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環境Q&A

コンポスト施用基準 

登録日: 2006年02月25日 最終回答日:2006年02月27日 ごみ・リサイクル リサイクル

No.15199 2006-02-25 09:42:49 まだらのねこ

汚泥原料コンポストを利用する際に亜鉛の管理基準があります。
ところが、味覚障害など亜鉛欠乏症の病気もあるとテレビでも報道され、貝類など亜鉛含有量の多い食品を食べるように推奨されてます。
また、汚泥コンポストより亜鉛含有量の多い豚糞なども問題となることなく流通しています。
亜鉛の管理基準がどういう経過と根拠で制定されたのか詳しいかたがいたら教えてください。

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No.15213 【A-1】

Re:コンポスト施用基準

2006-02-25 21:41:39 まだらのいぬ

>汚泥原料コンポストを利用する際に亜鉛の管理基準があります。

「農用地における土壌中の重金属等の蓄積防止に係る管理基準」の中の、「管理指標は亜鉛の含有量とする」をさしておいででしょうか。

環境庁水質保全局長通知
http://www.mate.pref.mie.jp/sehikijun/3-nouyoutidojo.pdf

高分子系下水汚泥コンポストの特性と農地施用
http://www.agri.pref.hokkaido.jp/center/kankoubutsu/clean2/hata3-08.htm

なぜ管理指標は亜鉛とされたのでしょう?

全然、まったく、お役に立てないコメントで申し訳ありません。

回答に対するお礼・補足

ご回答ありがとうございます。
必須元素であり、摂取欠乏疾病まで発生するようなものについて管理基準を設定する科学的根拠を知りたかったのですが、とりあえずお礼を申し上げます。

No.15214 【A-2】

Re:コンポスト施用基準

2006-02-26 00:26:03 万田力

> 必須元素であり、摂取欠乏疾病まで発生するようなものについて管理基準を設定する科学的根拠を知りたかった

 必須元素だから、いくら摂取しても良いというものではありません。(私は農学とか生物について詳しいわけではありませんが、イネにとってホウ素はもっぱら欠乏障害の方が一般的であるが、多くても障害があると聞いています。また、塩は人間にとって必須ですが多量に摂取すると循環器障害の原因になり、特に高血圧の人に取っては有害です。さらに、今すぐに例は思い浮かびませんが、ある生物(動物)にとっては必須でも、他の生物(植物)にとっては有害と言うこともあります。)
 なお、まだらのいぬ さんが紹介している環境庁水質保全局長通知を見ると、管理指標と管理基準という二つの言葉が使われているので、これは、おそらく重金属類が基準を越えている可能性の有無を判断する指標として亜鉛を使っているということではないかと推測しました。(カドミウムだけを狙っているわけでも無いでしょうが、亜鉛とカドミウムとは同じような挙動をするため、亜鉛のあるところにはカドミウムがある可能性が高いということを聞いています。同じように、鉄(これが欠乏すると貧血になります)と砒素とも似たような挙動をするため、鉄の多いところには砒素のある可能性が高いそうです。)

> どういう経過と根拠で制定されたのか詳しいかたがいたら教えてください。

 制定した役所に聞くのが一番だと思います

回答に対するお礼・補足

ありがとうございます。
問い合わせるのが環境省なのか農水省なのかもわかりませんので、どこかに詳しく書いてある書籍やwebページがあればと思って問い合わせしました。

No.15241 【A-3】

Re:コンポスト施用基準

2006-02-26 12:33:52 cal

亜鉛そのものを規制する、ということではないようです。

重金属の目安(指標)として、
重金属中で比較的量が多く、定量が容易で、
これが多ければ他の重金属もそれなりに多い、
と言えそうな亜鉛が選ばれた、と。

で、亜鉛の管理基準を超えるようなまねをしたら、
他の重金属も多くなっちゃうので、そんなまねは止めてくださいね、という話になるようです。


繰り返しですが、
亜鉛そのものが危険だから規制されているわけではなく、
亜鉛が多ければ他の重金属も多いから、ということです。

回答に対するお礼・補足

ありがとうございます。
制定趣旨の空気は読めるような気がします。
しかし、数値基準として提案されているからにはそれなりの根拠があるものと思います。今後未利用バイオマスの利用には大きな課題ですので類推できるような趣旨での制定はちょっと不思議な気がします。
まだらのいぬさんからご紹介いただいた資料はもう20年近く前のものですし、分析機器や手法も進歩しているのですから、亜鉛から類推するというような手法は時代遅れのような気がします。本当のところはどうなんでしょうか。
あまり話題にもならないので棚晒しの基準なんでしょうか?

