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環境Q&A

採水について 

登録日: 2006年05月19日 最終回答日:2006年06月05日 水・土壌環境 その他(水・土壌環境)

No.16600 2006-05-19 07:03:01 S・鈴木

 初歩的な質問で申し訳ありませんが、ご教授お願いします。
 湖沼(ダム)での鉛直測定を行うにあたり、採水器具の選定についてお伺いします。
 河川水質試験方法(案)にバンドーン採水器、北原式絶縁採水器、水平式採水器とありますが、DOの採水に用いるにはどの採水器でもよろしいのですか?(同条件で採水をする事が前提ではありますが。)
 「北原式は構造上筒内の通水性が劣るので・・・所定の深度でやや強く数回上下して筒内水の交換を行えば十分使用できる。」(河川水質試験方法(案)1997年版の222ページ)と有りますが、DOは北原式で採水する利点は有りますか?

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No.16626 【A-1】

Re:採水について

2006-05-22 21:50:10 筑波山麓

初歩的な質問ですが、大半の人は、今までの経験、他人の実例から、なんとなく採水器を使用している方が多く、このように、各採水器の長所・短所を比較して考える方は少数派と思います。このような原理・原則にたって、考えることは大変重要なことです。新人研修一つとっても、このような、長所・短所の見地から、比較して教えることは重要です。

以下は、私のライブラリーからの情報です。(社)海外環境協力センター編「−環境技術移転のための分析ビデオシリーズ−環境試料のサンプリング」という資料があるので、紹介します。以下のサイトから入手してください。
http://www.env.go.jp/earth/coop/coop/materials/13-tbsemj/13-cover13.pdf#search

題名から察することができるように、この資料は、途上国の環境ラボラトリー向けの視聴覚教材であり、新人に環境試料のサンプリング教育について実施するに適当な教材の一つです。このテキストの31〜36頁に渡って、印刷教材として、各採水方法、採水器ごとの説明が掲載されております。

あなたのご質問のバンドーン採水器、(北原式)絶縁採水器、ハイロート採水器、簡易型採水器などについて説明が掲載されており、絶縁式採水器の長所は、現場水温を保ち、外部との熱の出入りが少ない、現場での操作性に優れていることです。欠点として、河川水質試験方法(案)に「北原式は構造上筒内の通水性が劣るので…………筒内の水の交換を行えば十分使用できる。」とあるように、数回上下させてから採水するので、60cm以上の厚さの水が混合採取されるので、これ以下の薄い層の採取には不向きです。

DOだけではありませんが、現場で使用されている実例として、(独)水産総合研究センター 西海区水産研究所の有明海の採水で北原式が使用されております。以下のURLで確認できます。
http://ariake-do.jp/ariake/02_contents/02_kansoku.html

No.16800 【A-2】

Re:採水について

2006-06-05 16:17:17 BeeHouse

> 初歩的な質問で申し訳ありませんが、ご教授お願いします。
> 湖沼(ダム)での鉛直測定を行うにあたり、採水器具の選定についてお伺いします。
> 河川水質試験方法(案)にバンドーン採水器、北原式絶縁採水器、水平式採水器とありますが、DOの採水に用いるにはどの採水器でもよろしいのですか?(同条件で採水をする事が前提ではありますが。)
> 「北原式は構造上筒内の通水性が劣るので・・・所定の深度でやや強く数回上下して筒内水の交換を行えば十分使用できる。」(河川水質試験方法(案)1997年版の222ページ)と有りますが、DOは北原式で採水する利点は有りますか?

ダム貯水池水質調査要領(H8建設省河川局開発課監修)
P140 3-1-1採水
採水はその目的に適した採水器または携帯ポンプを用いること
説明では、北原式中層採水器、バンドーン採水器の名前が出ています、
携帯ポンプはDOや揮発性物質の測定には適さない場合が
あると記述されています。
3-2-2 溶存酸素(DO)
溶存酸素(DO)の現地測定は、原則として攪拌装置を有する
投げ込み式の電極を用いて行うものとする。
説明では、採水法でも精度が確保できるならOKです。
但し、調査深度は
水温、濁度、DOについては0.1m、0,5m、1m、以下1m毎
の点を
測定しますので採水法ではつらい作業となります。

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