仙台市高速鉄道東西線建設事業環境アセス書に対し国土交通大臣意見を送付

【環境一般 環境アセスメント】 【掲載日】2005.03.28 【情報源】環境省／2005.03.28 発表

　環境省は、仙台市高速鉄道東西線建設に関する環境影響評価書について、国土交通大臣から意見を求められたことに応え、平成１７年３月２８日付けで環境大臣意見を提出した。
　仙台市高速鉄道東西線は仙台市太白区八木山本町１丁目と〜同市若林区荒井を結ぶ延長約１４キロメートルの鉄道。１日１６８本の運行が予定されている。
　今回の環境大臣意見は、（１）建設機械の騒音レベルが高い上に工事が長期にわたる駅の開削工事では、仮囲いを設置すると記されていない工事部分についても仮囲いを設置するなどの騒音低減措置を講じるべき、（２）工事用車両が通る地域で現況騒音値・騒音予測値とも環境基準値を超過している東北大学周辺について、さらなる騒音低減措置を講じるべき、（３）地盤沈下が懸念される低地部の開削工事では地下水位変動把握など適切な対策を実施すべき、（４）哺乳類・鳥類を対象に実施するコンディショニング（注２）については、生息環境への影響の低減方法を具体的に検討すべき−−といった内容を盛り込んでいる。
　なお、この件での環境影響評価を実施している仙台市長（注１） に対しては、国土交通大臣からこの環境大臣意見を勘案した意見が述べられることとなる。

（注１）この事業は都市計画で定められるものであるため、環境影響評価は事業者の国土交通省に代わって都市計画決定権者である仙台市長が実施している。
（注２）開始時点では工事規模を小さくとどめ、徐々に大きくしていくことよって野生動物を騒音などに慣らしていく手法。【環境省】