一般財団法人環境イノベーション情報機構
六ヶ所村再処理施設の埋込金物トラブルと未報告補修発覚に対応し、日本原燃が保安院に点検結果報告書提出
【エネルギー 原子力】 【掲載日】2003.12.24 【情報源】原子力安全・保安院/2003.12.22 発表
日本原燃(株)は平成15年12月22日、青森県六ケ所村にある同社使用済燃料受入れ・貯蔵施設で起こった加圧水型軽水炉(PWR)の燃料貯蔵プール水漏水事故への対応策の一環として、「再処理施設埋込金物健全性点検結果報告書」と「再処理施設使用前検査受検後の補修工事等の調査結果報告書」を提出した。2つの報告書は保安院が15年6月24日付けで日本原燃に品質保証体制についての厳重注意を行った「指導文書」の内容に対応し、まとめられたもの。
このうち埋込金物の健全性点検は、使用済燃料受入れ・貯蔵施設の建設時に埋込金物の位置ずれを直すため、勝手に仕様変更していた事例が15年6月に確認されたことをきっかけに実施されたもので、報告書では再処理施設全体の埋込金物計48万3,280枚を点検し、他に問題になるような埋込金物がなかったことが確認されたとしている。
また、再処理施設使用前検査受検後の補修工事の報告書は、使用済燃料受入れ・貯蔵施設の燃料送出しピット斜路で、使用前検査受検後に国へ報告しないまま検査対象設備の補修工事を実施が発覚したことに対応しており、国への報告が必要であった改造・補修は他になかったと結論した。
この2つの報告は、15年12月26日開催の六ケ所再処理施設総点検に関する検討会に報告される。【原子力安全・保安院】