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環境Q&A

石綿(アスベスト)測定(計数法)について 

登録日: 2005年07月13日 最終回答日:2005年11月11日 健康・化学物質 その他(健康・化学物質)

No.11473 2005-07-13 12:32:04 ミューレン

初歩的な質問ですが、作業環境測定で石綿を測定する際、位相差顕微鏡で石綿繊維の数を数えることとなっていますが、石綿と同様の太さ、長さの繊維であれば、石綿以外の繊維も石綿として数えることになってしまうのでしょうか?

素人考えですが、ほこりや石綿の代替品として使われているロックウールなどにも石綿と同様の太さ、長さのものがあるのではないかと心配しています。

あるいは、石綿の作業環境測定を行うのは石綿を取り扱っている作業場に限られているから、その作業場で捕集された繊維は石綿とみなすという意味でこのような測定法になっているのでしょうか。

ご存知の方がいらっしゃいましたらご回答をお願いいたします。

総件数 4 件  page 1/1   

No.11475 【A-1】

Re:石綿(アスベスト)測定(計数法)について

2005-07-13 01:19:58 循(じゅん)

「位相差顕微鏡を使用した分散染色分析法」
実際に位相差顕微鏡を操作したことがないとイメージがわかないかもしれません。
「作業環境測定ガイドブックNo.1」((社)日本作業環境測定協会)などのガイドブックを見ながらお話したいところですが・・・

環境省>大気環境・自動車対策
大気汚染防止法の概要>粉じん規制>●特定粉じん発生施設
http://www.env.go.jp/air/osen/law/t-kise-4.html
パンフレット
[1] 「吹付け石綿の使用の可能性のある建築物の把握方法について」(地方自治体向け手引き) [440kb]
本文18ページに位相差顕微鏡でみたアスベスト繊維の写真があります。

大気中の石綿繊維の測定法については、
「石綿に係る特定粉じんの濃度の測定法(平成元年12 月27 日環境庁告示第93 号)」
これをみてください。

位相差顕微鏡と生物顕微鏡では見え方に差があります。
その差を利用して判別しています。

(参考)
東京都環境局「建築物の解体等に係るアスベスト飛散防止対策マニュアル」
http://www2.kankyo.metro.tokyo.jp/kaizen/kisei/taiki/asbest/

回答に対するお礼・補足

早速のご回答、ありがとうございました。
教えていただいたHPも拝見させていただきました。

作業環境測定ガイドブックNo.1で記載されている「計数法」では観察された繊維が石綿かどうかは判定できない→分散染色分析法等により別途同定が必要

という理解でよろしいでしょうか。

No.11486 【A-2】

Re:石綿(アスベスト)測定(計数法)について

2005-07-13 19:25:34 東京都 / 酸欠のボラ

>位相差顕微鏡で、太さ、長さの繊維であれば、石綿以外の繊維も石綿として数えることになってしまう?

>ロックウールなどにも石綿と同様の太さ、長さのものがあるのではないか?

>その作業場で捕集された繊維は石綿?


10数年前に学校等施設(多数校)などの天井の石綿除去の際に、作業環境測定士として、また石綿の計数講習を受けたり、自治体での勉強会講師を務めた者です。
うる覚えで申し訳ないのですが、

位相差顕微鏡で見ると石綿はガラス質ごとくみえるため、岩綿やウールなど他の繊維とは区別が付きます。

しかし、位相差でみるにはある程度の熟練を要します。(私だけ?)

アモサイトは茶色に、クロしドライトは黒く不気味にそれぞれ見えるので、またそれらは当時事例が少なかったので見えたときには妙な感動した覚えがあります。

(しかし、私の肺は大丈夫だろうか。と考えながら雑酒を傾けているので肝臓のほうが心配???)

回答に対するお礼・補足

ご回答ありがとうございます。
何しろやったことがないので、経験豊富な方からのアドバイスは大変助かります。
雑酒というのは最近出てきた「その他雑酒A」とかいうものでしょうか。肺と肝臓をお大事に。

No.13234 【A-3】

Re:石綿(アスベスト)測定(計数法)について

2005-11-10 08:44:08 アミアントス

>>
石綿の測定では、繊維の長さ、と太さの規定により判別しておりますので、シルク、綿の繊維は、単繊維が非常に細く石綿との識別は、慣れていないと無理と思います。これらの繊維は、偏光も持っており偏光顕微鏡でも難しい点があります。位相差顕微鏡での観察でも、シルク繊維は、クリソタイルと同じように見えるので注意が必要です。ロックウールや、石英ウール、セラミックスファイバー等は、偏光を持たないので、偏光をかけると
簡単に識別できます。このほかに、植物繊維も浮遊しているものには、石綿同様のものもあり注意が必要です

回答に対するお礼・補足

ご回答ありがとうございます。
セルロース繊維も位相差顕微鏡での判別が難しいという噂を聞きました。
また、下記の質問の回答A-2は私がしたのですが、ご一読いただいて、もし詳しいことをご存知でしたら教えていただけると幸いです。よろしくお願い致します。
http://www.eic.or.jp/qa/?act=view&serial=12310

No.13269 【A-4】

Re:石綿(アスベスト)測定(計数法)について

2005-11-11 14:54:52 アミアントス

>現在の石綿の測定方法では、繊維の太さと、太さと長さの比で、石綿と判断しているので、石綿以外の繊維も計測対象になると思います。
石綿以外に太さが、3ミクロン以下で5ミクロン以上の繊維は、かなりあると思います。
ロックウール等も3ミクロン以下の太さの繊維はあります。
特に石英ウールや、セラミックファイバーは細いものが多い。これらの非結晶の繊維は、偏光をかけても偏光がでないので、石綿との区別は比較的簡単です。
日本で一番使われているクリソタイルは、単繊維になると、電子顕微鏡でないと見えないし、ある程度細くなると位相差顕微鏡でも見え方が変わってきます。
クロシドライトや、アモサイトは、位相差顕微鏡より、偏光顕微鏡のほうが見やすいと思います
位相差だけで検鏡すると、石綿以外の鉱物繊維も石綿としてカウントしてしまう場合もあります。

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