No.15242 【A-4】

Re:コンポスト施用基準

2006-02-26 14:23:57 万田力

> 類推できるような趣旨での制定はちょっと不思議な気がします。

 スクリーニングというのはそんなものです。

> まだらのいぬさんからご紹介いただいた資料はもう20年近く前のものですし、分析機器や手法も進歩しているのですから、亜鉛から類推するというような手法は時代遅れのような気がします。

 すべての重金属を個々に分析するコストと時間を考えると、「指標値を越えているから危険」と判断するのではなく、「指標値以下だから安全」と判断できる低コストで簡便な分析項目が亜鉛であったと言うことではないでしょうか?

> 問い合わせるのが環境省なのか農水省なのかもわかりません

 まだらのいぬさんの紹介している通知は環境庁水質保全局長名ですので、環境省に問い合わせればよいのではないですか?

No.15248 【A-5】

Re:コンポスト施用基準

2006-02-26 20:17:59 パスなし

直接関係ないのですが
環境省の「法令・告示・通達」のページがリニューアルされたようです。
亜鉛の関連通知等を調べられると思うのですが・・・
(パスワードを要求されました。私はパスワードを持っていないので、利用できないのかなあ・・・・)

No.15249 【A-6】

Re:コンポスト施用基準

2006-02-26 20:33:26 A-5.の続き

総務省の*e-Gov(電子政府の総合窓口)の法令提供システム全部が昨日の晩からおかしくなっています。現在問い合わせていますが何らの事前告知もありませんでした。今の状態ですと最低明日以降でないと民間人には詳しいことは判りません。

No.15251 【A-7】

Re:コンポスト施用基準

2006-02-26 21:32:16 cal

calです。

先の回答で漏れがあったので補足します。

亜鉛の管理基準、土壌の強酸分解で120mg/kgの根拠です。

非汚染土壌の亜鉛含量の分布を調べたところ、
その95%までが120mg/kg以下。
なので、亜鉛で120mg/kgまでは通常。
超えている場合は異常。
という目安になる、と言うことだったと思います。


>亜鉛の管理基準がどういう経過と根拠で制定されたのか詳しいかたがいたら教えてください。


これで経過と根拠についてお話しました。

“そんな根拠でいいの?”という疑問をもたれているようですが、
そもそもの質問の範囲を超えていると思います。
別の質問をされるのでしたら、
新規の質問として投稿し直したほうがいいのではないでしょうか?


せっかくですのでもうひとつだけ。

>あまり話題にもならないので棚晒しの基準なんでしょうか?

そうは思いません。
まだらのねこさんと視点は違うかもしれませんが、
この管理基準に異を唱える人はおりますし、
まだらのいぬさんの示された環境庁通知の中でも
「なお、今後の知見の集積によっては、この管理基準の見直し等を行うこととしているので申し添える。」
と、見直し規定が入っています。
実際に検討もされたようなうわさも聞いたことがあります。

ただ、匿名ネットの情報は所詮、噂話程度の信憑性しかありません。
確度の高い情報を求められるなら、
万田力さんの言われるとおり、
環境省にお問い合わせになるのがよろしいのではないでしょうか?

No.15252 【A-8】

Re:コンポスト施用基準

2006-02-26 21:34:06 パスなし

A-5 パスなし です。使えないのは自分だけかと思ってあせってました。休日なのでシステムもお休みということなんでしょうね。明日には使えるようになることを祈りましょう。

ちなみに「亜鉛」で環境白書、公害白書を検索すると
いくつか情報がでてきました。
昭和44年公害白書では「汚濁水中の亜鉛、クロームその他重金属元素および窒素化合物が農作物に及ぼす影響を解析する。」
とありますから、初期のころから亜鉛は着目されていたようです。

