CO2排出係数について
登録日: 2006年02月22日 最終回答日:2006年02月26日 エネルギー その他(エネルギー)
No.15066 2006-02-22 09:45:02 U太郎
地方自治体の庁舎管理業務に携わっております。
電力自由化を受けて,入札による安価な電力購入を検討しておりましたが,PPSだとCO2排出量が多いとの事で,入札の実施をひとまず延期しました(さらに検討を要するため)。
そこで,仮に一般電気事業者からPPSに代わったときのCO2の増加見込みを計算しようとしましたが,CO2排出係数が文献によりさまざまな数値が使われているようです(0.378とか,0602とか0.381とか…)。それぞれの違いをお教え下さい。
また,地方自治体が環境負荷が大きくても安い電力を調達することについてのお考えもお聞かせ下さい。
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No.15070 【A-1】
Re:CO2排出係数について
2006-02-22 10:53:35 isisan (
一般電気事業者は原子力発電所を持っていますからCO2の排出量
という点で勝負すればPPSが勝てるはずがありません。
但し環境負荷はCO2排出量だけで決まるものでもありません。
安く電力を得ることができるのはそれなりの理由がありますし
その理由しだいになると思います。
環境保全に対するコストを絞っているなら問題かも知れませんが
効率的な運転や廃熱などの積極的な利用によってコストを下げる
努力をしてのことであれば環境にはプラスかと思います。
この辺で納得のいく回答が得られるのであればPPSでも良いのでは
ないかと思います。
回答に対するお礼・補足
ご意見ありがとうございます。
単純に数字だけを見て考えていました。発電による廃熱利用方法等により,エネルギーの利用効率は違いますよね。PPSは工場の余剰電力の売電でしょうから,廃熱も工場で利用されているかもしれませんね?
ただ,自治体の入札という制度にどのように反映させるかが問題です…
No.15088 【A-2】
Re:CO2排出係数について
2006-02-22 14:52:31 hiraomiki (
CO2排出係数が文献によりさまざまな数値が使われているようです(0.378とか,0602とか0.381とか…)。それぞれの違いをお教え下さい。
地球温暖化対策法にて 0.378(一般電気事業者) 0.602(その他) だと思います
また電力の係数は、毎年各電力会社 と 電気事業連合 がHPで発表していると思います
>また,地方自治体が環境負荷が大きくても安い電力を調達することについてのお考えもお聞かせ下さい。
グリーン購入法
電力は「物品」でないので、対象外になっているのですね
地球温暖化対策法
地方公共団体は、自らの事務及び事業に関し温室効果ガスの排出の抑制等のための措置を講ずる
とあります
やっと環境省が気が付いて見直しをしていますね
回答に対するお礼・補足
ご意見ありがとうございます。
0.378は一般電気事業者の平均だと思うのですが,0.602は「その他=PPS」なのでしょうか?私なりにPPS8社の排出係数を調べたのですが,その平均値は0.478でした。
環境に優しい行政運営を行わなければならないのは分かるのですが,税金ですので,経費削減も考えないといけないとも思うのです。
環境保護と経費削減は相容れないものなのでしょうか?
No.15170 【A-3】
Re:CO2排出係数について
2006-02-24 21:18:19 COCOA (
>地方自治体が環境負荷が大きくても安い電力を調達することについて
「安い」だけで選ぶこと。これには反対です。
自治体の苦しい台所事情も理解できなくはないのですが、「安いから」というだけで、温暖化を助長する電気の購入を積極的にするべきではないと思います。
そんなことをしたら国や自治体の「クールビズ」「ウォームビズ」の呼びかけに励む民間企業のそのわずかな努力を踏みにじることになります。また省エネに努める市民に対しても同様の行為だと思います。
「節約」が必要なほど厳しい財政事情でしたら、いま使っているエネルギーの見直しをしてはどうでしょうか。使いすぎているところはありませんか?
川越市役所ではすばらしい取り組みをしています。
http://www.city.kawagoe.saitama.jp/icity/browser?ActionCode=content&ContentID=1124770976624&SiteID=0000000000000&FP=whatsnew
また、東京都では電気供給事業者が温暖化対策を推進することにより、二酸化炭素排出量の少ない電気が供給されることを目指し、条例によって定められた取り組みを行なっています。それは「東京都エネルギー環境計画書制度」です。
http://www2.kankyo.metro.tokyo.jp/sgw/energy/kouhyou.html
自治体には掛け声だけではなく、実践に繋がる温暖化対策を民間企業や市民に働きかけてほしい、一緒に歩んでほしいと期待しています。
回答に対するお礼・補足
ご意見ありがとうございます。
他の自治体でも同様の取組を行っているのですね。ウチの役所でも環境部署主導で川越市と同様の取組を行っていますが,川越には若干およびません。まだまだ取組を強化する必要がありそうです。
>「安い」だけで選ぶこと。これには反対です。
個人的には全く同感です。
No.15244 【A-4】
Re:CO2排出係数について
2006-02-26 15:28:12 todoroki (
いくつかコメントさせていただきます。
@ 国の全電源端のCO2排出係数(2003年度が最新)は、0.395kg-CO2/kWhです(http://www.env.go.jp/earth/ondanka/ghg/2003yoin.pdf のP7をご覧ください)。2004年度版はまだ速報値しか出ていないので、上記係数は出ていないようです。一般事業者だけでもPPSでもなく「全電源端」ですが、年に1回更新され続けているので、数値の変動を見比べるにはいいかもしれません。
A PPSについては、CO2排出係数をどのようにして調べられたか不明ですが、インターネットで調べても、「PPS and CO2(二酸化炭素) and 係数」で、いろいろな結果が出てくることがわかりました。(PPS事業者に直接ヒアリングするのが難しいのではないかと思っているものですから…。)
B これらを踏まえて、「地方自治体が環境負荷が大きくても安い電力を調達することについての考え」を述べるなら、私の答えは”反対”です。もちろんその逆も反対です。環境負荷が大きくなるなら地球環境に対して「悪」となり、電力価格が高くなるならU太郎さんが所属する地方自治体の住民の方達にとって「悪」となります(税金が高くなるので)。理想は「環境負荷が小さく かつ も安い電力を調達すること」ですが、諸問題によって可能/不可能 の問題があります。無理ならまずCOCOAさんも言われているように「電力のムダな使用量を減らす努力をする」のが最優先ではないでしょうか。これが自治体版「sustainable development(持続可能な発展;東大 山本 良一教授らが述べておられます)」の第一歩だと思います。
回答に対するお礼・補足
ご意見ありがとうございます。
PPSの排出係数については,東京都エネルギー環境計画書制度から引き出してます。とあるPPSに電話で問合せたところ「求められる計算式によって係数が若干異なる」と言われたので,同一計算式によって計算されているものを参考にしました。
BについてはCOCOAさんもtodorokiさんも同意見だと思います。どちらか一方を優先はできないということですよね。私も同意見です。個人的にはどちらかといえば環境重視かな?
でも,ご存知のとおり,役所がモノを買う場合には入札しなければなりません。入札することにより,環境負荷の高い電力会社が落札する可能性があります。環境負荷の高い電力会社が入札に参加できないように条件をつけると公平性の問題がありそうです。
理想は「環境負荷が小さく かつ 安い電力を調達すること」=東電と随意契約を続けることになりそうですが,自由化されているのに入札によらない契約形態について,議会から指摘を受けそうです。で,入札すると・・・
公平で環境に優しくて安い電気を購入できる方法を模索しなくてはいけないようです。もちろん無駄遣いの削減が最優先ですね。
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