一般財団法人環境イノベーション情報機構
関西電力のMOX燃料輸入時の品質保証活動は改善 保安院が原安委に報告
【エネルギー 原子力】 【掲載日】2004.02.06 【情報源】原子力安全・保安院/2004.02.05 発表
原子力安全・保安院は関西電力に対する書類審査・立入検査の結果、海外からMOX燃料を調達する際の同社品質保証活動が改善されていることが確認できたと2004年2月5日に開催された原子力安全委員会に報告した。関電による海外からのMOX燃料調達については、同社が高浜原発3・4号機用として英国核燃料公社に発注した燃料の品質管理データの改ざんが1999年に発覚し、2000年に電気事業審議会が「関電が再度MOX燃料の輸入燃料体検査申請を行う前に、通商産業省が同社品質保証体制の改善を確認することが必要」との方針を示していた。
なおこのことを受け、関電側は2003年10月に、MOX燃料調達業務に関して(1)業務監査の仕組みづくり、(2)品質保証活動の組織・運営と評価の実施−−を内容とする品質保証体制改善報告を保安院に提出しており、書類審査・立入検査はこの報告に基づいて実施された。
MOX燃料は、使用済み核燃料の中から回収したプルトニウムを通常のウラン燃料と混ぜた燃料。現在、日本国内に使用済み核燃料をMOX燃料に加工できる施設がないため、日本の電力会社はフランス・イギリスの再処理工場に加工を発注している。【原子力安全・保安院】