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環境Q&A

アスベストの有害性について 

登録日: 2006年11月07日 最終回答日:2006年11月07日 健康・化学物質 有害物質/PRTR

No.19227 2006-11-07 01:58:38 chikatamago

いつも参考にさせていただいております.
アスベストの有害性について調べたところ,その化学的な安定性と微小な針状結晶に起因するとのことでしたが,では安定性はともかく,その物理形状を改質してやれば人体に対する毒性は無くなると言えるのでしょうか?例えば,極端な話し,粒状にする(アスペクト比を下げる)とかで,対応できるのでしょうか?

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No.19239 【A-1】

Re:アスベストの有害性について

2006-11-07 23:06:05 火鼠

>この話は、20年も前のアスベスト騒動の時にも出ました。20年前は、アメリカだかの論文で、アスベストの毒性は、繊維の細さにより、肺胞に刺さることにより、継続刺激に起きることと、繊維が細いと長い繊維も肺の奥深く間で入り込んでしまう。入り込んだ繊維は、丸まったとしても、マクロファージ(貪食細胞)より大きいので、取り込みが出来ず、肺胞を肥厚化してしまい。肺胞を壊す。針状のアスベスト(主にクロシドライト、アモサイトのことを言ってると思います)は、肺胞に刺さったあと、人間の免疫作用により、石灰化するため、肺胞の肥厚化が起きやがては肺胞の破壊につながる。石綿の中に含まれる第1鉄が悪さをする説もある。本があります。石綿とゼオライトが載っている本にその文献も載っているはずです。(すいません、本は、あるのですが、人に貸したままで、題名しっかり覚えてません)
粒子になってしまえば、肺胞には刺さりませんし、肺胞まで達するには、5ミクロン以下の粒子といいますから、粒子が大きければ、問題はないのでは?この辺は、塵肺の世界になります。ただ、石綿のアスペクト比を変えるってのは、無理があるのでは?アスペクト比変えても、針なら刺さりますから、アスベストがここまで利用されたのは、繊維強度の強さも要因と思いますので。
役に立つかは、わかりませんが。。

回答に対するお礼・補足

火鼠様
早速の詳しいご回答有難うございました.腑に落ちなかったのは,世の中に多くの微粒物質がある中で,なぜアスベストだけが発癌性を持つのかという点です.酸化鉄の可能性は知りませんでしたので,調べてみたいと思います.アスベストの径は小さいので5μm以上の一次粒子にするのは不可能と思いますが,工夫すれば微粒子(アスペクト比を下げる)にするのは,繊維強度が高くても可能かなと考えまして質問させていただきました.(もし,物理的に無害化出来たとしても,化学的にアスベストである以上NGなのかな?)以上,有難うございました.

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