一般財団法人環境イノベーション情報機構
農村資源の保全・管理の方向性示す中間報告書を公表
【自然環境 身近な自然の保全】 【掲載日】2004.03.04 【情報源】農林水産省/2004.03.04 発表
農村の地域資源の管理の方向性について検討を行ってきた、農林水産省の農村の地域資源に関する研究会は、平成16年3月4日までに、これまでの検討内容の中間取りまとめを行った。農地、農業用水、農村景観、伝承文化など農村地域の多様な資源は長い歴史のなかで形成・維持されたもので動かすことができない。また、二次的自然の形成、生態系保全、景観形成、健全な水・物質循環、国土保全など多くの役割を担い、一旦崩壊すると復元には多大の時間と経費がかかることが予測されるが、日本国内の農家数の減少、農業構造改革の遅れ、農産物貿易分野での国際化の進展などの影響で、これらの農村資源が適切に管理されない状況が懸念されている。
報告書は農地、農業用水、環境、有機性資源、農村コミュニティ−−など資源ごとの日本の現状を分析するとともに、欧米諸国やEUの農村資源保全施策についての情報を収集。
その結果を踏まえて、(1)農業生産向上と環境保全を両立させること、(2)農村資源が担っている役割を維持するために、EU諸国の農業環境施策を参考にしながら、日本の農業や自然環境の特徴を踏まえた新たな政策手法を導入すること、(3)地域レベルで農地・農業用水保全と環境保全を一体化して進める取り組みに支援すること−−などを施策の方向性として提言している。【農林水産省】