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環境Q&A

アルキル水銀の分析でベンゼンを取り扱うときの注意点 

登録日: 2006年09月12日 最終回答日:2006年09月12日 水・土壌環境 水質汚濁

No.18454 2006-09-12 06:40:41 tk

ベンゼンの有害性がかなり指摘されてきている中、分析してるものにとっては、かなり心配です。ドラフター内で一応VOC除去用の活性炭マスク、とゴム手袋を着用していますが、こんなもので大丈夫なのでしょうか?
また、うちの場合ドラフターのスペースに人が入って作業しています。(ドラフターのうしろにビニールの扉?みたいなものでベンゼン等が外に出て他の実験のコンタミを防ぐ)普通ドラフターというと手だけを入れて作業するイメージだったのですが、ビニールの扉で覆うまでしないといけないのでしょうか?

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No.18474 【A-1】

Re:アルキル水銀の分析でベンゼンを取り扱うときの注意点

2006-09-12 20:49:44 筑波山麓

質問の内容から、「tk」さんは、計量証明事業所にお勤めと思います。計量証明事業所でしたら、テドラーバック又は注射筒でサンプリングし、直ちにGC分析にかければ、気中濃度及びベンゼンの拡散状況がわかるでしょう。まずは、測定による現場の状況把握からです。気中ベンゼン濃度及びその拡散状況が分かれば、自ずから、有効な対策も考えられるでしょう。

私どもも、何回か、測定を実施しました。作業者の位置で、ベンゼンの使用量、採取位置、その他により、相違しますが、最大で、数百ppm検出されたこともあります。また、ソックスレー抽出器等のように、水冷管を付けていても、水冷管上部からベンゼンが50ppm検出された事例もあります。従って、ドラフト内での作業であっても、保護マスク及び保護手袋、保護メガネの着用は必要でしょう。

ただし、過度に、ベンゼンを危険視するのは、私は嫌いです。昔、専門学校卒(女性)の方に、アルバイトと勉強を兼ねて、働いてもらっていたことがあります。そのときに、少しでも将来に役立つ、有意義な仕事を覚えてもらおうと、GC関係の仕事をということになりました。その中でも、仕事量が少なく、マイペースで仕事ができ、覚えやすい、アルキル水銀の分析を教えることになりました。

座学で教え、いざ、実習ということになり、ベンゼンの蓋を開けた途端、彼女は、「ザッザ」と音をたて、後ろに数mも跳び退り、「ドタン」とドアーに激しくぶつかりました。勿論、その彼女は、翌日から来なくなりました。

このように、盲目的にベンゼンのみを、有害視するのは無益です。現場の有機溶剤の種類、数値、拡散状況を正しく把握し、対策をたてることが重要です。有害物質は、ベンゼンだけではありません。程度の差こそあれ、他の有機溶剤(トルエン、ヘキサン、アセトン等)、酸、その他多くあります。

従って、総合的に対策をたてましょう。

回答に対するお礼・補足

ありがとうございました。こういうのは、作業環境測定士の勉強をした方がいいのですかね。
いろいろ情報を集め、安全な作業環境を目指していきたいと思います。

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