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環境Q&A

温泉水の処理実態は? 

登録日: 2002年12月24日 最終回答日:2002年12月26日 水・土壌環境 水質汚濁

No.1435 2002-12-24 16:45:37 しんのすけ

全国の温泉地では、温泉水の処理ってどうされているんでしょうか?
温泉水の中には、環境基準等を超える濃度の有害物質が含まれている場合がありますよね。
何か、特別な処理施設を設けていたりするのでしょうか?

HPを調べた限りでは、処理施設の事例は見受けられませんでした。
下水処理場に流して処理している自治体もあるようですが、違う自治体では下水道には流さないで、側溝に流すよう指導しているところもあるようです。
下水道に放流すると処理場の細菌が死滅したり、下水管が詰まったりするので流さないようにという記述も見られ、下水道へ放流許可している自治体では特別な処理方法でもしていたりするのでしょうか??

どなたか、ご存知の方がおられましたら、是非ともその辺りの情報をお聞かせ下さい。よろしくおねがいします。

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No.1439 【A-1】

Re:温泉水の処理実態は?

2002-12-25 21:40:25 北海道 / きた

 私も温泉水だけのための排水処理施設は見ておりません。通常の温泉水では排水基準を満たしているからだと思います。温泉の定義はHPにも多く掲載されていますが、温度が高いだけでも温泉ですし、単純泉もあります。
 もし、超えていても、水質汚濁防止法の排水基準では備考で、「政令の施行の際現にゆう出している温泉を利用する旅館業に属する事業場に係る排出水については、当分の間、適用しない。」などと、温泉水を利用する旅館には適用しない項目があります。
 温泉掘削後には分析して、温泉であるかどうかを確認しますので、そのときに有害な物質を含むか否か分かるのではないかと思います。有害な成分が含まれているときは、排水処理コストと収入との比較で利用するか否かを決めることになるのではないでしょうか。
 こうしたことから、温泉排水を処理する施設は少ないと思います。
 下水道施設に流入する場合、旅館業についての適用除外は適用されないこととなるでしょうか、ヒ素などを除去した上で放流することになります。下水道で除去されるヒ素等もあるでしょうが、やっかいなことになります。
 処理施設については、HPから一例を見つけました。
http://www.aqua-plant.co.jp/top.htm
日本国内温泉排水ヒ素処理プラント アクアプラント建設(株)
●10t/日 原水ヒ素濃度0.72ppmを0.005ppm未満に処理
 温泉水の河川への影響については、次のHPがありました。
http://www.hucc.hokudai.ac.jp/~m16032/ronbun/aoki/aoki.htm
1997年度卒業論文要旨 豊平川水系におけるヒ素の挙動とその環境リスク評価

回答に対するお礼・補足

早速のご回答、ありがとうございました。
排水基準の適用を受けないとの条文があるとは、知りませんでした。
元々自然界にあった水だから、というのが理由なのでしょうね。
勉強になりました。

No.1442 【A-2】

Re:温泉水の処理実態は?

2002-12-26 19:30:51 東京都 / ヒソヒソ話

>全国の温泉地では、温泉水の処理ってどうされているんでしょうか?
>温泉水の中には、環境基準等を超える濃度の有害物質が含まれている場合がありますよね。
>何か、特別な処理施設を設けていたりするのでしょうか?
>
>HPを調べた限りでは、処理施設の事例は見受けられませんでした。
>下水処理場に流して処理している自治体もあるようですが、違う自治体では下水道には流さないで、側溝に流すよう指導しているところもあるようです。
>下水道に放流すると処理場の細菌が死滅したり、下水管が詰まったりするので流さないようにという記述も見られ、下水道へ放流許可している自治体では特別な処理方法でもしていたりするのでしょうか??
>
>どなたか、ご存知の方がおられましたら、是非ともその辺りの情報をお聞かせ下さい。よろしくおねがいします。
>

草津温泉、玉川温泉では石灰によるpH調整を実施しています.草津は硫酸酸性で中和分がダムに沈積、玉川は塩酸酸性で残留物なし.共に砒素はどうなっているのでしょう?解答ではありませんが、追加の質問です.

回答に対するお礼・補足

情報提供ありがとうございます。
草津、玉川温泉関連のHP見てみます

No.1444 【A-3】

Re:温泉水の処理実態は?

2002-12-26 23:54:16 埼玉県 / 百足

 排水基準の備考は「政令の施行の際<現に>ゆう出している温泉」について適用を除外するというもので、政令施行以前から営業している温泉は規制が"猶予\"されていますが、令施行後に掘削した温泉は規制されます。もともと自然界にあった水といっても、人の手によって湧出が促進されたものですし、、。
 令施行以前から"自然に"湧出している草津温泉の湯に関しては、河川に放流した後、河川に石灰を投入して中和処理しています。中和殿物は下流の八ッ場ダムにおいて沈降分離されています。温泉水の処理というより酸性河川の中性化を主眼としているように見受けられます。
 処理を続ける限り中和殿物が発生するわけで、酸性河川の中性化の代償として大量?に発生する殿物の処理という別の問題が生じています。

回答に対するお礼・補足

情報提供ありがとうございます。
草津温泉(品木ダム)、玉川温泉(玉川ダム)における中和処理内容、HPで確認してみました。
いずれも超酸性水が下流河川に流れ込むため、昔から酸性河川の水質改善が要求されていたようですね。
さすがに処理水を飲用利用してはいないようですが、品木ダムのさらに下流にある八ツ場ダムでは水道利用もあるそうで、ちょっと怖い気がしますね。

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