一般財団法人環境イノベーション情報機構
英国食品規格庁の勧告受け、厚労省がヒジキのヒ素含有についての見解を公表
【健康・化学物質 有害物質/PRTR】 【掲載日】2004.08.02 【情報源】厚生労働省/2004.07.30 発表
英国食品規格庁(Food Standards Agency、FSA)が2004年7月28日にヒジキを食べないように英国民に勧告を出したことを受け、厚生労働省は2004年7月30日付けで、この勧告に対する厚生労働省の考え方を示した「ヒジキ中のヒ素に関するQ&A」を公表した。英国の勧告は、FSAの調査でヒジキに発ガンリスクが指摘されている無機ヒ素が多く含まれていることが判明したとしている。
厚生労働省はこれに対し、日本人の1日あたりのヒジキ摂取量は約0.9グラムと推定できるが、WHOが1988年に定めた無機ヒ素の暫定耐容週間摂取量は1週間・体重1キログラムあたり15μg(マイクログラム)で、体重50キログラムの人の場合では、乾燥品を水戻ししたヒジキを毎日4.7グラム以上継続的に摂取しない限り、ヒ素の暫定耐容週間摂取量を超えることはないと説明。
またこれまで、海藻中に含まれるヒ素により、ヒ素中毒が起きたという報告はなく、一方でヒジキは食物繊維や必須ミネラルを含む優れた栄養源であることから、「ヒジキを極端に多く摂取するのではなく、バランスのよい食生活を心がければ健康上のリスクが高まることはない」としている。【厚生労働省】