一般財団法人環境イノベーション情報機構
04年10月の平均オゾン全量 那覇で観測史上最大、札幌で観測史上最小の10月値記録
【地球環境 オゾン層】 【掲載日】2004.11.22 【情報源】気象庁/2004.11.22 発表
気象庁は2004年11月22日、札幌、つくば、鹿児島、那覇−−の国内4地点と南極・昭和基地で実施している上空オゾン量、地上に到達する有害紫外線強度についての2004年10月の観測結果を発表した。2004年10月の観測では、国内4地点の月平均オゾン全量(ある地点の上空のオゾン総量)は、札幌で少なく、つくばで並、鹿児島、那覇で多かった。
札幌では10月の平均値として観測開始以来最も少ない284ミリアトムセンチメートルを記録した一方、那覇では10月の平均値として観測開始以来、最も多い270ミリアトムセンチメートルを記録した。
また、米国・航空宇宙局(NASA)のアースプローブ衛星のデータと気象庁の観測値から作成した全世界の月平均のオゾン全量分布について、参照値である1979年から1992年の月別平均値との偏差を解析した結果では、10%を超えるオゾン総量の増加が南極大陸沿岸の西経100度付近で見られた一方、10%を超えるオゾン総量減少が北緯40〜70度の各地、西経30度から東経120度の南極大陸、その北方海域で見られた。また特に、東経30度付近の南極大陸沿岸では30%を超えるオゾン総量減少領域が見られた。【気象庁】