量を最小にするには計算でなくてバッキ槽・MLSS 返送汚泥
送風量等の設定変更による調整ではないでしょうか
>下記の条件の場合、他に変動要因がない場合
であるなら
余剰汚泥(含水率85%くらい)700m3/年が増加した分なので
余剰汚泥の日絶対量を求めてザックリ バッキ槽容量2,000m3で除すると
MLSSの増加は144mg/L・日となります。
原水・処理水の水質・流入量・余剰汚泥量がでているので
逆にその施設特有の汚泥転換率がだせるのでは
回答に対するお礼・補足
700m3×0.15÷365日÷2000m3×1,000,000という計算ですね。良く分かりました。ありがとうございました。なお、これから引抜汚泥量を最小にするため、最適な返送率、DO、MLSS、等を実験していきたいと思っております。
No.23476 【A-3】
Re:排水処理につきまして標準活性汚泥法で、MLSSは毎日どれだけ増加していくのでしょうか
2007-07-05 09:52:53 イニシャル泥 (
aquaplayさんのおっしゃる通り、すでに処理実績から、発生汚泥量が出ていますので、それが答えになります。
なお、汚泥を減量させたいのであれば、流入負荷の汚泥転換率を下げるか、保持汚泥の自己消化量を大きくする必用があります。(一旦発生した余剰汚泥を様々な方法で液化して流入側に戻すという方法もプラントメーカーなどから提案されています。CODの上昇が問題になりますが・・・)
仮に、生活排水くらいのC/N比であれば、たとえば前者だと、循環式硝化脱窒法に変更して、BOD除去を脱窒主体にするなどの方法が挙げられます。後者はDOレベルを引き上げて自己消化係数をつり上げるか、MLSS保持量を増加させ、内生呼吸増加分相当の風量を上乗せするなどの方法が考えられます。
あまりやりすぎると、汚泥が解体して水質が劣化するリスクが生じますし、送風の電力コスト増により、正味のコストメリットも出にくくなりますので、それらの点も考慮して行う必用があると思います。
回答に対するお礼・補足
どうもありがとうございました。今のところ、DOを確保しながらMLSSを上げていく予定ですが、MLSSが15,000〜20,000くらいで均衡する前に、沈殿槽の界面上昇が起こり、越流してしまうのではないか、と危惧しています。
No.23721 【A-4】
Re:排水処理につきまして標準活性汚泥法で、MLSSは毎日どれだけ増加していくのでしょうか
2007-07-17 15:44:56 たろーめん (
>余剰汚泥を引き抜かない場合、MLSSの増加
前提として、変動がないとの条件から発生固形物量も変動はないと判断できます。当然ですが、この量は多くも少なくもなりません。
まず、引き抜き量を最小にするのであれば、余剰汚泥濃度すなわち返送汚泥濃度を大きくすれば引き抜き量は減ります。これは返送汚泥量を減らすことで可能ですが、あまり減らすと濃度が高くなる分引き抜き残しが生じてくるのと、ポンプの設計濃度を超えると過電流等で故障しますので、せいぜい設計濃度が限度と考えます。ですから、最小にするには引き抜き汚泥ポンプの設計濃度に返送汚泥濃度を設定する事となります。
ただ、実際には設計濃度をある程度超えても引き抜きは可能ですので、さらに引き抜き量を減らすこともできます。
次にMLSSの増加量ですが、これも固形物量をもちいます。内容は先にご回答されている諸氏とほぼ同じですが、転換率、自己酸化率等一切を無視し、流入固形物=発生固形物と考えて算出され、それを目安とされてもまったく差し支え有りません。ずれた分は理論値と実測値の関係を用いて補正します。すなわち、ご提示の条件から一日あたり
1,000m^3×200mg/l=200kg
の固形物が流入しております。
aqua-play様の試算に便乗させていただきますと、一日あたり約288kgであり、これと理論値を比較すると実際値は理論値の約1.44倍となります。この1.44が補正係数となります。この補正係数の内訳はこの時点ではわかりません。詳細に調査していく中で転換率、自己酸化率等が判明してきます。
そして、この固形物量からaqua-play様の導出された値144mg/lが算出されます。同じく理論値の1.44倍となっております(ご確認ください)。
よろしくご検討ください。
回答に対するお礼・補足
ありがとうございました。返送について参考にさせていただきます。
No.23744 【A-5】
Re:排水処理につきまして標準活性汚泥法で、MLSSは毎日どれだけ増加していくのでしょうか
2007-07-18 12:49:42 たろーめん (
(1)分析試料の採水方法
試料の採水はどのようにされていらっしゃいますか?コンポジットであれば採水間隔、時間比例と流量比例の別を、定時のスポット採水であれば採水時刻をその時刻に定められた根拠をお教えください。
(2)原水のCOD(Mn)濃度
原水のCOD(Mn)濃度はいかがでしょうか?
以上二点、よろしくお願い申し上げます。
回答に対するお礼・補足
お返事遅くなりすみません。毎日8:30に採水し、CODは300mg/l前後です。なお、採水時間の根拠は、生産を24時間行っている為に、どの時間帯でも条件は同じになるためです。よろしくお願い致します。
No.23787 【A-6】
Re:排水処理につきまして標準活性汚泥法で、MLSSは毎日どれだけ増加していくのでしょうか
2007-07-20 09:13:35 たろーめん (
お忙しい中ありがとうございました。
(1)毎日8:30に採水、採水時間の根拠は、生産を24時間
了解いたしました。であれば、負荷の不均一は解消されていると判断させていただきました。
(2)CODは300mg/l前後
あくまでもMnでの判断ですが、BOD200mg/lに対してCODが1.5倍と大きな比率を占めております。固形物発生量の理論値と実際値のずれの原因はここらへんにあるかもしれないと推測します。
というのは、再度aqua-play様の算出値を借用させていただくとSRTが約27日と長めであるにもかかわらず発生固形物量が理論値よりも多くなっております。これは自己酸化による減少分よりもはるかに生成分(転換分と言ったほうが正しいでしょうか)が多いことが推測されます。また、対SSのCODも1.5倍と高いため、このCODは溶解性の成分と推測いたします。そしてこの溶解性CODが発生固形物の増加につながっていると推測します。
ここで、CODは生物難分解性にもかかわらず、それがなぜ固形物の増加につながるのかという疑問が生じます。それについては、BODの試験方法に鍵があると考えます。ごぞんじのとおりBODは試験に五日間を要します。五日で試験操作は終了します。これは人間の都合です。しかし、生物反応は五日で終わるものもあれば五日を経過しても継続しているもの、五日を経過して始まるものもあります。おそらく難分解性CODの分解は、そうしたBODの試験に反映されないゆっくりとした生物反応によるものと考えます。そしてその反応により分解されたCODが固形物の増加に寄与していると考えればつじつまがあってくると考えますがいかがでしょうか?
ちなみに回分実験をされたことがありますか?ビーカー等に返送汚泥と原水を実運転の返送率とおなじ量で混合し、一定風量でバッキします。実験中DOの連続測定を行い、レコーダ等で記録します。実験時間は、実滞留時間相当とします。非常に興味深いデータが得られます。お時間があればぜひご検討を。
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