一般財団法人環境イノベーション情報機構

ヘルプ

サイトマップ

メールマガジン配信中

環境Q&A

最終処分の現地確認義務について 

登録日: 2005年11月29日 最終回答日:2005年12月01日 ごみ・リサイクル 産業廃棄物

No.13573 2005-11-29 03:22:36 素人

過去のQ&Aを参考にしますと、廃棄物処理法第12条第5項に
「事業者は、前二項の規定により、その産業廃棄物の運搬
又は処分を委託する場合には、当該産業廃棄物について、発生から最終処分が終了するまでの一連の処理の行程におけ
る処理が適正に行われるために必要な措置を講じるように
努めなければならない。」
が根拠と考えられ、現地確認の義務があると言われています。
しかし、現行の廃棄物処理法下での排出
事業者と中間処理業者に対する許認可行政を勘案すると、
排出事業者として、直接委託先に対する確認責任はあるが、
中間処理後の2次委託先の確認責任を100%求めるのは不可能
と考えられます。
この条項はあくまで最終処分地現地確認の努力の姿勢を怠らないこと。と努力目標を表していると思いますがいかがで
しょうか。

総件数 7 件  page 1/1   

No.13576 【A-1】

Re:最終処分の現地確認義務について

2005-11-29 16:36:49 こてつ

 直接処理を委託する処理場については現地確認を行う必要がありますが、中間処理後の2次委託先については、カタログや許可証の写し、中間処理業者等が現地視察した際の写真のコピーなどで確認しているところがほとんどだと思います。もちろん、実際に現地確認をしているところもありますが、少数派です。
 いずれにしても、何らかの方法で最終処分先の概要を確認する必要はあると思います。

回答に対するお礼・補足

やはりそうですね。帳票ベースでの確認が限度だと思い
ます。排出事業者のための廃棄物・リサイクルガバナ
ンスはどの位オーソライズされてるんしょうか。

No.13578 【A-2】

Re:最終処分の現地確認義務について

2005-11-29 16:56:36 行政書士001

>契約時の許可証・現地の確認は基本だと思いますが、全ての排出時の確認まではGPSなど利用しない限り無理と思われます。
法律上の文面はあくまで排出者責任は最終処分までありますよと言う念押し的な意味合いが強い思われます。
確認しようが、しまいが責任所在にはかわりませんが、確認した場合は写真等を日付をいれ証明できるようにすべきです。確認した日までの過失責任がないことを立証する書類になります。

回答に対するお礼・補足

写真に日付をいれることは是非やりたいです。
折角きたんですから、証拠を残したいですよね。

No.13582 【A-3】

Re:最終処分の現地確認義務について

2005-11-29 18:31:22 東京都 / サラリーマン

自治体によっては条例で定期的現地確認を義務つけているところがあります。
ご注意を

No.13591 【A-4】

Re:最終処分の現地確認義務について

2005-11-30 09:00:33 アポロ

(社)産業環境管理協会が発行している広報誌(2005.6 NO.17)で次のような記事を掲載しているので、参考にして下さい。
審査員の質問:
廃棄物処理法は排出者に最終処分場までの一連の適正な措置を講ずる事を求めている。審査にあたっては具体的にどういう措置を確認すればよいのか、中小企業の場合、遠方の最終処分場まで行く事は容易ではない。

協会の回答:
廃棄物処理法の12条は、「事業者の処理」についての規定ですから、審査に当って、運搬または処分を他人に委託する場合は適切な委託が実施されているかどうかを確認する必要があります。ご質問の主旨は、「処分を委託した最終処分場の視察が必要か」の確認と思われます。法第12条の5項は、「発生から最終処分が終了するまでの一連の処理工程の適切さ」に努めることを要求していますが、最終処分場の視察についての具体的な要求はしておりません。
ただし、都道府県条例等で委託した最終処分場の視察を要求している場合があるようですので、この場合は、視察が必要でしょう。               以上

No.13610 【A-5】

Re:最終処分の現地確認義務について

2005-11-30 23:09:27 環境担当者

本題からそれますが
>(社)産業環境管理協会が発行している広報誌

このCEAR誌って間違いが多くて余りあてになりません。
この件に関してはこの回答は正しいと思いますけれど


No.13612 【A-6】

Re:最終処分の現地確認義務について

2005-12-01 01:39:43 循(じゅん)

>中間処理後の2次委託先の確認責任を100%求めるのは不可能と考えられます。
>この条項はあくまで最終処分地現地確認の努力の姿勢を怠らないこと。と努力目標を表していると思いますがいかがでしょうか。

「努力目標」の一言で片付けていいものか・・・・

排出事業者も処理業者も悪いことをするはずがない。(性善説)
悲しいかな、現実には不適正処理・不法投棄があとをたたない。

「中小企業だから確認できなかった」というのは理由になりません。実際の不法投棄の後始末では、相応に負担しているようです。
法は「不測な事態に陥った場合には事業者にも責任が及びますよ。自ら対策を講じるよう努力してください。」
と事業者の良心に呼びかけていますよね。
「相手方を信頼して現地確認しなくてもよい。」
とは言っていませんよね。できることからやっておきましょう。
経産省の廃棄物・リサイクルガバナンスを参考にできることをやりましょう。

中間処理業者によっては、処分地に持ち込んだ時の写真付で持ち込み証明をしているところもあるようです。
同業者どうし(組合など)で協力して現地確認をやられている方々もいます。
現地確認や契約にあたってアドバイスしてくれる専門家もいます。

その処分地がどのような状況なのかを、処分地の行政担当課に電話等で確認することはできるでしょう。
それら調査結果を確実に記録保存しておきましょう。

経産省の廃棄物・リサイクルガバナンスにあるように「企業経営の観点から取組んでいくことが重要」と思います。

No.13618 【A-7】

Re:最終処分の現地確認義務について

2005-12-01 12:25:20 環境法初心者

行政書士001さんお書きの内容でよろしいかと思います。

法律は、最終処分地の現地確認を明確に義務付けているわけではありませんが、現地確認をしていてもしていなくても、何かあった場合の法的な責任は変わらないということです。

ですから、法律で義務付けられているからではなくて、処理行程で問題発生リスクを少しでも低減して、自分の身を守るために、現地確認をする、と理解すればよいのではないでしょうか。

法的責任という点から言えば、法的な義務を果たすことの方が、現地確認よりずっと大事です。どんなに熱心に現地確認をしていても、マニフェスト管理がまずかったら、何かあったときには「排出者の過失」と言われてしまうのですから。

現実は、何の法的根拠もないまま「協力金」とかいう名目で、過失のない排出者も県に巻き上げられているようですけどね。

総件数 7 件  page 1/1