その後、農用地の土壌汚染防止等に関する法律が昭和45年12月に制定されています。
農業試験場のHPには「植物の生長阻害」の一因として「亜鉛の欠乏」とともに「亜鉛の過剰」の例が掲載されています。

日本の耕作地は亜鉛濃度が高い地域もあるようです。

(断片的な情報でスミマセン)

No.15276 【A-9】

Re:コンポスト施用基準

2006-02-27 13:09:10 パスなし

参考情報を追加します。
国会で亜鉛120の根拠について取上げられています。

○国会会議録
http://kokkai.ndl.go.jp/

87回-衆-農林水産委員会-14号 昭和54年05月23日
質問者 吉浦委員
「廃棄物の資源再利用で農地への還元などコンポスト問題について」


102回-衆-決算委員会-3号 昭和60年04月11日
休憩後午後二時七分開議
質問者 斉藤(節)委員
「農用地における土壌中の重金属等の蓄積防止に係る管理基準について」



>汚泥コンポストより亜鉛含有量の多い豚糞なども問題となることなく流通しています。

問題視されているようです。

畜産情報ネットワークに豚糞、鶏糞の堆肥化情報あります。
http://www.lin.go.jp/

(一例)
(独)農業技術研究機構
堆肥施用技術の基礎
(堆肥センター生産運営能力向上研修会テキスト)
http://leio.lin.go.jp/taihi/seyou_gijyutu/seyou_gijyutu01.html


◎最近のニュース
長野県知事会見
平成18年(2006年)2月24日(金)
http://www.pref.nagano.jp/hisyo/press/20060224.htm
農用地の亜鉛過多について

回答に対するお礼・補足

予想外のたくさんのレスをいただいたのでまとめてお礼を言わせてもらいます。万田カさん、calさん、パスなしさん丁寧なレスありがとうございました。たなざらしでもなくけっこういろんなところで検討されている情報が収集できました。
パスなしさんのレスで最後の◎最近のニュースにはびっくりしました。スクリーニング程度の類推情報で行政処分まで行っちゃう行政機関もあるんですね。

No.15285 【A-10】

Re:コンポスト施用基準

2006-02-27 20:51:52 万田力

> パスなしさんのレスで最後の◎最近のニュースにはびっくりしました。スクリーニング程度の類推情報で行政処分まで行っちゃう行政機関もあるんですね。

 ちょっと違うようです。
 プレス発表の資料を見ると、亜鉛の量から肥料と称して常識とかけ離れた10アールあたり46〜225tという多量の「肥料」が投入されたと「推定される」と言う調査結果が発表されたと言うもののようで、資料の何処を読んでも、亜鉛濃度が管理基準を超過していたので行政処分したとは読み取れません。
 但し、朝日新聞の五十嵐大介記者が
「最後に確認なんですけど、産廃、廃棄物と認定、県が考えたのは知事がおっしゃったように高濃度の亜鉛って部分で良いんですか。それとも、さっきのプラスチックとか木屑とか、どの辺。」
と質問しているのは、記者側には「産業廃棄物の不法投棄」の発表だろうという思い込みがあってのことと思われますが、田中知事は
「まあ、皆さんとしてはどうしても記事をお書きになる都合上、先を先をお考えになるかも知れませんが、今日の段階で皆さんにお伝えしているのは、国に対していま五十嵐さんがおっしゃったような点も含めて私どもがこの問題を解決する上で国の見解を聞くということです。ただ私たちはこの問題には著しく疑義があり、そして解決を全力で全庁的に行わねばならないという考えに立っているということです。」
と発言していて、PDF形式の「飯山堆肥センター問題の概要」という資料でも「肥料取締法、廃棄物処理法、農地法違反の疑い」と書いてあるように、県としては疑いを持っているだけで違法性の確証をつかんでおらず、行政処分や告発はまだなされていないものと思われます。

回答に対するお礼・補足

パスなしさんのリンクは資料が山ほどあって混乱してました。万田力さんに丁寧にみていただき感謝します。パスなしさん、ご親切丁寧にレスいただいたのにすみません。
生ゴミ堆肥化でも納豆のカラシ袋なんか入ってるのを見たことがありますが、コレがダメってゆうなら生ゴミ堆肥化を大々的にやるのは亜鉛対策以上にたいへんそうですね。

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